2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

箱根駅伝総評~上武大学

初陣はやはり厳しく

往路20復路20位
総合21位上武大学
(予想:往路22位復路22位総合23位・区間予想1区間的中→5区)

 まあ、下位に低迷するということは当たったので順位は問題なし。しかし、個人的に悔しいのは区間配置。まあ、難しいのは分かっているのだが微妙に外してしまったのが…。特に7区から10区は出走メンバーは当たったがみんな微妙にずれて撃沈。大塚くらいは当てたかった。なぜ9区にしただろう。  

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの

差(シードラインとの差)
1区坂口竜成(1年)1時間5分37秒区間17位(17)49秒差
2区石田康雄(3年)1時間11分01秒区間18位(17→20)5分40秒差
3区福島弘将(3年)1時間6分50秒区間19位(20→19)7分40秒差
4区後藤祐一(4年)57分19秒区間14位(19→20)9分39秒差
5区福山真魚(3年)1時間22分28秒区間10位(20→20)9分51秒差(3分58秒差)

6区朝日宏宣(3年)1時間2分10秒区間19位(20→21)11分31秒差(5分48秒差)
7区伊藤彰(2年)1時間6分50秒区間15位(21→20)13分14秒差(6分31秒差)
8区原茂明(2年)1時間8分07秒区間13位(20→20)14分27秒差(6分25秒差)
9区梅田大輔(2年)1時間15分08秒区間21位(20→22)18分19秒差(9分21秒差)
10区大塚良軌(4年)1時間13分24秒区間14位(22→21)19分40秒差(10分21秒差)

○総合21位 11時間28分54秒

【敢闘賞】後藤祐一…おそらく一番突っ込んで入った
【殊勝賞】大塚良軌…最下位を免れる
【(激励の)喝】メンバーほぼ全員…意識の低さの改善を

 今大会唯一の初出場校となった上武大学。初出場初シードを目指して挑んだが、残念ながら常連校の壁に跳ね返されてしまった。その軌跡を振り返りたい。


最初で最後の箱根路
 初出場となれば、特に4年生には万感の思いがあったはずだ。今回、後藤祐一、大塚良軌の両選手が最初で最後の箱根路を激走。自己流の文章や分析となるが、この2名に注目してみた。

 この2名は1年生の時から箱根予選会に出場。上武大が本格始動してから2年目の時だった。この時は2人とも20kmは65分以上かかっていた。同期には山崎や星野など彼らよりも速い1年生が沢山いた。しかしそんな中でも黙々と練習を重ねる。そして2年生の頃には2人とも柱に成長(後藤チーム2位、大塚チーム5位)。上武大も徐々にだが力を付けてきて、箱根路に少しずつ近づいていった。

 その後、上武大の強化は加速して行き、以前よりは強い新人の入学も増えた。それでも彼らはメンバーに選ばれ続けた。そして4年生最後の箱根予選会でも粘走し、予選突破への力となった(大塚チーム8位、後藤チーム10位)

 本番で後藤が任されたのは4区。最短区間だが、山登りの手前で気の抜けない区間である。チームは思うように順位をあげられず後藤に襷が渡ったときには19位。後藤は序盤から突っ込みハイペースで前を追った。二宮までに1分前を走っていた青学(先崎)に追いつき順位をあげる。しかし、相手もキャプテンでありそう簡単に前を譲らない。後藤にも疲れが見え始め、後ろから追ってきた専大(酒井)に交わされてしまう。その後、中継所直前で青学に再度突き放され、結局順位は1つ落とした。だが、個人としての区間14位は上武大の中では上の方の成績。力をほぼ出し切って前のランナーに繋いだ。

 もう1人の4年生、大塚が任されたのはアンカー。最終学年はキャプテンを任されていた彼には相応しい区間だ。チームはその後も低迷し、大塚に襷が渡った時は何と最下位。チームとしても初出場で最下位だけは避けたいところだったがそのピンチ。だが、大塚が意地の走りをみせる。スタートからほどなくして青学を交わして順位をあげる(といっても繰り上げの関係で見た目は青学の方が前だが)。その後もペースを落とさず攻めの走りを続けていく。最後は箱根常連校の東海大、順大、帝京大あたりの背中がかすかに見えていたのではないだろうか。初陣でひ弱なチーム。納得のいかない順位だっただろうが、キャプテンがきっちりしめて堂々の21位でのゴールとなった。

 2人とも卒業後も競技を続けていくそうだが、今回の喜びと悔しさをその後の競技生活にいかしてほしいところだ。



無念、長谷川欠場&福山不発
 今大会の上武大の見せ場は全日インカレ1500mの勝者・長谷川がどのくらい爆発するかと、前回選抜で5区を走り区間3位で7人抜きをした福山が同様の走りを見せることができるかということであった。それと同時にこの2つが達成できれば初出場初シードも夢ではない話であった。だが、現実甘くは無かった。

 まず長谷川に関しては、事前情報で脚を痛めている、1区か3区エントリーを目指して何とか調整を進めているというものであった。この時点でだいぶ厳しいなと思っていた。エントリーでは3区に入っていたが、残念ながら当日に福島に変更されてしまった。やはり脚の状態が思わしくなかったのだろう。ただ1万チーム1番手が抜けたのは相当痛手であった。

 もう1人の楽しみだったランナー福山は昨年と同じく5区を任されたが、今年は制裁をやや欠いた走り。過緊張で前日ほとんど眠れなかったそうだが、やはりそこは個人とチームでの違いだったのだろう。区間10位と何とか粘ったが、20位でもらった順位を引き上げることはできず、大砲は不発に終わってしまった。


10区間中9区間が区間一桁も
 結局、1区17位が最高で、後はずっと総合19位から22位の間を行ったり来たりというレースだった。ただ、個人順位だけ見ると悪いわけでない。8区まではずっと区間10位代をマークしていたのだ。しかし、順位はあげられなかった。

 特に4区14位5区10位で19位から20位に落とすとか、6区19位7区15位8区13位ながら20位は変わらず、といったあたり箱根で上位を取るのはいかに難しいか、特に序盤で遅れるとちょっとやそっとやで順位をあげることはできないと箱根の怖さをまざまざと見せ付けられた結果であった。エースの存在や流れに乗るということが如何に重要かということがいえるだろう。

 今回の結果で、ほとんどのメンバーがほっとしていたそうだ。まあ、何から何まで初めてのことでとりあえず終わったという安堵感はあっただろう。ただ、これで満足していていては絶対にいけない。来年は各大学もマークしてくるし、巻き返しを誓う大学も多い。枠も3つ少なくなるし、IPに巻き込まれたら出場はかなり厳しいものになる。今回の成績を悔しいと噛み締め、来年またここに戻ってきて欲しい。




来期への展望
 では来期へ向けての展望である。
○卒業生出走メンバー
後藤祐一4区14位、大塚良軌10区14位

○在校生出走メンバー
坂口竜成1区17位、石田康雄2区18位、福島弘将3区19位、福山真魚5区10位、朝日宏宣6区19位、伊藤彰7区15位、原茂明8区13位、梅田大輔9区21位

○在校生補欠メンバー
長谷川裕介、地下翔太、横田友弥、園田隼

 初出場らしく、4年生はやはり一番少ないだろう。来年はそれが何よりの武器になる。メンバー全員が全体的にレベルアップしてくれれば、かなり面白い戦いになると思う。出場できたと仮定し、前回の往路メンバーが区間順位を5つ以上あげ、それに長谷川が区間一桁で走れば、往路はかすかにシード権争いができるところまでいくのではないか。 まあ、出場しなければ話にならないのだが…

 とにかく激戦必至の予選会をいかに勝ち抜くか。今回はサプライズの3位通過であるが、今度も3位で通過できれば自力がついてきた証拠にもなる。まずは前回以上の順位で予選会通過を目指して欲しいところだ。


箱根駅伝総評~亜細亜大学

故障者続出で勝負にならず

往路19位復路14位
総合16位亜細亜大学
(予想:往路14位復路4位総合8位・区間予想3区間的中→2区4区5区)

 う~ん、池淵以外は全体的に下回る予想でしたね…。 2区終了地点で予想より上に行くのではと思ったのですが、3区以降は全然でした…

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区橋本俊樹(1年)1時間5分48秒区間20位(20)1分00秒差
2区池淵智紀(2年)1時間10分08秒区間10位(20→13)4分58秒差
3区吉見忠亮(4年)1時間7分33秒区間23位(13→20)7分41秒差
4区塚本幹矢(2年)57分20秒区間15位(20→21)9分41秒差
5区瀬口啓太(2年)1時間22分04秒区間9位(21→19)9分29秒差(3分36秒差)

6区田口健人(4年)1時間2分14秒区間22位(19→20)11分13秒(5分30秒差)
7区三船将司(4年)1時間7分23秒区間18位(20→21)13分29秒差(6分46秒差)
8区神山卓也(4年)1時間8分57秒区間18位(21→21)15分32秒差(7分30秒差)
9区山中宣幸(3年)1時間12分11秒区間8位(21→20)16分27秒差(7分29秒差)
10区筒井雅那(4年)1時間12分01秒区間5位(20→16)16分25秒差(7分06秒差)


○総合16位 11時間25分39秒

【優秀選手】池淵智紀…エース誕生!
【敢闘賞】瀬口啓太、山中宣幸、筒井雅那…最悪な状況でも区間一桁
【喝!!】吉見忠亮、小野監督…池淵の奮闘をぶち壊し&故障者出しすぎ

 5年連続守っていたシード権を今回手放してしまった。しかもシード権争いに絡むことさえできなかった。その原因をいまひとつ考察したい。



エースに急成長!池淵智紀
 1区は亜大にしては珍しい1年生の橋本。亜大の1年は宮川が有名だったが、欠場者が続出したこともあり出番が回ってきた。持ちタイムからして苦戦が予想されていたが、やはり上位で繋ぐことはできなかった。ただ、トップとは僅か1分差だったし、チームとしてもここが悪いのは織り込み済みだったらしい。なので来年以降力をつけて欲しいところだ。何よりこの後に2区が遅れを消してくれたのが大変大きかった。

 2区の池淵は昨年4区3位で走った選手であるが、上尾ハーフでは65分かかるなど、まだ他校のエースと戦うのは早いと思われていた。ところがどっこい、区間10位の走りで7人抜きを果たした。ここ3年2区を走った当時4年生の板倉、山下、菊池を大きく上回る記録。彼らが期待外れだったこともあるが、この走りは亜大ファンも予想できなかっただろう。2年生の激走でチームは(私からすれば)予想より早く流れに乗ったと思われた。  


ほとんどの4年生が撃沈
 23、22、18、18…この数字は筒井以外の4年生の区間順位である。亜大の真骨頂といえば4年生の粘り、この御蔭で優勝を含む5年連続のシード権が獲得できたといっても過言ではない。しかし今回は全くといっていいほど機能しなかった。特に3区吉見の区間最下位はかなり響いてしまっただろう。2区池淵が引き上げた順位をリセットしただけでなく、上位の流れからも完全に弾かれてしまった。駅伝初出場でハーフ65分をやっと切るところなので苦しいというのは分かるが、下級生の健闘を最上級生が引き継げなければ勝てるものも勝てない。ここで、シード権獲得はほとんど厳しくなってしまったのは残念である。

 また、復路も6区7区8区に配置された4年生が揃ってブレーキ。田口は6区出場が本意だったがどうか分からないのであまり触れないでおくが、7区以降は完全に流れを失ったものによるものだ。7区三船はハーフは64分半だが、状態も戻りきっていなかったか。いいとこなしで終わった。8区神山は前半からガンガン行き、18km過ぎまでは区間9位だったが最後に脚を痛めたらしく区間18位にまで後退。失速の直接の原因は故障だが、流れが悪いということの表れだと思う。やはり4年生がしっかり順位を引き上げられないというのはチーム成績に大きな影響を及ぼしてしまうのだろう。


随所で亜大らしさ
 それでも亜大らしいところはみせた。例年得意としている5区9区10区は意地を見せたのだ。。5区は前回まで4年連続で小澤が務めており、穴が心配されていたが、どうやら瀬口に受け継がれたようだ。前後に実力者小野(順大)、福山(上武)などがひしめく難しい位置ながら区間9位で2つ順位をあげた。来年以降に期待がかかる選手だ。しかし、それでもシード権とは3分半あるという状況だった。

 先に書いた失速があり、終盤の9区までには7分半まで差が広がり、精神的に苦しくなっても仕方ない状態だった。しかし、9区山中が区間8位、10区筒井が区間5位と遅すぎたものの反撃したのである。9区はここ5年区間賞2回を含む全て区間4位、10区は83回を除くと区間一桁でまとめている区間である。スタミナの亜大を象徴する区間であるが、そこは意地をみせた形となった。特に筒井キャプテンの4人抜きは来期に向けていい財産になるはず。次回こそはもう一度強い亜大をみせてほしいところだ。


あまりにも多すぎた故障者
 その強い亜大を戻す為の最も大きな課題はやっぱり故障者を出さないようにすることだろう。今回4年生の失速について書いたが、それ以上に大きかったのが故障者が続出したことだ。昨年の出走者である緒方、与那覇、新戦力として数えられていた藤田、濱崎、宮川とこれだけダウンしてしまっているのだ。これだけ欠場者が出てしまえば、いくらなんでも戦うのは酷である。これだけ故障者が出るのは首脳陣の方針に何らかの問題があると思いたくなる。

 確かに前回まで名将・岡田監督が率いていたチームだけに小野新監督も難しいだろうが、これまでコーチとして学んできたはずだし、同じく指導者が変わった大東大、日大、中大はみなシード権を獲得しているのであまり言い訳にはできないと思う。どうも、これまで亜大にあまりなかったスピードに挑戦したような感じ。まあ、その方向性は間違ってはいないだろうし、現に池淵はそれで成長したように思う。ただ、あれだけ故障者が出てしまうような練習及び調整をしてしまうようでは勝つことはできない。今回のことを糧にして来期どこまで戦えるか注目である。




来期への展望
 では来期へ向けての展望である。
○卒業生出走メンバー
吉見忠亮3区23位、田口健人6区22位、三船将司7区18位、神山卓也8区18位、筒井雅那10区5位

○在校生出走メンバー
橋本俊樹1区20位、池淵智紀2区10位、4区塚本幹矢4区15位、瀬口啓太5区9位、山中宣幸9区8位

○在校生補欠メンバー
濱崎達規、宮川尚人、岸本彬、折田拓也、嶋大介、安部秀保

 うん、ざっと見た感じ未来はそこそこ明るいように思う。予想はしていたが、4年生より在校生の区間順位がいいし、重要区間を任されている感じがする。特に2区5区9区と選手がいるのは結構なアドバンテージではないかね。中心となる選手はいるので、後は選手層だ。コレに関しては濱崎、宮川はレギュラーに入る力はあるし、岸本はハーフ64分台でおそらく後一歩だったはず。後は、現在ハーフ65分台の面々がもう一回り成長してくれれば、結構いけるんじゃないかな。今回のことで調整や練習方法に関しても改善されるだろうし、なかなか楽しみな布陣になりそうな予感がする。

 後はここのところ予選会に出場していないので、ここをうまく突破できるかということがちょっと心配か。7位以下に巻き込まれるとちょっとIP的にも危ういのでぬかりなくいきたい。この関門さえ突破すればまた亜大は厄介なチームだと思われるようになるだろう。


箱根駅伝総評~国士舘大学

本当に惜しかった!

往路6位復路12位
総合11位国士舘大学
(予想:往路9位復路20位総合14位・区間予想3区間的中→5区9区10区)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区小島康彰(4年)1時間4分56秒区間5位(5)8秒差
2区山中貴弘(4年)1時間10分14秒区間13位(5→10)4分12秒差
3区高谷将弘(4年)1時間4分37秒区間6位(10→11)3分59秒差
4区伊藤正樹(1年)56分12秒区間5位(11→8)4分51秒差
5区川崎健太(4年)1時間22分03秒区間8位(8→6)4分38秒差(-1分50秒差)

6区村川敦哉(3年)1時間2分11秒区間21位(6→12)6分19秒差(36秒差)
7区田代洋平(4年)1時間7分05秒区間16位(12→13)8分17秒差(1分34秒差)
8区久伊原歩(1年)1時間7分18秒区間6位(13→11)8分41秒差(39秒差)
9区平川玲央(2年)1時間12分50秒区間15位(11→11)10分15秒差(1分17秒差)
10区羽島駿介(3年)1時間11分41秒区間4位(11→11)9分53秒差(34秒差)


○総合11位 11時間19分07秒

【敢闘賞】往路走者…往路6位と存在感示す
【感動賞】羽島駿介…区間4位の追い上げも届かず
【喝!!】6区の準備…ここで一気にシード権外に

突進の国士舘
 国士舘大学は伝統的に往路が強く、往路優勝もしたこともある大学である。しかし、最近は序盤で出遅れてレースをさせてもらえないということが多かった。だが、今年は違った。往路に柱となる4年生4人を全部つぎ込んで久々に存在感を示した。

 1区小島は一般入試でコツコツやってきた選手。昨年は9区を走り、今年は満を持して往路に登場した。中盤から自ら仕掛けて主導権を握るなど積極的なレースをし、区間5位。80回大会に復活以降、1区は区間二桁が続いていたが初めて上位で渡す形となった。2区は4年連続出場の山中。1年から6区、5区、1区と花形区間に出場し、最後はエース区間での登場。順位は落としたものの、70分代前半は大健闘のタイム。やや不安視されていた2区だが、ここで総合10位はここ数年では最高の水準だった。

 3区は予選会チーム1番手の高谷。元々スピードランナーなのでここにおくのは適材適所だったと思う。総合順位は佐藤(東海大)に交わされて落としたものの、3位グループに差を大きく詰めて次に渡した。4区は往路唯一の下級生伊藤。予選会は失敗したが、期待のルーキーは思った以上の走りをみせた。後半勝負で3位グループから転落した大学を次々と交わして総合8位に浮上。区間5位は素晴らしい成績だ。

 そして国士舘大学が一番自信を持っている5区は、昨年同区で7人抜きの快走をみせた川崎。12月初旬に脚を痛めてた中での走りであったが、見事2人抜いて、往路6位でゴール。大役を果たした。シードラインの11位とは2分近く。往路に全てをつぎ込んだので復路は苦戦必至だが、昨年もサプライズで区間一桁が出たりもした。もしかすると、ギリギリ粘れるかという予想もあった。



対策不足露呈した6区
 6区には3年生の村川が入った。ここでシードラインとの差を詰めさせなければ、19年ぶりのシード権に向けて、かなり視界良好となるだけに大事な区間であった。しかし、その村川が区間21位とブレーキ。一気に6人抜かれ、早くもここでシード権を追う展開となってしまった。

 別に村川が悪いわけではない。6区の適任者が誰もいなかったそうなのだが…何とかならなかったか。国士舘は6区も苦手としていて、ここ3年は全員62分オーバー。なんか一時期の早稲田大学みたいである。確かに今まで予選会を何とか突破していたという感じなので、山の対策は遅れるのは仕方ないとはいえ、もっときちんと準備してほしかった。逃げ切りを図るために6区が重用なのは分かっていたはず。エントリーメンバーの主力以外全員が11月末の記録会に出場したりしていたが、そうしている場合ではなかったのでは…

 まあ、シードラインにいた大学(帝京・大東大・明大など)がこぞって好走してしまうという不運もあった。が、ここで劣勢に立たされたのは事実だろう。



近くて遠かったシード権
 7区の4年田代は昨年も同区を走った選手。とにかく前を追わなければならなかった。だが、ちょっとオーバーペースだったか。すぐ後ろにいた実力者・清水(東農大)につかせてもらうのは悪い作戦ではなかったが、ペースが速すぎた。終盤失速してしまい区間16位。シードラインとの差も開き、個人的にはここで終戦と思った。

 しかし、この後、前回に引き続き8区10区が区間一桁が飛び出す。8区は1年生の久井原。予選会では20kmを65分オーバーとまともに走れなかったが、この2ヶ月で急成長。1人で前を元気よく追って、区間6位。順位も11位にあげ、10位のチームも肉眼で確認できる位置まで追い上げた。9区平川はまた差が開いてしまったが、この面子では区間15位では仕方なかったか。前を走っているのは区間賞の山梨学院や日大の実力者笹谷とかでは、太刀打ちできない。ただ、自分のペースを保って傷口を最小限に留めたという印象。来年は是非とも戦える力を付けてほしい。

 そしてラストは前回も10区を走り区間7位と好走していた羽島。9区平川が粘ったとはいえ、10位との差は1分27秒と非常に厳しい状態。各大学力のあるランナーが配置されていたし、向かい風も吹いていたらしい。追っていくのは困難な状況だったが、何が起こるか分からない。ほぼ同時に走り出した伊藤(選抜)を引き連れながら、懸命に前を追った。13km過ぎの定点では差を1分以内とし、じりじり追い上げた。前の7位集団が牽制しており、チャンスが出てきた。

 しかし、疲れが見え始めた16km過ぎ選抜に前に行かれてしまい、12位に転落。ここで遅れてしまったらシード権は絶対にない。当然ながら、そう分かっていた羽島は一時追いつく粘りを見せたが、無念、引き離されてしまう。僅かに可能性があったシード権が遠のいていく。それでも最後まで諦めずに前を追う。落ちてきた東農大をゴール直前で交わし11位に浮上したが、片思いのシード権には34秒届かなかった。6区からシードラインはずっと1分ほど前を行き来していたが、ついに上回ることができなかった。ゴールする際、「くっそ~!」と叫びながらゴールテープと叩き割った羽島の姿に目頭が熱くなった。



来期への展望
 本当に悔しいが、ここ最近、最下位争いをしていた事を考えると大躍進。全員がほぼ満点に近い走りをしたので、これ以上は望めなかっただろう。今回の出来事をステップに次回こそ悲願のシード権を獲得してほしい。

 というわけで次回への展望

○卒業生出走メンバー
小島康彰1区5位、山中貴弘2区13位、高谷将弘3区6位、川崎健太5区8位、田代洋平7区16位

○在校生出走メンバー
伊藤正樹4区5位、村川敦哉6区21位、久伊原歩8区6位、平川玲央9区15位、羽島駿介10区4位

○在校生補欠メンバー
大野悠作、柴田省吾、松本良介、宮崎大佑

 んー、4年生5人。しかも往路が4人抜けるというのはちょっと痛い。1区2区3区5区はいずれも実力者なので、大きな穴があくことになる。これを埋めるのは並大抵ではできないだろう。下手すれば箱根予選を突破できない可能性するあるのだが、果たして…

 ただ、光はある。区間一桁で走った選手が伊藤、久伊原、羽島と3人居る。また平川も走った区間が9区ということを考えると評価していいだろう。久井原、伊藤がチームをうまく牽引できるようになると、

 山はまだちょっと検討つかないが、繋ぎは今回補欠に甘んじたメンバーや箱根予選を走った中西、岩崎や小玉が復活してくれればまだまだ来年もやれるチームに仕上がってくる可能性はある(とみたい)

 まずは、インカレなどで結果を残していきたいところだ。

箱根駅伝総評~専修大学

期待の2区3区が不発

往路14位復路16位
総合14位専修大学
(予想:往路19位復路19位総合20位・区間予想4区間的中→2区5区8区10区)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区木下卓己(4年)1時間5分28秒区間15位(15)40秒差
2区五ヶ谷宏司(3年)1時間11分07秒区間20位(15→19)5分37秒差
3区井上直紀(3年)1時間7分05秒区間20位(19→21)7分52秒差
4区酒井潤一(3年)56分25秒区間7位(21→17)8分57秒差
5区五十嵐祐太(2年)1時間21分10秒区間5位(17→14)7分51秒差(1分58秒差)

6区松尾直樹(1年)1時間00分49秒区間13位(14→14)8分10秒差(2分27秒差)
7区塩原大(2年)1時間8分18秒区間23位(14→15)11分21秒差(4分28秒差)
8区石垣弘志(3年)1時間7分55秒区間10位(15→15)12分22秒差(4分20秒差)
9区金子純也(4年)1時間12分45秒区間13位(15→15)13分51秒差(4分53秒差)
10区森脇啓太(4年)1時間13分57秒区間19位(15→14)15分45秒差(6分26秒差)

○総合4位 11時間24分59秒

【敢闘賞】酒井潤一、五十嵐祐太…シード権を諦めない走り!
【喝!!】五ヶ谷宏司、井上直紀…主力が昨年以下

スタートダッシュかけれず 
 昨年は2年生が中心で14位だった専修大学。その彼らが一つ上の学年のなり、今年はいよいよもう一度シード争いに復帰できると思っていた。1区に実力者木下、2区に予選個人3位の五ヶ谷、3区に昨年2区を務めた井上と並べ序盤から波に乗る作戦だったが、今回も一度も10位以内に浮上することなくレースを終えてしまった。その原因はやはり1区2区3区が不発だったことが大きいだろう。

 1区木下は3年連続出場の4年生。2年生はシード権獲得のゴールテープを切り、昨年は9区で5位と快走した選手。その安定感を買われ1区起用だったと思われるが、序盤から先頭集団をよく引っ張る場面が見られた。積極性といえば聞こえはいいが、どうも無駄な動きだけになってしまったなという印象。終盤遅れてしまい区間15位。自分からペースを作れるタイプなので1区向きではなかったようだが、チーム事情からすると仕方ないか。ただ、前の方じゃなかったのはちょっと誤算だっただろう。

 そして今回、喝を入れた2区3区。2区五ヶ谷は、予選会で個人3位という素晴らしい成績を残し、また記録会でも1万28分台で走った選手。専大のエースだったのだが、区間20位と失速。予選会の実力からすると69分台で走ってもおかしくなかったのだが、ここで大きく上位陣と後れを取ってしまった。1年生の箱根や箱根予選などでみせてくれたクレバーな走りはなりを潜めてしまった。

 3区井上はどこまで順位をあげられるか期待されたが、最初から体が動かなかった。序盤から突っ込んでいく積極性は出ず、ここでまさかの総合21位。昨年よりも悪い位置での通過はちょっと専大陣営も予測していなかったのではないだろうか。3年生2人がどちらも自分の持ち味を全く発揮することができなかったのは…。2人とも実力も実戦経験も豊富なのだが、この失速は調整不足か。きちんとしなければならないところで全く出来ないのは主力としては失格だろう。来年も箱根に出場したとしたら、おそらく同じ区間配置になると思われる。今回の悔しさを糧にして、次回こそ自分の持ち味を発揮してほしいものである。


復路へ望みを繋いだ4区5区
 2区3区とは逆に敢闘賞とあげた4区5区。4区酒井はかなり苦しい展開の中で区間7位で4人抜き。昨年は同区間で区間10位だったし、成長した姿をみせた。秋のシーズンに入って、ずっと苦戦していたので本戦に出場できないのではと思っていた自分にとっては大変驚きの結果であった。と同時に大変失礼であった。彼は駅伝になると強い選手なのだろうか。

 そして今回一番区間成績の良かった5区五十嵐。昨年、出場選手中持ちタイムが最下位だったのに8区3位の好走をみせ、専大ファンをもびっくりさせた選手。箱根予選でもチーム2番手の成績を残し、満を持しての山登りだったのだろうが、それでも区間5位はちょっと考えていなかった。しかもほぼ同時にスタートしていた駒大の主力ランナー星に最終的に勝ってしまうのはすごい。これで2年間は専大は5区でアドバンテージを取れることになるので、非常に大きなことである。

 そういえば、この時点で、シードラインとはまだ2分も引き離されていなかった。2区3区あれだけボロボロだったのにも関わらず、(それでも厳しいのだが)復路で戦えるラインに4区5区だけでもってこれたのだ。これで2区で1分、3区で2分速ければ…と考えるのはいけないことだろうが、非常に惜しい結果である。


直前でバタバタもあったが
 迎えた復路は直前で予定が狂ったらしい。7区塩原→石垣、8区安島のオーダーを組む予定が、安島が発熱してしまい7区塩原、8区石垣となったようだ。ここらへんもちょっと調整が…と思ってしまうが仕方ない。

 6区松尾は専大ファンですら、よく知られていなかったようなのだが、どうやら専大が密かに用意していた山下り専用の選手だったようだ。区間順位こそ13位だったが、60分49秒となかなかのタイム。そういえば過去6区区間賞をっている早大の加藤や日大の末吉も1年時同じタイムだったような。一度抜かれた駒大を抜き返すなどなかなか憎い走りをみせてくれた。これからも楽しみな選手である。

 ここまでわずかにシードまで望みはあったが、急遽走ることになった7区塩原が区間最下位の大ブレーキ。元々調子が上がっていなかったのだろう。もうどうしようもなかったか。ただ8区に回ることになった石垣は区間10位とまずまずの結果ですくわれた感があった。この時点で往路順位を一つ落とすだけに留まっていた。

 そして9区金子、10区森脇の4年生がが決してタイムが良いわけではないが、彼らなりの走りでまとめ、昨年の順位、14位に引き上げた。シードラインとは6分以上あけられてしまい、全く勝負にならなかったのだが、最後の締めは良かったのではないか。序盤が昨年よりだいぶ下回ったことを考えると同じ総合順位でもチーム力はアップしたと見てもいいのではないか。欲を言えば、少しだけでもいいのでシード争いに絡むという経験を積ませたかったが、悔しさを糧にして頑張ってほしい

来期への展望
 それでは来期への展望といく。
○卒業生出走メンバー
木下卓己1区15位・金子純也9区13位・森脇啓太10区19位

○在校生出走メンバー
五ヶ谷宏司2区20位・井上直紀3区20位・酒井潤一4区7位・五十嵐祐太5区5位・松尾直樹6区13位・塩原大7区23位・石垣弘志8区10位

○在校生補欠メンバー
安島慎吾・佐藤優気・星孟宏・瀬崎裕次・山本浩平

 4年生が3人しかいないというのは大きなアドバンテージではないか。しかも往路が4人残るというのは大きなアドバンテージである。今回の出走者に出場予定だった安島、伸びざかりの佐藤、星、一昨年昨年走った嬉野が加われば、充分今回以上の成績を残すことは可能である。

 そのためにはやはり五ヶ谷・井上あたりがしっかりしてくれないといけない。核となる選手不在とはいえ、やはり主力級である。山はこれからも計算できるので、まずは本戦を見据えて、今度は予選会を上位で通過できるようにチームをまとめたいところである。 

都道府県対抗駅伝-大学別結果-

1位長野県2時間18分43秒(大会新)

村沢強すぎ…。一般の不調を完全にカバーしました。来年も強力だ

2位兵庫県1分20秒差

木原の欠場の影響が響きましたね。ただ北村はさすがでした。

3位宮崎県1分24秒差

1区前田の好スタートで波に乗りました。アンカー佐々木も力強かったです

4位福岡県1分32秒差
3区三津谷で見せ場を作りました。

5位福島県1分59秒差
純福島出身者で粘り強い戦いをしました。

6位栃木県2分03秒差
中学生の活躍(区間2位、4位)が大変光りましたね

7位埼玉県2分09秒差
1区の区間賞を無駄にせず、アンカー外丸何とか耐え抜きました。

8位千葉県2分31秒差
ニューイヤー優勝メンバー鈴木がギリギリ逃げ切り入賞

■区間賞■
1区服部翔太(埼玉)20分10秒…見事なスパート!
2区勝亦祐太(静岡)8分30秒☆区間新★…ごぼう抜きすごかったです
3区三津谷祐(福岡)23分49秒…世界選手権代表選手、さすがです
4区平賀翔太(長野)14分28秒…ここで一気に流れを引き寄せた
5区村沢明伸(長野)23分55秒…強すぎます。佐藤がなしえなかった4年連続区間新を…
6区池上秀志(京都)8分51秒…TVでは目立たなかったが見事な走り
7区岡本直己(広島)37分55秒…地元広島・一矢報いる好走


大学別順位

○東洋大学
3区
柏原竜二(福島)区間2位23分56秒
大西智也(岐阜)区間4位24分04秒
田辺公大OB(鳥取)区間36位25分07秒
千葉優(岩手)区間36位25分07秒
佐藤寛才(山形)区間43位25分37秒
7区
黒崎拓克OB(栃木)区間12位38分25秒
北岡幸浩OB(三重)区間13位38分28秒
飛坂篤恭(福井)区間32位39分15秒
仲野旭彦OB(愛知)区間36位39分18秒

 柏原は全然疲れが残ってないようでしたね。トラックの持ちタイムからすると三津谷と秒差はすごすぎます。大西もケガはもう大丈夫のようで一安心です。逆に佐藤選手は厳しいデビュー戦でした。

○早稲田大学
7区
佐藤敦之OB(福島)区間9位38分09秒
駒野亮太OB(東京)区間21位38分56秒
中島賢士(佐賀)区間41位39分45秒
三輪真之(石川)区間42位39分53秒

 現役はピリッとしませんでしたね。まあ、箱根の結果からすると順当か。
三輪選手順位は落としましたがお疲れ様でした。

○日本体育大学
3区
野口拓也(宮城)区間9位24分18秒
梅枝裕吉OB(三重)区間19位24分30秒

7区
北村聡OB(兵庫)区間8位38分07秒
保科光作OB(宮城)区間11位38分16秒
森賢大(鹿児島)区間31位39分10秒

 北村と保科のOB対決は北村に軍配。どちらも力は出したと思います。
現役は対照的な結果に。森よ、そろそろ復活してくれ。

○大東文化大学
3区
金塚洋輔OB(埼玉)区間14位24分24秒
古川茂OB(北海道)区間26位24分51秒

7区
佐々木悟OB(宮崎)区間3位38分00秒

 佐々木は本当に一皮向けましたね。マラソンデビューが楽しみです。

○山梨学院大学
3区
森本直人OB(兵庫)区間23位24分44秒
松村康平(山梨)区間32位25分00秒


 森本残念。戦犯になってしまった。
松村も1区以外では無理?まあ調子も落としてるだろうが

○日本大学
7区
白柳智也OB(静岡)区間25位39分05秒
阿部豊幸(岩手)区間39位39分38秒

 やや厳しい結果に。日本人に喝は入らなかった

○明治大学
7区
岡本直己OB(広島)☆区間賞★37分55秒

 明大卒唯一の出場の岡本見事な走り!!

○中央大学
3区
徳地悠一(神奈川)区間28位24分53秒

7区
上野裕一郎OB(長野)区間6位38分06秒
山本亮OB(京都)区間14位38分29秒
平川信彦(山梨)区間36位39分18秒

 徳地はちょっと残念でした。弁護士になっても頑張ってください
上野は調子悪そうですがよく粘りましたね 

○国士舘大学
3区
伊藤正樹(秋田)区間31位24分58秒

7区
阿宗高広OB(山形)区間25位39分05秒

 伊藤はまだこういう区間では厳しかったか。強くなってほしい

○東京農業大学
7区
田村英晃(新潟)区間15位38分31秒
外丸和輝(埼玉)区間23位38分57秒

 田村の方が勝ってしまった。
というより外丸が珍しく調子が悪そうでしたね。

○駒澤大学
3区
安西秀幸OB(千葉)区間7位24分13秒
藤山哲隆OB(長崎)区間12位24分19秒
宇賀地強(栃木)区間14位24分24秒
大西雄三OB(福井)区間22位24分43秒
豊後友章OB(熊本)区間33位25分01秒
末松裕一(大分)区間40位25分16秒

7区
平野護OB(島根)区間21位38分56秒
田中宏樹OB(岡山)区間34位39分17秒

 安西選手5区先輩として必死に柏原に付きましたが及ばず。
宇賀地は牽制してしまったので仕方ないか。
後、末松は大分入賞逃す戦犯に…この先どうなるかよく分からないが大丈夫でしょうか?

○専修大学
7区
座間紅祢OB(神奈川)区間5位38分04秒

 よく頑張りました

○神奈川大学
3区
吉村尚悟OB(愛知)区間12位24分19秒

7区
森本卓司(鳥取)区間19位38分41秒

 もう少しか。

○亜細亜大学
3区
小澤信OB(新潟)区間21位24分41秒
池淵智紀(島根)区間41位25分17秒
濱崎達規(沖縄)区間45位25分42秒
谷津慶史OB(和歌山)区間46位25分45秒

7区
鈴木良則OB(千葉)区間30位39分07秒

 全般的に厳しい結果に。池淵・濱崎ファイト!(池淵故障した??)

○拓殖大学
3区
小路優人(滋賀)区間17位24分27秒
井上貴博OB(茨城)区間25位24分47秒
樋本芳弘OB(石川)区間29位24分57秒

7区
谷川智浩(熊本)区間40位39分39秒

 まあまあか。谷川は故障明けで箱根と連続お疲れ様です

○東海大学
3区
佐藤悠基(長野)区間16位24分25秒
伊達秀晃OB(広島)区間24位24分45秒

7区
刀祢健太郎(山口)区間20位38分54秒
与那覇恭兵(沖縄)区間46位41分01秒

 こちらも全体的に不調。その中で刀祢は評価できそう

○順天堂大学
3区
松岡佑起OB(京都)区間3位24分01秒
山崎敦史(群馬)区間19位24分30秒


7区
小野裕幸(群馬)区間6位38分06秒
今井正人OB(福岡)区間10位38分12秒

 ここはみんな良かったのではないでしょうか。小野は難しい位置でさすがです。
松岡もこの距離なら強いですね

○帝京大学
7区
馬場圭太(長崎)区間34位39分17秒

 残念、箱根の調子を保てなかったようだ

○上武大学
7区
石田康雄(和歌山)区間44位40分14秒

 あれ?福山は??石田はまあ頑張ったのでは?

○城西大学
3区
田村優典(青森)区間42位25分21秒
甲岡昌吾(愛媛)区間43位25分37秒

7区
石田亮(青森)区間47位41分18秒

 石田選手お疲れ様です。苦しい走りですが、よく頑張ったと思います。
全体的に厳しいですが、これから城西を引っ張っていく面々ばかり。
今後の奮起に期待したいです。

○その他
3区
坪田智夫OB(法大・東京)区間6位24分09秒
中野良平(第一工業・鹿児島)区間27位24分51秒
山岡雅義OB(國學院・徳島)区間34位25分03秒
寺本英司(立命館・奈良)区間47位25分47秒

7区
武村佳尚OB(國學院・愛媛)区間18位38分39秒
鈴木伸司OB(関東学院・岐阜)区間25位39分05秒
山口航OB(法大・茨城)区間38位39分19秒
久保俊太(札幌学院・北海道)区間45位40分44秒

 皆さんお疲れ様です。応援していた中野と久保もご苦労様です。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


選手の皆さん、お疲れ様でした!!

都道府県対抗駅伝-大学別出走メンバーまとめ-

都道府県対抗駅伝の出場選手を大学別にまとめてみました!
新入生は抜いてあります。
詳しくはhttp://spmd.jp/y/mst/lib/2009/html_05_orderlist/index.html
○東洋大学
3区
千葉優(岩手)
佐藤寛才(山形)
柏原竜二(福島)
大西智也(岐阜)
田辺公大OB(鳥取)

7区
黒崎拓克OB(栃木)
飛坂篤恭(福井)
仲野旭彦OB(愛知)
北岡幸浩OB(三重)

 一番の楽しみはやっぱり柏原。今井と同区間じゃないのが残念だが今回も爆走を期待したい。
また千葉、大西、飛坂らの優勝メンバー、更に新戦力佐藤がどこまで走るかも注目である。
にしてもさすが優勝校、出場者が一番多いです。

○早稲田大学
7区
佐藤敦之OB(福島)
駒野亮太OB(東京)
三輪真之(石川)
中島賢士(佐賀)

 早大関係者は7区に集結。一番の見ものはやはり三輪のラストラン。
石川は下位が多いので順位をあげることができるか。
現1年生がいないのがちょっと残念である。

○日本体育大学
3区
野口拓也(宮城)
梅枝裕吉OB(三重)

7区
保科光作OB(宮城)
北村聡OB(兵庫)
森賢大(鹿児島)

 個人的には保科と北村のOB対決が楽しみ。北村は優勝のゴールテープを切ることができるだろうか?
またこれから日体大を率いる森と野口にも注目だ。

○大東文化大学
3区
古川茂OB(北海道)
金塚洋輔OB(埼玉)

7区
佐々木悟OB(宮崎)

 チームは4位だったが現役は出ず。やっぱ個々の力の問題か?
このメンバーの中では佐々木が楽しみだ。

○中央学院大学
なし

 んー、木原が兵庫の3区の予定だったが体調不良でダウン。残念です

○山梨学院大学
3区
松村康平(山梨)
森本直人OB(兵庫)

 木原の代わりに出場する森本。荷が重いだろうが、何とか耐えてほしい。
後は松村が初の1区以外での走りがみれるのでこれはこれで楽しみだ。

○日本大学
7区
阿部豊幸(岩手)
白柳智也OB(静岡)

 現役が阿部のみというのは寂しいが結果からすると仕方ない。
OBの白柳は一時良かった時もあったので、期待したい。

○明治大学
7区
岡本直己OB(広島)

 明大卒唯一の出場の岡本がどんな走りをするか。
現役の石川や安田、松本あたりも見たかったが残念

○中央大学
3区
徳地悠一(神奈川)

7区
平川信彦(山梨)
上野裕一郎OB(長野)
山本亮OB(京都)

 徳地は事実上のラストランか?クレバーな走りをしてほしい。
上野は最近全然見ないが大丈夫か?優勝本命チームだけに責任重大なのだが…

○国士舘大学
3区
伊藤正樹(秋田)

7区
阿宗高広OB(山形)

 阿宗先輩に箱根の無念を晴らしてもらいましょう。
それと伊藤はこれから国士舘のエース格になる選手。まずは第一歩を踏み出したい

○東京農業大学
7区
外丸和輝(埼玉)
田村英晃(新潟)

 箱根2区3区の重要区間を担った2人が出場。どこまで粘れるか。

○駒澤大学
3区
宇賀地強(栃木)
安西秀幸OB(千葉)
藤山哲隆OB(長崎)
豊後友章OB(熊本)
末松裕一(大分)

7区
大西雄三OB(福井)
平野護OB(島根)
田中宏樹OB(岡山)

 東洋の次に出場が多い駒大。
ただOBが多いのがなんとも残念なところです。
個人的には末松に注目したい。

○専修大学
7区
座間紅祢OB(神奈川)

 座間だけっすか…厳しいっす…在校生を奮い立たせてあげて下さい!!

○神奈川大学
3区
吉村尚悟OB(愛知)

7区
森本卓司(鳥取)

 森本が箱根の汚名を晴らせるか。神大のエースの誇りを胸に走ってほしい

○亜細亜大学
3区
小澤信OB(新潟)
谷津慶史OB(和歌山)
池淵智紀(島根)
濱崎達規(沖縄)

7区
鈴木良則OB(千葉)

 濱崎は走れる状態にあるのか?では箱根は一体…

○拓殖大学
3区
井上貴博OB(茨城)
樋本芳弘OB(石川)
小路優人(滋賀)

 小路に快走を期待したい。

○東海大学
3区
佐藤悠基(長野)
伊達秀晃OB(広島)

7区
刀祢健太郎(山口)
与那覇恭兵(沖縄)

 佐藤は無理しないように。まあでも伊達との対決は楽しみだ。
後、箱根に出場できなかった与那覇が出場。東海大の未来のため(刀祢も含めて)にも頑張ってほしい

○順天堂大学
3区
山崎敦史(群馬)
松岡佑起OB(京都)

7区
小野裕幸(群馬)
今井正人OB(福岡)

 順大4年生が揃って同じチームに出場。頑張れ!そういえば新旧山登り決戦だな

○帝京大学
7区
馬場圭太(長崎)

 OBの中尾が選ばれず残念。4区区間新の馬場がどこまでやれるか。

○上武大学
7区
石田康雄(和歌山)
福山真魚(熊本)

 上武大のツートップが出場。揉まれて強くなれ!!

○青山学院大学
なし

 まあ、しょうがないか

○城西大学
3区
田村優典(青森)
甲岡昌吾(愛媛)

7区
石田亮(青森)

 石田頑張れ!!それに尽きる

○その他
3区
坪田智夫(法大・東京)
寺本英司(立命館・奈良)
山岡雅義(國學院・徳島)
中野良平(第一工業・鹿児島)

7区
久保俊太(札幌学院・北海道)
山口航OB(法大・茨城)
鈴木伸司OB(関東学院・岐阜)
武村佳尚OB(國學院・愛媛)

 地方の星・中野と久保に頑張ってもらいたいと思っている


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 これでほとんど記入できたかな。漏れてたり間違いがあったら、随時修正します。



 優勝候補はダントツで長野でしょうね。メンバーをみた限り故障者もいないようです。現役佐久長聖とそのOBの合わせ技でどれだけ他チームをねじ伏せられるか楽しみだ。

 といっても箱根で駅伝の怖さをまざまざと見せ付けられたのでどうともいえないのですが、
とにかくまた好勝負期待したいっす。

箱根駅伝総評~大東文化大学

山だけではなかった!

往路9位復路5位
大東文化大学
(予想:往路18位復路10位総合13位・区間予想4区間的中→2区5区6区9区)

 復路の方が順位はいいだろうなと思っていたが、ここまでよいとは…。2区終了地点では20位以下の想定だったのが、16位で通過したのを見て、あ、これは順位予想がいい方に大外れするかもと思ったが、総合4位まで浮上するとは…。すごいです

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区宮城和臣(4年)1時間5分08秒区間9位(9)20秒差
2区清野篤(3年)1時間11分04秒区間19位(9→16)5分14秒差
3区井上裕彬(3年)1時間4分21秒区間5位(16→14)4分45秒差
4区佐藤歩(3年)57分25秒区間16位(14→14)6分50秒差
5区下條誠士(4年)1時間21分10秒区間5位(14→9)5分44秒差(-34秒差)

6区佐藤匠(4年)59分14秒☆区間賞(9→6)4分28秒差(-1分38秒差)
7区若狭聖也(2年)1時間6分11秒区間8位(6→7)5分32秒差(-1分13秒差)
8区土田純(2年)1時間8分16秒区間16位(7→6)6分54秒差(-1分47秒差)
9区久保謙志(4年)1時間12分08秒区間7位(6→5)7分46秒差(-2分29秒差)
10区木村茂樹(4年)1時間12分51秒区間11位(4→5)8分34秒差(-1分19秒差)

○総合4位 11時間17分48秒

【優秀選手】下條誠士、佐藤匠…山の大東復活!
【敢闘賞】井上裕彬…山の手前で大東大を流れに乗せた
【(激励の)喝!!】清野篤…来年は是非区間一桁を


『山の大東』復活!6区佐藤区間賞
 今回の大東大で一番目だったのは何といっても『山』だろう。5区6区で見事8人抜きを果たし、一気にシード争いに優位に立ったのだ。

 まず5区は2年連続の下條。昨年は故障者が出て急遽走り区間11位。急遽でこれくらいいくのだから、しっかり準備をしてきたら昨年以上のタイムは期待できるという見方はもともとあったのだが、5人抜きは見事。区間順位も5位でOBの佐々木悟の区間6位を上回る成績は誇ってもいいだろう。

 また6区佐藤は3回目の山下り。区間順位も11位→6位と右肩上がり。直前の記録会でも好記録を出し、調子は上がってきていた。周りに板垣(帝京)、中村(明大)と登りからハイペースで飛ばすランナーが多かったが、焦らず得意の下りで勝負、見事逆転で区間賞を勝ち取った。山で大東大が区間賞を獲得するのは78回現区間記録保持者の金子以来7年ぶり。これはまた大東大が箱根で取った最後の区間賞でもあった。




予想以上だった平地≪往路編≫
 嬉しい誤算(予想した側からみて)は1区から既に始まっていた。1区の宮城が区間一桁発進。宮城はこれまで4区で区間二桁、また大東大は伝統的に1区が苦手。それを考えると上々のスタートである。何より今シーズンずっとよくない成績が続いていた他の4年生にも元気を与えたのではないかと思う。2区は清野。1万の持ちタイムからしてだいぶ苦戦すると思われた。結果的には区間21位だが、それでも総合順位は16位と思っていたより上にいった感がある。まあ、これから大東大のエースとして率いていくのに71分を切れなかったということで激励の喝を入れておいた。今回の戦いをみると必ずしも2区を区間上位で乗り切る必要性が下がるような気もするので一概にはいえないが、それでもこの区間は69分台を走れる走力でなければいけないだろう。次回も2区の公算が高いので、もっと力を付けてほしいと思う。

まあ、2区での失速は最小限に収まった。そしてここから反撃が始まる。3区は上尾ハーフでブレイクした井上。フロックかどうか心配されていたが、そんな意見を吹き飛ばす区間5位の快走。順位は2つあげるに留まったが、反撃の狼煙をあげる走りだった。どうも今回の大東大は予選会の大東大とは違うというのが徐々に感じた人も多かったのではないだろうか。4区の佐藤歩がちょっともたついたが順位をキープし、そして得意の山で大いに暴れまわったのである。




予想以上だった平地≪復路編≫ 
 大東大の上昇は山を終わっても止まらなかった。7区若狭は井上と同じく上尾ハーフでブレイクした選手。実力者安田(明大)に積極的についていき、一時は山学明大とと5位争いを展開。さすがに後半は後れを取ったものの、区間一桁で乗り切った。8区土田は区間16位と苦しい走りだったが、順位アップ。しかもシードラインとの差を引き離す走りだった(てかなぜこの区間順位で貯金ができるんだ、今回の8区は一体どうなってる??)。来年に向けては不満だが、今年とにかく結果を出すのが目的だったので結果オーライである。

 そして9区は主将の久保。昨年、途中棄権をした区間だが、それを振り払う快走。区間6位の走りで後ろを気にするよりも前へ前へいく走り。最後は激しい4位争いをする位置まで追いついた。最後はアンカーの木村が中学大との激しいつばぜり合いを制し、最後にシード権を獲得した79回大会以来6年ぶりの4位でゴールした。箱根予選会は10位。従来の参加校であれば予選通過できない位置から大躍進である。

 奈良新監督が「過去の経験がマイナスに働き、4年生に負け癖がついている。」と箱根前語っていた。そのためか4年生でも上がってこない選手は容赦なかった。エントリーメンバーから主力メンバー、宮原・住田・中村といったメンバーが外れた。その結果、本当に逞しい選手のみが残った。また今勢いのある井上、若狭らもチャンスをものにした。山は元々期待されてはいたものの、平地がここまで復活したのは奈良監督の意識改革とメンバー選びが本当に上手くいった証拠。ほぼ完璧な襷渡しだったと思う。



来期への展望
 といっても、これを続けなければ意味は無い。本当に復活できたのかどうかの判断は来年の成績をみてからである。それでは大東大の戦力分析だ。
○卒業生出走メンバー
宮城和臣1区9位・下條誠士5区5位・佐藤匠6区1位・久保謙志9区7位・木村茂樹10区11位

○在校生出走メンバー
清野篤2区19位・井上裕彬3区5位・佐藤歩4区16位・若狭聖也7区8位・土田純8区16位

○在校生補欠メンバー
濱克徳・高橋賢人・秋山拓平・高関伸・野口聖矢・吉田明広

 山と復路の重用区間9区10区がいなくなるのはちょっと痛いかもしれない。いくら大東大でも一気に上りも下りも補欠含めて4人ほど用意するのは果たしてどうか。また、山の順位を更にあげた久保、木村の穴をどうするかというのも課題。2区清野を固定として繋ぎ区間担当した佐藤、若狭、土田のレベルアップが必要だ。

 また補欠メンバーにはスピードランナーの濱、昨年8区を走った高橋、予選会を走った秋山、出雲アンカーを務めた吉田と期待のランナーも揃っている。今回の結果で選手の意識も更に代わっているだろうから、次も期待したいところだ。 

箱根駅伝総評~中央学院大学

木原の根性が最後まで利いた

往路4位復路13位
総合5位中央学院大学
(予想:往路8位復路3位☆総合5位☆・☆区間予想9区間的中☆→7区以外)

往復の順位はぐちゃぐちゃだったが、総合順位と区間予想がほぼ完璧。三浦の復調をうまく判断できなかったのが悔やまれる結果。

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区鈴木忠(2年)1時間5分19秒区間11位(11)31秒差
2区木原真佐人(4年)1時間8分22秒区間3位(11→3)2分43秒差
3区小林光二(2年)1時間5分04秒区間15位(3→4)2分57秒差
4区大谷克(2年)56分32秒区間8位(4→6)4分09秒差
5区辻茂樹(4年)1時間20分28秒区間4位(6→4)2分21秒差(-4分07秒差)

6区渡部政彦(4年)1時間00分15秒区間8位(4→3)2分06秒差(-4分00秒差)
7区三浦隆稔(3年)1時間6分33秒区間14位(4→4)3分32秒差(-3分13秒差)
8区大野紘祟(3年)1時間8分51秒区間17位(4→5)5分29秒差(-3分13秒差)
9区堀宏和(4年)1時間13分02秒区間16位(4→4)7分15秒差(-3分00秒差)
10区木之下翔太(3年)1時間13分24秒区間14位(4→5)8分36秒差(-1分17秒差)

○総合5位 11時間17分50秒

【優秀選手】辻茂樹…故障明けのキャプテン激走
【敢闘賞】木原真佐人…不調ながらも意地をみせた
【喝!!】復路の3年生以下のメンバー…このままでは来年のシード権はない

前哨戦を欠場した主将の快走
 今回の中学大で一番成績が良かったのは木原だろうが、自分は敢えて辻キャプテンを優秀選手としたい。びっくり度からすると断然山登りの辻だろう。辻は2年3年と8区を走ってきたが、いずれも区間二桁とぱっとしない成績だった。今期はキャプテンに任命されるも、出雲・全日本は腰の負傷により欠場していた。そんな状態で辻が希望したのは5区であった。中央学院の5区は前回まで伊藤が4年連続で走っていた。その穴は当初から懸念されていた。故障上がりの状態でどれほど走れるのか、何とか伊藤並みのタイムで凌げないか…そんな感じの声が多かった。ところがどっこい、80分台の走りで伊藤並どころか、大きなアドバンテージを取ることができたのである。今回、エースの木原がやや不調の走りで序盤から中学の思惑が少し外れる形となったのだが、辻のお蔭で満身創痍の中学をシードへ導いた。勿論、木原が頑張ったことが一番大きいのだろうが、辻がいたからこそ初の連続シードを獲得することができたと思う。


日本人エースの意地の走り
 その木原だが、今回はちょっと体調が上がりきっていなかったのか。11位スタートであっという間に2位まで浮上したところまでは良かったものの、そこから後ろを引き離すことはできなかった。タイムも昨年より遅い1時間8分22秒。僕の思惑とは1分遅かったし、木原自身も最低はそのくらいのタイムでいきたかったはず。タイムだけをみると納得できない成績だ。しかし、内容は各ランナーに勇気を与える走りだった。調子が悪いながらも必死の粘りの走りをみせた。中大や東農大が後ろに迫り、何度も単独2位の座を明け渡しそうになったが、その度に懸命に体を動かして再度引き離した。ラストのダニエルVS木原は85回屈指の名シーンだろう。最後は交わされてしまったのだが、抜き抜かれつの争いは学内の枠を超えて、日本人エースとしてのプライドを垣間見たような気がする。決して本調子ではなかったが、その中で自分の力を出し切る姿に本当に彼はエースなのだと改めて思った。



やや期待外れの復路
 その他のメンバーはやや消化不良気味だったと思う。まあ6区までは個人的には及第点。1区鈴木は11位だがペースが上がり始めたときに転倒という不運に見舞われたのである程度は仕方ない。3区小林はちょっと甘いだろうが、持ちタイム的には上の日大・谷口と牽制する展開になったため区間15位は致し方ない。まあ、来年以降を見据えると収穫なしということには異論はないが。

 4区大谷は3年生以下で唯一の区間一桁と前哨戦通りの戦績。来年はもっと重要区間での走りが見たいところだ。また今シーズンなかなか本来の走りができなかった6区渡部も区間順位は8位だが、中央学院の弱点6区で1時間15秒はかなりいい走り。総合順位もあげたし、ようやく首脳陣の期待に応えたといっていいだろう。ここまではまあ80点以上の走りだと思う。

 問題はここから。7区三浦は出雲で快走後、調子を落としてしまったようだが、もうちょっと走ってほしかった。7区はレベルがそんなに高くはないから、区間5位くらいは狙えたと思うのだが。8区大野はどうやら故障明けだったようだが、その影響がモロに出た感じ。序盤は日体大長尾といい3位争いをしていたが、後半は完全にスタミナ切れのような走りで3位争いからは脱落。9区掘も持ちタイム的には格下の選手と何とか競り合っているようでとても全日本4区をしっかり担った選手ではない感じ。アンカー木之下も区間二桁。だったが、これまでの貯金で何とか総合5位でゴールした。

 終わってみれば、区間一桁はたったの4つと、川崎監督の仰るとおり不満が残る成績だった。しかし、よくこれで総合5位でゴールできたものだ。調べてみると、一番成績が悪かった8区9区でシードラインとの差がほとんど詰まっていない。2人とも区間10位とは1分前後負けており、どんどん貯金を使ってもおかしくなかったのだ。今回はシードラインを走っていたチームにも区間15位前後で走った選手がおり、それに助けられたようである。

 まあ、ただ来年に向けて不安の残る結果というのは間違いない。在校生で区間一桁は一番短い距離を走った大谷のみ。後は全部二桁。しかも今回稼いだ2区5区のランナーも抜け、早くも3年連続シード権に赤信号が灯っているという状況だろう。


来期への展望
 では中央学院が来期もシード権が獲得できるかどうかみてみよう
○卒業生出走メンバー
木原真佐人2区3位・辻茂樹5区4位・渡部政彦6区8位・堀宏和9区16位

○在校生出走メンバー
鈴木忠1区11位・小林光二3区15位・大谷克4区8位・三浦隆稔7区14位・大野紘祟8区17位・木之下翔太10区14位

○在校生補欠メンバー
本野裕之・塚本千仁・野中洋輝・磯将弥・真田雅之

 抜ける4年生が4人というのは多くも少なくもないのだが、やはり質がかなり落ちてしまうだろう。弱いわけではないが、上位に食い込む力がある選手、つまり稼げるランナーが皆無。序盤から苦しい戦いになるのは容易に見て取れる。粘って粘って何とか活路を見出す…そんな感じだろうか。まあ、木原が出てくる以前はそういう戦い方だったので、本来の戦い方に戻る…と思ったらいいのかもしれない。ただ、それでも1万28分台のランナーが2区を担っていたはずなので、今大会往路を担った選手達誰かが28分台に突入してほしいところ。後は本野、塚本、真田あたりがどこまで力を伸ばすかだろう。

 予選がないので、じっくりと選手を育てて何とかチーム力をあげてほしいところだ。 

地元京都・貫禄の5連覇!!-都道府県対抗女子駅伝-

◆◇総合結果◇◆
1位京都2時間15分39秒…8区萌ちゃn(ryの快走で貫禄の5連覇!!!
2位岡山1分24秒差…京都相手に終盤までトップ!次回ストッパーに期待!
3位兵庫2分03秒差…2区小林はさすがの走り!中盤の駒がもう少し
4位熊本3分30秒差…4区江藤5区前田の好走の流れを最後まで引き継いだ
5位福岡3分39秒差…1区37位から怒濤の追い上げで九州勢最高位!
6位埼玉3分43秒差…1区後藤の好走を最後まで受け継いだ
7位宮崎3分44秒差…4区中尾の健闘が光る!
8位長野3分49秒差…数日前にハーフを走った須澤の快走で初の入賞!!

■区間賞■
1区(6km)中村友梨香(岡山)19分14秒…北京マラソン代表の意地!
2区(4km)小林祐梨子(兵庫)☆12分07秒(区間新!)★…ダントツ!すごい!(岡山での出場だったらなぁ…)
3区(3km)久馬悠(京都)9分21秒…双子の姉。大きな腕降りで1位に肉薄
4区(4km)重友梨佐(岡山)12分50秒…京都に易々といかせない意地の走り!
5区(4.1075km)夏原育美(京都)13分11秒…高校駅伝の勢いをそのままに!
6区(4.0875km)久保木亜衣(岡山)12分54秒…積極的な走りが実を結ぶ!
7区(4km)伊藤紋(京都)12分26秒…冷静な走りで岡山を射程圏内に
8区(3km)久馬萌(京都)☆9分41秒(区間新!)★…双子の妹。女柏原出現!でも、インタビューが可愛すぎる≧▽≦
9区(10km)新谷仁美(千葉)32分31秒…12人抜きの激走!!


 京都はさすがの走りでしたね。戦前の予想に多かった中盤からの独走とはいかなかったものの、ずっとトップの岡山が見える位置にいたこと、その岡山を徒にすぐに追いかけなかったのが良かったのではないでしょうか。なんか箱根駅伝の東洋大学の復路の選手のような冷静さだったと思います。岡山は8区がウィークポイントということもあり、前半突っ込んで出来るだけ京都との差を広げにかかったのだが、中継所では差が詰まっているという繰り返し。その8区までにわずか4秒の貯金しか作れなかったのが痛かったでしょう。

 それにしても京都の中学生双子はものすごかったですね。特に妹の萌さんは、名前もフォームもルックスも全部印象に残りました。正直、中学生の名前を覚えることなんてほとんどない(小林さんくらい)のですが、これはさすがに今回は覚えました。ダイナミックなフォームで最初からぶっ飛ばし、あっという間にトップに。ラストの急な上りでの失速が心配されましたが、そのまま押し切って、これまでの区間記録を12秒更新するとてつもないタイムを出してしまいました。そんでもって、インタビューでのギャップがまたなんとも…めちゃくちゃ可愛かった☆(笑) 萌の名前の通りの雰囲気といい声といい…実力もあるしこれからの要注目
の選手ですな。

 その他、加納(兵庫)さんや新谷(千葉)のさすがの走りでしたね。実力者はまずまず走れたんじゃないかと思います。その中で赤丸急上昇中の須澤(長野)はそれらの選手とほとんど代わらない走りをしていたのがすごかったです。京セラの選手で数日前の宮崎ハーフで優勝した選手だったのですが、その勢いそのままに長野を過去最高順位にしたばかりでなく、8位入賞に押し上げる快走。これまた実力者の藤永(長崎)に競り勝ってしまいました。京セラは最近低迷しているのでいい起爆剤になればと思います。


 なにはともあれ、走った選手の皆さん、お疲れ様でした!来週の男子都道府県対抗駅伝も好勝負期待します!

箱根駅伝総評~順天堂大学

小野リベンジ以外は見せ場無し

往路18位復路20位
総合19位順天堂大学
(予想:往路10位復路21位総合17位・区間予想5区間的中→1区2区3区5区8区)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区関戸雅輝(3年)1時間7分04秒区間23位(23)2分16秒差
2区山崎敦史(4年)1時間10分09秒区間11位(23→21)6分15秒差
3区山田翔太(3年)1時間7分01秒区間22位(21→23)8分56秒差
4区武田毅(4年)57分25秒区間16位(23→23)11分01秒差
5区小野裕幸(4年)1時間19分56秒区間2位(23→18)8分41秒差

6区岡部寛之(2年)1時間2分10秒区間19位(18→18)10分21秒差
7区村上真(3年)1時間7分12秒区間17位(18→18)12分26秒差
8区木水良(3年)1時間8分04秒区間12位(18→18)13分36秒差
9区仲田篤孝(4年)1時間13分07秒区間17位(18→18)15分27秒差
10区小高悠馬(1年)1時間15分31秒区間20位(18→19)18分55秒差

○総合19位 11時間28分09秒

【優秀選手&感動賞】小野裕幸…昨年の無念を晴らす区間2位
【喝!!】関戸雅輝、岡部寛之…主力が2年連続で失速

5区小野・悔しさ胸に激走!!
 走行距離23.4km、標高834mの箱根の山を一気に駆け上るという過酷な5区。過去様々なランナーが苦しみ、フラフラになった選手は数知れず、さすが天下の瞼と言われようもあるコースだ。そんな山中、ゴールまで残り500mでもいまだにしっかりした足取りで進む選手がいた。小野裕幸(順大4年)選手だ。しかし、それは辛い過去があるからこそである。

 昨年も小野は5区を任されていた。その時の順大はその前年に優勝しており、ディフェンディングチャンピョンとして臨んだ大会だった。しかし、エースが故障で走れず、箱根経験者が2名しかいない苦しい状態で大苦戦を強いられ、小野に襷が渡る時にはなんと18位。自分が何とかしなければ不味い、そう感じた小野は飛ばした。小野選手自身も大会の1ヶ月以上前から体調不良で食事制限をするなど万全の状態ではなかった。しかし、そうはいってられないチーム状況だった。小野は猛追し、小湧園前では6人抜きで12位まで浮上した。これで順大が息を吹き返したかと思われた。

 しかし、天下の瞼は甘くなかった。15km辺りから急激に失速。極度の脱水症状による低血糖だった。それでも懸命に歩みを進める。しかし、前への推進力はほとんどない。最後の1kmを過ぎたあたりから転倒を繰り返す。それでも何度も立ち上がって前へ進もうとするが、両脚が痙攣し言うことを聞かない。そして…残り500m……襷は途絶えてしまった…

 あれから1年、昨年の雪辱を果たす時がきた。小野が任されたのは昨年と同じ5区。途中棄権した選手が翌年も同じ年を走るのは史上初のことだった。小野が襷を受けたのは昨年よりも更に悪い23位。小野は徐々に順位をあげて、軽快に登っていく。しかし、昨年のことが頭によぎり、精神的にきつくなる。また、昨年と同様になるのでは……でも、今年は強い味方がいた。それは暖かい声援だった。声援が小野の走りを後押しした。

 そして、前回辿り着けなかったゴールに入った。今まで4人しか居なかった80分切り(1時間19分56秒)を果たした。区間賞こそ柏原(東洋)に譲ったが、堂々の区間2位。総合順位も5人抜きで18位まで浮上。低迷する順大に一矢報いる形となった。苦難を乗り越えて最後快走した小野。実業団でもきっと今回以上の活躍を見せてくれるだろう。
 

相変わらず結果が出ない主力陣
 しかし、小野以外は不甲斐ない成績だった。往路に投入した関戸、山崎、山田、また6区を走った岡部は堅並み額面割れだろう。山崎はまあ最下位と苦しい状態で襷を受け取ったし、山田は脚を引きずっていたようなので仕方ないか。問題は関戸や岡部の主力だ。持ちタイムはいい二人なのだが、どうもロードの20kmで結果が出ない。適性もあるのかもしれないが、それにしても箱根予選でも箱根本番でも全くいい所なしとは…。特に関戸は2年連続1区で痙攣し区間最下位。昨年は固唾を呑んで見守ったが、今年は同情の心は生まれてこなかった。チームの中堅を担う選手がこれでは後に続くメンバーもいい走りができるはずがない。結局、小野以外に区間一桁はおらず、区間20位以下も出てしまうという惨憺たる成績。

 まあ、IPがなければ箱根に出場できなかったくらいの実力のチーム。総合19位は4つほど順位をあげたので「本番でのノウハウ」というのは多少活きたという見方もできそうだ。ただ、主力の山崎と小野が抜ける来シーズンは非常に厳しそうだ。監督を交代した方がいいのでは?という声も上がっているが、自分もそうした方がいいんじゃないかと感じる。仲村監督も2年前に優勝に導いた監督なので、悪くないが、空気を返るにはそうした方がよいのではと感じる。富士通から高橋健一さんあたりを引っ張ってきたらどうかと思うのだが、どうだろうか。

 それにしてもどうしてここまで選手が育たなくなったのだろうか。どうもターニングポイントは83回の優勝にあるような気がする。この時の優勝メンバーの中で2区小野3区松岡4区佐藤5区今井6区清野9区長門10区松瀬と1年生から即戦力として起用されていた選手達。ここに地道にコツコツ伸ばした選手がここに入る余地がなかったし、何とかメンバー入りした選手もみんな卒業してしまったのが不味かったのではないかと思われる。優勝はしたものの、いいサイクルができなかった。しかもごっそりメンバーが抜けたので、ただのセミの抜け殻のようなチームになってしまい、そこからずっともがき苦しんでいると思う。ここを抜け出さないと来年の箱根路に順大の姿はないように思える。




来期への展望
 順大が果たして来期出場できるのか、メンバーを見てみたい
○卒業生出走メンバー
山崎敦史2区11位・武田毅4区16位・小野裕幸5区2位・仲田篤孝9区17位

○在校生出走メンバー
関戸雅輝1区23位・山田翔太3区22位・岡部寛之6区19位・村上真7区17位・木水良8区12位・小高悠馬10区20位

○在校生補欠メンバー
唐川和宏・志賀洸介・塩田充・越智健一朗・琴岡義規・的場亮太

 ……苦しい、これは苦しい。在校生で一番良い区間順位はこれまた昨年のリベンジとなった木水の8区12位。後はみんな区間20位前後。これは予選通過できないどころが、選抜でさえも順大の姿が見れないのではないかと懸念してしまう。やっぱり、関戸・山田・岡部・唐川あたりが相当奮起しないといけないような状態のようである。

 後はやっぱり、監督コーチ陣を総入れ替えして新しい風を送り込んで、新生・順大として再出発をした方がいいんではないか。そうでないと来年は増枠はない(でも、今回繰り上げがなかったので何かそのまま続行とかなりそうな気がしないでもないのだが)
ので、本当に通過が危ないと思う。今回、脚が万全でない山田を3区に使わざる終えなかったあたり、補欠メンバーもあまりよろしくなかったのではないか。

 果たして、順大が生まれ変わるかどうか、まずは春のシーズンをみてみたい。

箱根駅伝総評~日本体育大学

予選会上がり1番手!

往路3位復路4位

総合3位日本体育大学
(予想10位・区間予想4区間的中→2区3区9区10区)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区出口和也(2年)1時間4分58秒区間6位(6)10秒差
2区森賢大(3年)1時間10分11秒区間12位(6→9)4分11秒差
3区野口拓也(2年)1時間3分42秒区間4位(9→8)3分03秒差
4区久保岡諭司(3年)56分14秒区間6位(8→4)3分57秒差
5区竹下正人(4年)1時間20分02秒区間3位(4→3)1分43秒差

6区高尾博教(3年)1時間1分06秒区間15位(3→4)2分19秒差
7区奥村隆太郎(4年)1時間6分19秒区間11位(4→3)3分31秒差
8区長尾正樹(3年)1時間7分17秒区間5位(3→3)3分54秒差
9区野口功太(4年)1時間12分35秒区間12位(3→3)5分13秒差
10区永井大隆(4年)1時間10分41秒☆区間賞(3→3)3分51秒差


○総合3位 11時間13分05秒

【優秀選手】竹下正人、永井大隆…その日のアンカーを締める走り
【敢闘賞】久保岡諭司など…安定して粘っていた


 箱根から噛み合わなくなっていた歯車を箱根で取り戻した。1区出口がトップと10秒差とうまく滑り出すと、故障明けの2区森が順位を落とすも一桁順位の9位に留まった。その後、徐々に浮上していくと5区竹下があと少しで80分切りとなる区間3位で総合3位に浮上。復路では一時4位に下げたが、8区長尾が3位争いから抜け出すと、アンカー永井が区間賞で締めるという、いいレースだった。


最終区を締めた4年生の活躍
 目を見張る成績を残した選手といえば、やはり往路復路共に最終区を締めた4年生だろう。往路最終区の竹下正人は、2年生時に8区に出場したことはあるが、それ以来大きな成績を残したわけではない。今年は箱根予選にも全日本にも出場しなかった。だが、それはどうやら山登りの特殊訓練を受けたためだったようだ。竹下は前回も5区出走予定だったが、故障で欠場。本命以外が務めた5区で撃沈し、チームはシード権を失った。今年に期するものは大きかったはずだ。2年越しの準備をしてきた竹下は他ランナーには強かった。怪物ルーキー柏原(東洋)と、こちらも期するものがあった小野(順大)には叶わなかったが、堂々の区間3位。下りがもう少し伸びれば80分を切っているタイム、総合でもトップ東洋と1分43秒差の3位にまで押し上げた。自分はうまくいけば区間5位くらいで走れるかなとは思っていたが、ここまで来るとはびっくりであった。

 そしてもう一人、復路の最終区を務めた永井大隆。高校時代は西脇工業高校の主力選手。箱根からは2年生の時から出場。2年も3年も4区で区間一桁でまとめ、安定感を示した。ただ、高校時代の力からすると物足りないと感じたファンも多かったはず。しかし、4年生最後の箱根で爆発した。おそらくこれまでの安定感を買われてのアンカー起用だったのだろうが、今までのもやもやと飛ばす快走。前も後ろも誰も見えない状態で区間賞。区間2位や区間3位の選手は前が見えている状態だったので、タイム以上に力があるということだ。

 この2人がきっちり締めてくれたのが3位躍進の最大の要因だろう。


昨年失敗組がリベンジ
 勿論、上記の2人に襷を渡す位置が良かったことも勿論ある。特に1区2区3区4区と昨年失敗組が頑張った。1区出口は前回アンカーを走ったが区間最下位。出口に襷が渡った時、僅かにシード権の可能性があったが風前の灯と化してしまった。その出口が1区6位ながらトップとわずか10秒差で繋ぎ、1区の役割を果たした。2区の森は前回3区で区間3位だったが、終盤失速し、今ひとつチームに勢いをつけることができなかった。今回は故障上がりでのエース区間で苦しんだが、流れを切らすことなく繋いだ。3区の野口拓は前回1区で積極的に集団を引っ張ったがそれが仇となり最後の勝負どころで遅れてしまった。今回はその積極的な走法を3区で存分に活かし、区間4位。順位は一つあげただけだが、3位とは僅か7秒差まで追い上げた。

 そして4区の久保岡は、昨年急遽任された5区山登りで大ブレーキ。責めるのは可哀想だが、ここでシード権外に弾き飛ばされてしまった。今シーズンはそのリベンジの年だった。箱根予選こそうまく走れなかったものの、全日本は5区6位とまずまず。調子は上がっていた。そしてリベンジの舞台。久保岡の走る区間は4区。5区に向けて盛り上げる役割のある区間だ。久保岡はすぐに出来た3位集団で無理せず待機。そして後ろから追いついてきた松本(明大)をペースメーカーにし、一気に順位アップ。区間6位ながら、8位から一気に4位へに浮上。5区を走る竹下にこの上なくいい流れを作った。そして先の快走があったのだ。



補欠組も奮起
 今回、日体大はベスメンが組めたわけではない。全日本を走った石谷、谷野、篠崎の3人が外れたのだ。その代わりを担った高尾、奥村、長尾も粘った。高尾は6区石谷の控えだったのだが、石谷の調子が上がってこなったので出場を果たした。区間16位で順位を落としたものの、タイムは61分強と悪いわけではない。まだ3年なので次回は更に期待できる。7区奥村は4年生で初の駅伝出場。中央学院と激しく3位を争い、最後は競り勝った。そして8区長尾は区間5位の快走。ハーフ64分台なのに箱根予選など大会に出てこないのでどうしたのかと思っていたが、(故障していたかもしれないが)杞憂だったようだ。そして野口功が繋いで、永井の区間賞で締めくくったのだ。

 これだけ主力が欠場したにも関わらず、復路も4位(区間二桁が3つあるのに復路4位は相当混戦っぽいが)。チームの力はかなり高かったようだ。来年以降も非常に楽しみなチームだ。




来期への展望
 それでは、来年更に順位を伸ばすことができるか、展望だ
○卒業生出走メンバー
竹下正人5区3位・奥村隆太郎7区11位・野口功太9区12位・永井大隆10区1位

○在校生出走メンバー
出口和也1区6位・森賢大2区12位・野口拓也3区4位・久保岡諭司4区6位・高尾博教6区15位・長尾正樹8区5位

○在校生補欠メンバー
谷野琢弥・篠崎昌道・松田佑太・小柳津幸輝・佐藤貴大

 やはり森+カルテット(出口、野口拓、谷野、篠崎)が中心。それを久保岡、長尾が固めるという感じだろう。森は回復さえすれば1万m28分25秒のスピードがある。ロードで完全に反映されていないのがちょと気になるが、最低でも2区68分台は期待していいのではないか。カルテットは出口、野口拓は大丈夫。谷野と篠崎がちょっとまだ荒削りだが、3年になるのでそろそろ安定感を増したいところ。竹下の穴は毎年5区候補に上がる出口が満を持して登場してくるだろう。

 後は精神的なものの強化か。昨年の箱根を見ての通り、前評判が高ければ高いほど箱根で失速することが多い。今回は逆パターンで良かったのだが、来年は前評判が高くなるはず。毎回失敗してしまうので、その点だけは気をつけたい。そうすれば、総合優勝も不可能ではない。それくらい強いチームである。

箱根駅伝総評~駒澤大学

前回王者が初の屈辱

往路15位復路7位

総合13位駒澤大学
(予想1位・区間予想4区間的中→2区4区6区10区、)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区末松裕一(2年)1時間5分45秒区間19位(19)57秒差(23秒差)
2区宇賀地強(3年)1時間9分22秒区間6位(19→8)4分09秒差(-5秒差)
3区渡邉潤(2年)1時間7分12秒区間21位(8→17)6分31秒差(2分46秒差)
4区高橋徹(4年)57分48秒区間19位(17→18)8分59秒差(3分42秒差)
5区星創太(3年)1時間21分12秒区間7位区(18→15)7分55秒差(2分02秒差)

6区藤山修一(3年)1時間1分16秒区間16位(15→15)8分41秒差(2分58秒差)
7区我妻信洋(4年)1時間7分31秒区間19位(15→14)11分05秒差(4分22秒差)
8区高林祐介(3年)1時間6分27秒☆区間賞(14→14)10分38秒差(2分36秒差)
9区池田宗司(4年)1時間11分35秒区間3位(14→13)10分57秒差(1分59秒差)
10区太田行紀(4年)1時間12分12秒区間9位(13→13)11分06秒差(1分47秒差)

○総合13位 11時間20分20秒

【優秀選手】高林祐介…ようやく箱根で結果を
【喝!(激励の)】3年生以下の初出場者…強くなれ!

 東洋柏原の爆走、城西大の途中棄権、大東大の大健闘など、様々な波乱、予想外な展開が沢山あった今回の箱根駅伝だが、一番の波乱は何といっても駒大のシード落ちだろう。層が薄いという前もっての情報に加え、深津ケガという当日分かった情報二つあわせてもここまで酷いことになるとは、未だに持って信じられない。自分は上手い区間配置で総合優勝すると思ったが、一番の大外れ。深津欠場ということで区間予想も無茶苦茶に。まあ、よく4区間も当たっていたなと思うが…。
 どうしてここまで落ちたのか、ということを検証してみたい。



初の箱根出場者、玉砕
 誤算はもう最初からはじまっていた。1区の末松が区間19位と出遅れた。ちょっとムラがある選手だと思っていたが悪い方向に出てしまった。まだトップとは54秒差ではあったが、ここからもうすでに負のスパイラルは始まっていたようだ。2区宇賀地は9人抜きでエースの役割は果たしたようにみえるが、タイムは69分台であって決していいわけではない。駒大としてはここで早大に対してアドバンテージを取りたかったのだが、あまり差を詰めることができず傷口は広がった。そして3区で傷口から大出血が始まった。

 渡邉は序盤9位集団と一緒に走っていたが、10km手前で引き離されてからは、もう完全に自分を見失ったような走り。自分が挽回しなければというところで、思ったように走れずパニックになったような感じがする。いずれにせよ、ここで総合優勝の可能性はなくなった。4区に入っても悪い流れは止まらない。全く想定外の順位で受けた高橋も大苦戦。更に前との差は広がった。5区の星が意地の走りで3人抜きしたが、本人も納得できないであろうタイムだった。ただ、それでもシード権までは2分02秒にとどめ、まだ復路に望みはあると思われた。

 しかし、1日おいた復路でも流れを取り戻せなかった。6区藤山は自分で流れを引き寄せようとしたのか、最初の上りは区間一桁。しかし、後半でガス欠になってしまった。7区我妻は大八木監督から「15kmからが勝負」と言われていたが、その15kmからうまく走れなかったような感じ。前後を走っていた大学が区間20位以下で順位はあげたがシードラインとは4分22秒とシード権すらここで赤信号が灯ってしまった。



 ここまで箱根発出場者が7人中6人。その6人の区間順位は19、21、19、7、16、19。7は駅伝出場5回目の星なのでそれを除くと惨憺たる成績。経験が浅い上に、襷を貰った順位が悪く、どうやって走れば自分の力が出せるのか分からなかったのではないかと思われる。しかし、これほど経験が浅い選手を序盤から中盤に固める区間配置を取らざる終えなかったのは……。深津欠場の影響で、若い選手に序盤を任せなければ優勝ができないということだったのだろうが、残念ながら悪い方向に出てしまった。


最後で意地みせるが…
 最後の3区間は経験者。この3人のうち誰かを1人でも序盤に回していれば違っただろうが…。それはさておき、ここからはようやく本来の力を少しは発揮できたようだ。8区高林はこれまで20kmでちょっと結果を出せていなかったが、区間賞と素晴らしい走り。見た目で上をいっていた城西を交わしただけで、後は全くの一人旅の中なので評価できる。そういえば、どこかで集団で走るより一人でガンガン行くタイプという書き込みがあったが、その通りだった。まあ、しかし流れが悪い中、この走り。1人で2分近くシードラインとの差を詰めている。速さ以上に精神力がすごい。次期キャプテンというのも頷ける。走りで引っ張って駒大を立て直してほしいと思う。

 9区池田は暑さが懸念されたが、それはあまり関係ないような感じ。むしろ、先の高林の走りもあるので、区間賞じゃないのが不満な感じ。まあ、それでも区間3位で走ったので悪い走りではなかった。ただ、中盤以降10位を走っていたのが区間賞の中川(山学)、区間7位の笹谷(日大)だったので、思った程詰められず。やはりシードラインを走っている大学は本当に死に物狂いで走っている。いくら力のあるランナーとはいえ、後ろから追い上げるのはかなり厳しいのだなと痛感させられる結果だった。アンカーの太田は昨年ほどの走りはできず終戦。前年の優勝校が途中棄権以外でシード落ちするという初の屈辱を味わった。




『王者』だからこその苦悩
 深津がケガ(坐骨神経痛)していると分かったのは11月下旬であって、何も急なことではなかったはず。敵をくらますことと治る僅かな可能性も含めてエントリーはしていたが、もう深津はいないということでチーム内は分かっていたはずだ。ただ、1万m駒大記録保持者が抜けたというのは総合優勝を狙う(というか狙わなければいけなかった)駒大にとっては相当の痛手だった。

 もし、駒大が上位狙い、あわよくば優勝くらいの位置づけの大学であれば、目標をシード権に下方修正してしっかり戦うことができたと思うのだ。3区以降の失速も、優勝という事を考えるので空回りしたと思う。まずはシードと思っていれば、あそこまでおかしくはならなかったと思う。

 しかし、早くから3冠を公言(まあ出雲で敗れたがそれでも2位)しており、全日本で3連覇。箱根も前回に引き続き、当然優勝と少なくとも周りは箱根も優勝の期待は膨らんでいた。これまで上手くいっていたのだからという、油断もあったかもしれない。そういうことで優勝はかなり厳しいにも関わらず、往路に未知数の駅伝初出場者を3人使うという、博打のオーダーを組まざる終えなかった。そこに落とし穴があった。

 確かに潜在能力自体は7区までの選手はある。それにかけていたみたいだが、経験豊富な選手がいい流れで来ないと駒大といえども、それを発揮することは難しいのだ。何とかして優勝を狙えるオーダーを組もうとしたが、無理があった。でも、『王者』だからそうせざる終えなかった。ここに駒大の苦悩が見て取れる。

 また、今年度はずっといい流れで来ており、失敗という失敗がほとんどなかった。だから、失敗した際に立て直すというノウハウがいつになく欠けていたというのもあるだろう。ここまで全日本4区以外では区間5位以内という抜群の安定感を誇っていたが、裏を返せば失敗した時にどういうレースをするのかという部分が未知数ということ。しかも10何位での走りは考えもしなかったことだろう。これは自分の走りができなくても、仕方ないのかもしれない。そう考えると多少は今回のことは理解できるような気がする。(しかし、82回83回84回の優勝校が揃いも揃って予選行きとは…下克上当たり前になったもんだ)




来期への展望
 まあ、嘆いてばかりいても仕方ないので、次回の展望だ。
○卒業生出走メンバー
高橋徹4区19位・我妻信洋7区19位・池田宗司9区3位・太田行紀10区9位

○在校生出走メンバー
(末松裕一1区19位)・宇賀地強2区6位・渡邉潤3区21位・星創太5区7位・藤山修一6区16位・高林祐介8区1位

○在校生補欠メンバー
岩本雄樹・深津卓也・飯田明徳・藤原昌久・井上翔太

 まあ、やはり宇賀地、星、高林、深津の現3年生カルテットが中心だ。当然、2区5区9区あたりを担うのは当然のことだろう。それを岩本、井上、藤原あたりがどこまで追えるかというところだろう。またエントリーされていないが現1年の岡本や佐々木も楽しみな存在だそうだ。そして、新入生に高校駅伝1区1位2位の選手が入ってくるとか。そのまま即戦力になれば、かなり強力だ。

 上野-宇賀地-藤原-井上-星-藤山-飯田-千葉-深津-高林…こんな感じで組むことができれば、結構いけそうな気はするのだが。まあ、まだ相変わらず上位の選手と下位の選手に格差を感じてしまうので、やはり10番手前後の底上げが上位進出には必要不可欠だ。それができれば、神大しかない予選会からの優勝も不可能ではないはず。来期、駒大がどこまでリベンジをすることができるか注目である。

箱根駅伝総評~早稲田大学

3区間区間賞も41秒差に泣く

往路2位復路2位
総合2位早稲田大学
(☆予想2位☆・区間予想4区間的中→1区3区5区6区、)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区矢澤曜(1年)1時間4分48秒☆区間賞(1)-4秒差
2区尾崎貴宏(3年)1時間9分36秒区間6位(1→6)3分26秒差
3区竹澤健介(4年)1時間1分40秒☆区間賞(★区間新)(6→2)16秒差
4区三田裕介(1年)55分04秒☆区間賞(★区間新)-48秒差
5区三輪真之(4年)1時間22分38秒区間13位(1→2)22秒差

6区加藤創大(3年)1時間00分08秒区間7位(2→1)-18秒差
7区八木勇樹(1年)1時間5分07秒区間2位(1→1)-12秒差
8区中島賢士(2年)1時間7分39秒区間8位(1→2)45秒差
9区朝日嗣也(4年)1時間11分57秒区間5位(2→2)1分26秒差
10区三戸格(4年)1時間11分18秒区間3位(2→2)41秒差

○総合2位 11時間9分55秒

【優秀選手】矢澤曜、尾崎貴宏、竹澤健介、三田裕介の1区から4区…4区までは100点満点
【感動賞】三戸格…最後まで前を追い続けた!
【喝!】6区から8区…これだけの選手を並べて東洋に逆転を許す


 数少ない予想順位が的中した大学。当てた区間は、まあ予測がある程度ついていたところなので…2区尾崎7区矢澤あたりを当てられなかったのが個人的にはかなり悔しいところだ。

 レース的には駒大が崩れてしまったので、もう間違いなく優勝できるだろうと途中までは、たかをくくっていたのだのだが、早大よりは戦力的にはやや下と見られていた東洋大にしてやられた。勿論、東洋大が強かったのだが、なぜ負けたのかもう一度追ってみたい。

完璧だった1区から4区
 レース序盤は完全に早大が主導権を握っていた。1区矢澤選手は最初は全く前に出ず、10km過ぎから始まった小さなスパート合戦でも全く前に出なかった。ここをずっと我慢していたのが良かった。脚をしっかり溜めておいて20km手前に一気に集団から飛び出した。最後のスプリントが苦手だから、速めに決着を付けたかったそうだが、それにしても素晴らしいロングスパートだった。最後は詰められたが4秒差で逃げ切った。本人も自信が付いたし、2区の尾崎にとっても大変価値のある区間賞だった。

 2区尾崎は竹澤の代打。ここは耐える区間という位置付けだったが、ここも良く粘った。順位を落とすのは仕方なかったが、69分半の区間6位で総合6位に踏みとどまった。さすが"いぶし銀"といわれるだけある。走りも横浜駅で区間14位、権太坂区間9位、最終的には区間6位と尾崎らしく後半粘りある走りはさすがだった。最後は非常に苦しそうだったが根性で走りきった。これもまた次の区間にいい流れをもたらした。
 
 3区を任されたのは日本長距離界のエース・竹澤健介。アキレス腱の痛みによりエース区間は回避したものの、ここではさすがの走りだった。序盤からトップスピードに乗り、あっという間に2位浮上。3分以上の差をつけ独走していた山梨学院との差をみるみるつめ、最後は射程圏内の15秒差まで追い詰める圧巻の走りだった。区間タイムは1時間1分40秒の区間新。このタイムはおそらく1区の区間記録にも匹敵するのではないか。気温も考慮するとそんなに変わらないはず。つまり1区の区間記録を更新できる人でなければ3区の記録の更新も不可能。すごいタイムを出したものだろう。3年連続区間賞と華やかに箱根を終えた。

 この勢いは4区三田にも乗り移った。1kmであっという間に15秒の差をつめ、山梨学院と併走に持ち込んだ。そして相手に疲れが見えた10km過ぎ、一気に突き放した。そのままの勢いで走り区間新を叩き出した。4区なのでレベル的には低い方の部類なのだが、それでも今後楽しみな存在である。この時点で2位とは48秒、3位とは3分53秒、9位の東洋とは4分58秒、駒大は8分59秒差もの差をつけており、2位山梨学院にさえ気をつければ往路優勝はもう大丈夫と思っていた…のだが、その後柏原に大逆転を許すこととなる。三輪はちょっと余裕持ちすぎて入ったのかなと思うような感じに見えたが、これは敵を褒めるしかないような感じだった。しかし、早大には6区加藤がおり、ここで逆転して独走V…これが大方の予想であったし、自分もそう思っていた。


6区加藤伸びず!焦った7区8区
 上記で某番組のパクリで【喝!】とやった6区7区8区。この3区間はスポーツ推薦組を投入し、ここで東洋を逆転して大きな差をつけるつもりだったのだが、結局トータルで26秒負け、通算48秒差と差を広げられたのである。

 6区加藤は前回区間賞。今年は更なる速いタイムで駆け抜け、ここで東洋大に1分30秒のアドバンテージを取るつもりであった。が、気負ったのか肩に力が入りすぎてあまりペースが上がらない。おまけに腹痛が起きてしまった。5度の首位交代劇の末、プライドで最後は引き離したものの貯金はわずか18秒。これは痛すぎる。もうちょっと冷静になれなかったか。彼自身もいっていたが、下りは人に合わせるより自分のペースを守ることが重要。確かに東洋富永がいかほどの走りをするか分からないが、自分のペースでいけば充分引き離せたはず。「ガンガン行け」なんて指示を出さなければ良かったのだが……。これが後続のランナーに微妙に影響を与えることとなる。

 7区八木は前半から飛ばしに飛ばした。1km2分43秒と突っ込み、5km14分20秒。後ろの東洋大はあっという間に離れ、10km地点では1分以上に広がった。ちなみにこの八木で1分引き離す予定だったそうなので、予定通り…と思ったら、後半に入って八木のペースががくっと落ちた。実は年末に熱を出してどうにか間に合わせたようだった。また、彼の場合、自分の思い通りにならないとすぐ力んでしまう傾向があるので、余計にペースが上がらない。終わってみれば6秒差を詰められ12秒差となった。まあ、1年生の選手が区間2位なので、文句を付けるのはあれだが、彼は練習ではチーム2番手の実力。ただ、ちょっと自意識過剰のような感じがする。柏原はあまり周りの人の話を聞かない方がいいタイプのようだが、彼の場合はもう少し周りの声に耳を傾けた方がいいだろう。監督も抑えて入れという指示だったはず。守っていればこういうことにはならなかったはずだ。

 そして結局8区中島がトップを奪われる。まあ本調子ではなかったような走りだし、適性の問題もあったか。東洋千葉選手は這うような走りで長距離向き。逆に中島選手は少し飛び跳ねるような感じでトラック向きのような感じ。スタミナを要するの8区ではないような…まあ、戦略上仕方なかったのだが、ここで最後の数キロで48秒もついてしまったのはいけないだろう。スポーツ推薦組がこのような走りでは勝てるわけがない。負けるべくして負けた感じだ。



最後まで諦めなかった9区朝日&10区三戸
 9区10区は一般入試の4年生の2人。共に苦労人。東洋の9区10区の2人もエリートというわけではないのだが、持ちタイムは数段上。しかも佐藤監督は早大と2分あっても逆転できると自信を持っていた。ここからはジリジリ離れていく展開になるのかと思われたが、最後の最後まで彼らは粘った。

 9区朝日は最初の1kmを2分43秒で突っ込み、前を果敢に追い、一時5秒差まで前との差を詰めた。まあ、結局大津の巧妙な走りにしてやられ、最終的には1分26秒まで差をつけられることとなるが、横浜駅通過までは区間トップのタイム。最後疲れたが区間5位でまとめて上々の走りだ。朝日は1年の時は5000m15分半の選手で練習に全く付いていくことが出来なかったそうだが、それがよくここまであがってきたものである。復路の重鎮9区で5位は素晴らしい成績だろう。

 10区の三戸は1年の頃、朝日よりは上の持ちタイムを持っていたものの、政治経済学部と大変な中、文武両道を貫いてきた選手。このレースが引退レースだった。この三戸は他の4人違い、前半は自分のペースで入った。そしてラスト5kmで渾身のスパート。「体がぶっ壊れてもいい」走りを実演し、最後の最後まで東洋大との差を詰める姿には不覚にも涙ぐんだ。終わってみればトップと41秒差と歴代4番目の僅差の勝負だった。区間3位の走りで見事有終の美を飾った。



 結局、エリートをつぎ込み差をつけようとした6区7区8区で通算26秒負け、劣勢と思われた一般入試組の9区10区で通算7秒勝つという何とも皮肉な結果に。勿論、東洋も安全策を取ったりしたので一概には言えないのだが、前半区間が普通に走ってくれれば勝てたという結果だった。そういえば相楽コーチが「叩き上げは下積み(地道な走り込みが多い)が長いので、一旦レギュラークラスになればとても使いやすい」と言っていたが、それを嫌な形で実証することとなった。まあ、こういう叩き上げがメンバーに食い込むことはいいが、エリートが長い距離を奪われ、しかも負けてはダメでしょ……

 9区10区の走りをみて、他のランナーは感ずるところがあったはず。今回欠場した高原と共に来年こそ覇権奪回を狙ってほしい。



来期への展望
 では来年こそ優勝できるのか、メンバーをみてみよう
○卒業生出走メンバー
竹澤健介3区1位・三輪真之5区13位・朝日嗣也9区5位・三戸格10区3位

○在校生出走メンバー
矢澤曜1区1位・尾崎貴宏2区6位・三田裕介4区1位・加藤創大6区7位・八木勇樹7区2位・中島賢士8区8位

○在校生補欠メンバー
高原聖典・猪俣英希・神澤陽一・高野寛基

 うん、現有戦力をみると一番強そうなのは早大だろう。みんな区間一桁で走ったランナーだし、高原も似たような力はあるし、猪俣など楽しみなランナーがいる。また佐久長聖高校から2人、小林高校から1人即戦力が入ってくるとか。やっぱり非常に楽しみである。

 問題は竹澤と山登りだろう。竹澤の抜けた穴はすごく大きい。タイム以上にあれだけ流れを作れるランナーはいないだろう。今年仮に3区竹澤じゃなかったら果たして優勝争いできただろうか?よくて4番手争い当たりになっていたような気がする。竹澤レベルまでいくのは苦しいだろうから、流れを変えられる選手を育成することが大事になろう。後は山登りを誰が担当するのか。上位争いでいいなら繋ぎでいいのだが、目指すは優勝。とするとかなり穴になる。毎年柏原に5分やられるので育成は急務。補欠だった高野がまずは平地で基礎走力を磨くことが大事だ。山登りは見ているとまずは①基本走力があるランナー。その上で②適性という感じに思える。感じ的には三田が良さそうだが、どうだろうか。この5区を80分で走れるランナーを育成しないと優勝は厳しい。

 まあ、いずれにせよ、もう数年は上位にいけそうな戦力があるので、何とかその間に優勝を果たしたいものである。

箱根駅伝総評~東洋大学

5区で爆発!復路はクレバーな走りで箱根初制覇!

往路1位復路1位
総合1位東洋大学
(予想6位・区間予想3区間的中→1区5区9区、)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区若松儀裕(4年)1時間5分06秒区間8位(8)18秒差
2区山本浩之(4年)1時間10分54秒区間17位(8→14)5分02秒差
3区大西智也(4年)1時間3分21秒区間3位(14→9)3分33秒差
4区宇野博之(1年)56分45秒区間9位(9→9)4分58秒差
5区柏原竜二(1年)1時間17分18秒☆区間賞(★区間新)(9→1)-22秒差

6区富永光(2年)1時間00分48秒区間12位(1→2)18秒差
7区飛坂篤恭(4年)1時間5分01秒☆区間賞(2→2)12秒差
8区千葉優(2年)1時間6分42秒区間2位(2→1)-45秒差
9区大津翔吾(2年)1時間11分16秒区間2位(1→1)-1分26秒差
10区高見諒(2年)1時間12分03秒区間6位(1→1)-41秒差

○総合1位 11時間9分14秒

【最優秀選手】柏原竜二…文句なしでしょう
【技能賞】大津翔吾を初めとする復路の皆さん…格上の早大に対して上手い試合運び
【監督賞】佐藤監督代行…アクシデントに動じずチームをまとめあげた

今大会のMVP・柏原竜二
 いや~、何と言っても柏原に尽きるでしょう。今大会で区間新4つが出ましたが、インパクトの度合いはずば抜けていましたね。当面破られないと思われていた今井正人(順大OB)の記録をなんと47秒も更新。しかもまだ1年生ということで恐ろしささえ感じました。
 今回柏原選手が5区挑戦するということについて様々な予想が飛び交いました。柏原選手といえば、前半からぶっ飛ばして後半粘りに粘るレースをすることで有名。その走法で春はインカレ、秋は出雲、全日本で成功を収めました。しかし、天下の瞼・箱根山には最後まで持たないのではないかという声が沢山ありました。最初5kmの平地からぶっ飛ばして、登りの終盤からペースが落ち、最後の下りでボロボロになるのではないかと……。一応私は期待を込めて区間賞予想はしていましたが、半信半疑、区間新はとても…と思っておりました。しかし、実際はトップとの差4分58秒をひっくり返して往路優勝。柏原選手自身でないと塗り替えることは不可能ではないかと思える大記録を撃ちたてました。見事です。
 正直、大西選手が2区回避した時点で優勝争いすることはないだろうと思っていました。実際、4区までは自分の想定よりやや上かなという感じだったのですが、柏原選手の爆走で全部流れに乗りましたね。

 勿論、1区から4区の選手が粘ったのも大きかったです。1区若松選手は大きな大会は前回の箱根以来ながら区間一桁。2区山本選手は70分台でまとめ、代役を務め、3区大西選手は万全とは言えない調子ながら、竹澤(早大)、佐藤(東海大)に負けただけ。4区宇野選手も1年生らしく積極的な走りで順位を保ちました。それがあったからこそ、あったからこそ何ですが…柏原選手に全部持ってかれてしまいましたね。

 下りが少し苦手なだけなので、そこを克服すれば76分台の不滅の記録も可能だろう。ただ、今井さんが言っておられたように、山登りは経験がマイナスに出やすく、何も知らない初挑戦の方が結果が出る。今井さん自身も2年生の時が一番いい走りができたようだが、言われてみればそんな気がする。この点が出なければ、来年以降更に記録更新の期待もできると思う。




監督の指示を忠実に守った復路の皆さん
 勿論、総合優勝を果たしたのは柏原選手だけのお蔭ではない。力が上の早大の選手相手に自分の力を出し切った復路の皆さんの活躍もすごかった。早大と東洋大の復路の各選手のタイムを比べると、最初の数キロのタイムは全て早大が上回っているのである。早大がまずは攻めていっているのだ。しかし東洋はそれを徒に追わず、自分のペースを守ることを徹していた。そして早大が疲れてくることに一気にペースをあげて早大を突き放したのだ。その顕著な例が皆さんもあげておられるように9区大津選手の走り。この時は早大朝日に対して48秒のアドバンテージをもらってスタートした。スタート直後朝日が猛追。下りということもあって最初の1kmを2分43秒で突っ込んだ。対して大津は2分57秒と周囲を心配させる程ゆったりした入り。当然差はつまって、5km過ぎにはすでに5秒くらいの差まで迫ってきた。これは一旦追いつかれるだろうと誰もが思った。しかし、これは作戦。ギリギリまで朝日をひきつけておいて絶妙のタイミングでスパート。これに朝日は全く対応できず、中継所までに1分26秒まで差はついた。これでほぼ優勝は決定した。

 その他、早大の6区加藤に抜かれても気にしなかった富永。先行する7区八木8区中島が飛ばしても、徐々に追い上げた飛坂、千葉両選手も素晴らしかった。そして、高見選手も無理のないペースを守って大手町に一番最初に飛び込んだ。勿論、これは全て佐藤代行監督の指示で早大に揺さぶりをかけようというものだったのだが、それを忠実に守りきっちり走りきった皆さんが全員技能賞ということでいいでしょう。


3/19追記
チームをまとめた佐藤監督代行
 後、もう一つ付け加えるとするとチームをまとめあげた佐藤監督代行だろう。12月初旬におきたアクシデントで優勝はないとみていた。実際、グラウンドで9人しか練習に出れない日もあったそうだが、そこからよくチームを立て直したと思う。川嶋前監督も本当に喜んでいると思う。本当に幸せでしょう。

 何はともあれ、初出場から67回目での初優勝おめでとうございます。




来期への展望

 さて、いつまでも優勝の余韻に浸っておらず、おそらく選手達は来期に向け、今日から練習を開始していることでしょう。ということで、早速来期の展望をしてみよう。新入生情報にはあまり詳しくないので、他校に関しても現有メンバーを中心として評価していきたい。

○卒業生出走メンバー(抜けるメンバー)
若松儀裕1区8位・山本浩之2区17位・3区大西智也3区3位・飛坂篤恭7区1位

○在校生出走メンバー
宇野博之4区9位・柏原竜二5区1位・富永光6区12位・千葉優8区2位・大津翔吾9区2位・高見諒10区6位

○補欠メンバー
釜石慶太・横山龍弥・佐藤寛才・川原祟徳

 出走メンバーで抜ける4年生が4人というのは割りと平均的なのではないか?往路を務めた宇野、柏原の1年生と飛坂以外の復路の2年生が残るので来期も期待できる方なのではないか。山は登りも下りも健在。特に柏原は他校に3分から5分アドバンテージを得る事ができるので4年連続往路優勝することも可能。黄金時代に突入してもおかしくないだろう。

 問題は2区候補がいないこと。正直、柏原以外2区を走れそうな選手がいないのだ。一番の候補は大津選手だが、トラックで5000m14分きり、或いは1万28分台に突入くらいはしてもらわないと厳しいか。復路の9区10区は高見、千葉両選手がいるだけに1区から4区までが問題だろう。彼らのレベルアップや新入生及び今回16人に入れなかった選手たちから誰が伸びてくるか。選手層が厚いだけに来期も期待したいところだ。

☆★箱根駅伝総合成績!★☆

総合成績
1位東洋大学…5区柏原で勢いにのり、最後は冷静な走りで初優勝!!
2位早稲田大学…6区7区8区とスポ薦組が伸びなかったのが痛かった
3位日本体育大学…本来の力を出し切った!予選会から素晴らしい走り!
4位大東文化大学…山の大東完全復活!エースを作れば初制覇も!
5位中央学院大学…川崎マジック再び!安定した走りで初の連続シード!
6位山梨学院大学…一時12位に下げるも9区中川が殊勝の走り!
7位日本大学…苦しいとみられた復路で順位をあげ、古豪の底力をみせました!
8位明治大学…ようやく力を出し切った。シード権は43年ぶり!
9位関東学連選抜…アンカー佐野がまさかの劇走。9位に食い込みました
10位中央大学…年々順位を落とす名門。次は危ない!?


11位国士舘大学…6区山下りの人材がいれば…湘南の暴れん坊35秒届かず!
12位東京農業大学…アンカー倉持まさかの失速。箱根のマモノにのまれてしまった
13位駒澤大学…前回王者、まさかのシード落ち
14位専修大学…もうひとレベル上で安定した力を!
15位神奈川大学…9区10区で好走も時既に遅し
16位亜細亜大学…4年生が悪循環に。アンカー筒井が意地みせる
17位拓殖大学…予選好走組があまり走れず
18位東海大学…5区10区が大ブレーキ。
19位順天堂大学…小野のリベンジ以外見せ場なし
20位帝京大学…8区終了地点で9位だったのに…
21位上武大学…初出場でよくやった!
22位青山学院大学…33年間途切れた襷を繋ぎきりました!
--位城西大学…8区石田がまさかの出来ごと。9区伊藤は幻の区間賞



区間賞(6区以降)
6区佐藤匠(4年)59分14秒
7区飛坂篤恭(4年)1時間5分01秒
8区高林祐介(3年)1時間6分27秒
9区中川剛(3年)1時間11分07秒
10区永井大隆(4年)1時間10分41秒


全く予想できない展開でした。
詳細はまた少しずつアップしていきたいと思います。

箱根駅伝往路総評と明日の展望その4

ラストです。

18位順天堂大学

1区関戸区間23位-2区山崎区間11位-3区山田区間22位-4区武田区間16位-5区小野区間2位 


○10位との差:2分48秒

 何というか、やっぱり山崎小野以外の選手は今の順大にはいないのか…
 関戸は2年連続でやらかしてしまった。これは調整云々というか、もう20kmの適性の問題なのだろう。山田も見ていて気の毒。昨年9区70分台で走った選手ではなかった。てかあの状態の山田を外せなかったのが順大の状態なのだ。ただ小野がリベンジしてくれたのが本当に良かった。80分切りは見事!主将の役割は果たした

 さて、この小野キャプテンの劇走を復路の選手がどう感じて、どう走るのか。明日の復路は大量のエントリー変更があるだろうが、それぞれ自分の全てを出し切りたいところだ。

19位亜細亜大学

1区橋本区間20位-2区池淵区間10位-3区吉見区間23位-4区塚本区間15位-5区瀬口区間9位

○10位との差:3分26秒

 せっかく池淵が頑張ったのに…というところだ。
 1区橋本は持ちタイムからみると20位は仕方ない。よく頑張った。で驚きが2区池淵!申し訳ないがシュミレーションでは区間最下位くらいだという予想だったのだが、この面子で区間10位はすごい。過去走ってきた先輩よりも素晴らしいタイムで駆け抜けた。これはエース不足が解消されるかもしれない。で残念なのが3区吉見。ハーフ63分台の選手がこれではちょっと…。せっかくの流れが壊れた。その流れで走った瀬口はよく頑張った。来年こそ自分の実力を出し切ってほしい。

 復路だが、ここはまだギリギリシードの可能性はあるだろう。三船、神山、山中、筒井と強力な4年生が残っている。伝統の粘りで10位ラインに浮上してくる公算は比較的高い。しかし、これだけの主力がかけてシードを獲ったら、すごい。

20位上武大学

1区坂口区間17位-2区石田区間18位-3区福島区間19位-4区後藤区間14位-5区福山区間10位

○10位との差:3分58秒

 初出場だし、まあ頑張ったのではないでしょうか。
 坂口とかはまだまだチャンスがあるのでもっともっと強くなって帰ってきてほしい。石田も下に5人いるしよくやった。福島はちょっと調子を保ちきれなかったか。後藤も最後の最後で走れた。福山はやはりチームということになると力を出し切れなかったか。それでも区間10位なので力はある。慣れる来年、また勝負したい。

 まあ、初出場初シードはかなり厳しいか。ただ、復路の選手達は予選で下位のランナーが多いが、箱根予選通りの走りをしてくれれば相当強い。あの時同様の走りができれば僅かながら可能性はある。とりあえず前後にいる東海大亜大あたりと併走しながらいきたい。どこまで食い込めるだろうか。



21位東海大学

1区栗原区間18位-2区吉田区間16位-3区佐藤区間2位-4区平山区間10位-5区河野区間23位

○10位との差:4分02秒

 佐藤はどういう思いをもって箱根を見たのだろうか。
 1区栗原がまず出遅れ、2区吉田は…まあ、70分台なので及第点としておこう。ここで18位と順位は最悪。しかし、それでも佐藤の魂の走りで一時は3位に上がる奮闘、5位で4区へ。ただ区間新が出なかったのが残念。区間賞は竹澤に獲られて仕方なかったが、せめて区間新は出させてあげたかった。しかし、これで流れができたのは事実。しかし…平山が昨年以下の順位。そして河野はなんと途中で歩いてしまうというほど悪い状態。(てか給水して復活がすごすぎ、まあ歩いたのが良かったのか?)まあ、一応繰り上げにならない位置でゴールはしたが…。ちょっと佐藤が可哀想な惨状だ。

 往路重視だっただけにシードは非常に厳しくなった。個人的に注目したいのは、これまでなかなかチームに貢献できなかった芳村と藤原。せめてこの2人の快走をみたい。これに期待していきたい。

22位青山学院大学

1区荒井区間21位-2区松野区間22位-3区米澤区間12位-4区先崎区間21位-5区佐々木区間19位

○10位との差:5分27秒

 33年ぶり箱根はホロ苦になりそうか。
 1区に箱根予選チーム1の荒井を持っていたがそれでも21位。箱根の主力の壁は厚いか。ただ、2区松野3区米澤は頑張ったと思う。特に米澤は5人抜きと見せ場を作った。残念なのが先崎。本調子で望めなかった。でも後半懸命に粘り、どうしても走りたかった箱根に全てをぶつけた感じに見えた。

 復路はやはりきつい。山は自信あるそうだが、佐々木はうまく走れなかった。せめて岡崎にはいい走りを期待したい。後は非常に苦しい戦いになりそうだが、最後まで箱根を繋ぎ切りたい。


23位城西大学

1区田中区間10位-2区佐藤区間23位-3区高橋区間18位-4区加藤区間20位-5区高宮区間21位

○10位との差:8分08秒

 何がどうなったら、ここまで悪くなるんだ?
 これが本当に箱根予選トップのチームか?2区佐藤が撃沈してから、もうむちゃくちゃになってしまったような感じ。どうも高橋の調子が上がらなくて急遽佐藤が2区になったような感じに見えた。後は散々…てか高宮とかずっと調子悪かったのになぜ使った?初めからペース上がらなかったし……何をかけばいいのか分からないや…

 復路はせめて意地はみせたい。伊藤、篠原、永岩を中心に復路は一桁順位でいきたい。



とまあ、色々書きましたがこんなもんか。まあ、まとめると
どこがシードを獲るのかはっきりいって分かりません。
東洋、早大、日体大、中学以降は団子。山学も6区で躓けばもうわからん。
無理やり決めると山学、明大、駒大、大東大、帝京、中大。でも他もチャンスありだろう。

後優勝は早大50%、東洋35%、日体大12%、中学3%とみる。
6区加藤が突っ込んで自滅しなければおそらく早大になると思う。
ただ東洋も駒を残しているので侮れない。
後、日体大が地味に怖いのだが…

まあ、よく"筋書きの無いドラマ"とか"箱根にはマモノが棲んでいる"といわれるが、本当に的確な表現だ。
明日、大手町でどんな決着がついているか、本当に楽しみである。

箱根駅伝往路総評と明日の展望

11位中央大学

1区山本区間13位-2区徳地区間5位-3区森区間7位-4区梁瀬区間23位-5区大石区間12位

○10位との差:35秒差

 う~ん、またブレーキが出てしまった…。
 1区山本は不満だが、まあそんなにトップとあるわけではないので、何も言わないでおく。2区徳地はラストランにふさわしい走りだった。3区森もまずまず。しかし、4区5区でコケてしまった。梁瀬が何と区間最下位。最短区間専門になったのかと思ったが、調子が悪かったのでここにおいたのか?しかし…箱根で結果が出せない選手である。5区大石はやや消化不良か。まあ82分台なのでいうほど悪いわけではないか。

 ここは辻と平川に託すしかない。てか他校の戦力をみると果たしてシード権を獲得できるのかちょっと微妙な気がするのだが…ここまで駅伝でいい結果がない山下の出だしにかかっている。何とか耐えて7区から反撃に転じたい

12位東京農業大学

1区松原区間14位-2区外丸区間4位-3区田村区間14位-4区瀬山区間22位-5区貝塚区間14位

○10位との差:39秒差

 んー、懸念されていたピーキングのずれが出てしまっているようだ。やはりあの時期に記録会に出て箱根でも結果を出す力のある選手は外丸しかいない感じがする。
 松原はスローにはまったと見ておこうか。まあ2区外丸はさすがのごぼう抜きだったから良かったが後がなあ・・・。田村はあのメンバーを考えるとしょうがないのだが、4区5区が不味かった。やはりエースの流れを上手く引き継げないというのも以前からみてての欠点だとおもっていたが解消されていないようだ。

 明日の復路は6区7区8区の選手の入れ替えに注目したい。6区細谷7区清水8区椎谷とベスメンで組めればいいのだが、そうでなければちょっと調整がまずかったと見た方がいいんじゃないでしょうか。ちょっとシードには黄色ランプが点灯していると思うのだが、層はそこそこ。調子のいい選手を起用して上位に食い込みたい。


1区仁科区間16位-2区高嶺区間13位-3区川口区間7位-4区佐藤区間11位-5区姜山区間15位

○10位との差:1分16秒
13位関東学連選抜

 全体的に思惑より走ったかなと思う。
 記録会で好結果を出していた川口はやはりよかった。あのメンバーで区間7位は上出来。法大陣は高嶺は健闘。姜山はもう少し走れたかなと思うが、4年連続山登りお疲れ様ということ。後は3年連続選抜で出場したベテラン佐藤もうまく繋いだ。仁科はちょっとまだ力不足だったか。でもいい経験だろう。母校に持ち帰り、次こそ復帰してほしいものである。

 復路は坂本と中村が出るようなら面白いのではないかと思う。後はなんといっても6区川内。2年前より基礎走力が上がっているので59分台出すのではないかと期待している。川内でシード権内にあがって後は耐えたいところだろう

14位専修大学

1区木下区間15位-2区五々谷区間20位-3区井上区間20位-4区酒井区間7位-5区五十嵐区間8位

○10位との差:1分58秒

 1区から3区と4区5区は別チームのような感じだった。
 1区木下はちょっと無駄な動きが多すぎたか。まあ、絶対的にスピードがあるわけでないので仕方ないか。期待はずれは2区3区のエース。この2人がここまで苦戦すると思わなかった。どちらも区間10位から12位くらいでカバーできると踏んでいたのだが…。ただこれまで不調だった酒井が7位、五十嵐も上りはやはり得意ということで持ち直してきた。

 復路はこの流れを大切にしたい。核となる選手はいないが1万29分台の選手は何人かいるので、1人1人ずつ抜いていって10位に食い込みたいところだ。



15位駒澤大学

1区末松区間19位-2区宇賀地区間6位-3区渡邉区間21位-4区高橋区間19位-5区星区間7位

○10位との差:2分02秒

 まさかの大惨敗…一体何が起きているのやら分からなかった。てか初出場者が撃沈してしまったという感じだ。
 1区末松の19位はシュミレーションでは上位にしたもののこれまでのレースから想定はあった。2区宇賀地もあの位置では力を出し切れないか。ただ、前回の東海大伊達は力を出し切った。ちょっと厳しい言葉となるがまだエースとしてはまだ足りないといっておこう。しかし、調整不足や故障とかの憶測はともかく、3区以降にかなりプレッシャーになったのは確か。3区渡邉にはせめて早大の前で渡さないといけなかっただろう。この区間ではちょっとまだ力不足、しかも早大は前、自分が追わなければならない、と精神的にかなりきつい展開になったのは確か。高橋も同様だろう。星は頑張った。故障者が出たか、復路主力温存の作戦ミスかどちらかだろうか。作戦ミスで復路は大丈夫ということを祈りたいところ。

 復路だがこれはどうみればいいんだろう。明日残っている主力をどう使ってくるのか。順当なら7区池田9区深津10区太田なのだが、故障者が出ているとみてもおかしくはないんじゃないか?また6区が岩本か藤山だろうが、どちらにせよ初登場なのが…。まあ2分差なので主力の1人でも実力を出せば追いつける差なので、何とかなると思うが…。過去優勝の翌年にシードを失ったのは途中棄権の例だけなので、王者の意地としてシードだけは何とか確保したい。

16位神奈川大学

1区染谷区間2位-2区天野区間21位-3区森本区間9位-4区小杉区間12位-5区三谷区間16位

○10位との差:2分15秒

 何ともコメントしにくい。
 1区染谷は言うことなし、素晴らしかった。しかし2区3区がな…2区天野は明らかに力不足な感じ。なぜ森本を使わないのかと思ったら、やっぱり森本も何となく元気がなかった。ここで遅れたのは痛かった。5区三谷もややオーバーペースで入ることになってしまった。調整が万全であれば面白かっただけにこれは悔しい

 復路は何とか10区藤井までに10位ラインに踏みとどまるようにしなければならないだろう。そのためにはまずは6区的場で一気に追いつきたいところ。後は伝統の粘りでしぶとく踏みとどまりたい。


17位拓殖大学

1区小路区間12位-2区伊藤区間15位-3区西山区間17位-4区村山区間13位-5区谷川区間17位

○10位との差:2分36秒

 ここはずっと区間15位前後でなかなか浮上できない感じ。
 1区2区5区に投入された3枚看板が勝負させてもらえなかったのは痛かった。これでは流れは作れなくて仕方ないのではないか。ただ、故障明けの谷川を5区に持ってくるなど、配置何とかならなかったかとおもうのだが…

 復路は総合で徐々にあげていきたいところ。9区10区に配置された実力ランナー西、児玉にいい位置で渡したいところだ。

箱根駅伝往路総評と明日の展望その2

それでは総合6位以下
さすがにえらいので詳しいタイムはhttp://www.ntv.co.jp/hakone/85/sokuhou/index.html

6位国士舘大学

1区小島区間5位-2区山中区間13位-3区高谷区間6位-4区伊藤区間5位-5区川崎区間8位

11位との差:1分50秒

 いやはや、4区までで15位くらいで耐えて、5区川崎で何とか10位以内へと思っていたのだが、4区終了地点で総合8位とは出来すぎ。1区小島が区間5位のスタートを切ったのが良かったですね。いつも失敗していた区間ですから。2区山中の70分前半も正直びっくりでした。むしろ川崎が不満のタイム。昨年より1分以上遅かった。まあ、予選会も前の年より悪かったので仕方ないか。とかく元祖"湘南の暴れん坊"の片鱗は見せてくれました。いい戦いでした。

 復路はかなり厳しい戦いになりますが、アンカーに昨年区間一桁の羽島が待っています。6区が確変して11位との差を広げる走りをしてくれれば面白い戦いになるでしょう。後は7区8区と調子の良い選手を起用して逃げ切りたいところです


7位明治大学

1区鎧坂区間3位-2区石川区間8位-3区北條区間13位-4区松本昂区間3位-5区小林区間18位


○11位との差:51秒差

 松本が繋ぎに回るなど相変わらず調整に疑問符がつくのだが、ようやく半分以上の力は出せたというところだ。
 1区2区の継走は素晴らしかった。特に鎧坂は同じ1年生の早大矢澤を追うなど見せ場を作った。石川も早大尾崎らを上手く利用。とても故障明けとは思えない走りだった。北條はややピーキングがずれたのか、残念な走りだったか、4区松本はこの区間ではさすがの走り。来年はぜひとも100%の状態で2区で勝負してほしい。5区小林はまあ、基礎走力の問題なのでは?使われるということは適性があるはず。4年時までに尾篭のように走ってくれればいいだろう。

 復路は東野、安田が残っているだけにシード争いは有利に立つ。ただ、選手層や東野の脚に不安があるので、6区経験者の中村で一気に安全圏に逃げ込みたいところだ。


8位日本大学

1区堂本区間22位-2区ダニエル区間2位-3区谷口区間16位-4区岡村区間18位-5区阿部区間11位

○11位との差:51秒差

 んー、往路優勝を狙っていたという観点からみると惨敗という感じでしょうね(自分が往路優勝する)。というか日本人が誰も区間一桁が取れないとは…一昔前の山梨学院みたいな感じですな。
 1区堂本は脚を痛めていたらしい。なぜ使ったとツッコムより、その堂本を使わざる終えなかった選手層に問題があるのだろう。ダニエルは20人抜きの記録達成、ロードに強いというわけでないが安定感は抜群ですね。後、3区以降はね…谷口は長い距離の適性と牽制ですか。まあ一応3位ではあった。ただ、4区にハーフ65分台の選手を置かなくてはならないのは上位校としては苦しいチーム状況がみてとれる。更に阿部も調子が落としていたのか、或いは笹谷の分もと力んだのか、消化不良。んー、一応往路一桁だが、日本人だけの復路は苦戦しそうだな…

 復路は笹谷が出てくるかどうか、そして一体どれくらいで走れるのか、ということが最大の焦点。それと丸林が今度こそ実力を出せるか、この2点によってシード権獲得できるか関わってくるだろう。



9位大東文化大学

1区宮城区間9位-2区清野区間19位-3区井上区間5位-4区木村区間16位-5区下條区間5位

○11位との差:41秒差

 おお、苦戦すると思われた往路で大健闘です
 宮城はこれまでなかなか箱根で結果を残せなかったが、スパート合戦の1区で区間一桁と結果を出した。これが良かった。2区終了地点で最下位も予想されたが16位で耐えた。これは想定以上だった。で3区井上が5位の快走。東洋や東海が前後にいたので目立たなかったが、ここでじわりとあがる。4区でもたついたが、しっかり準備してきた下條が区間5位と劇走。あの佐々木でさえ区間6位より上にいけなかったのだから、評価できる。5区6区通じて何とか10位ラインの近くへと思われたのだが、5区終了地点で一桁は大きい。

 復路はなんと言っても6区に佐藤匠がいるのが大きい。ここで更に貯金をして逃げ切りを図りたい。復路は前回8区まで10位。今回も小粒といえども揃っているのでシード有力候補となる。1区宮城5区下條と予選で撃沈した4年生が結果を出した。袋も4年生が結果を出せば、久しぶりのシード獲得も充分可能だろう

10位帝京大学

1区西村区間7位-2区梅津区間9位-3区赤木区間10位-4区馬場区間2位(☆新)-5区酒井区間20位

○11位との差:35秒差

 こちらも復路で追い上げる型の大学だが大健闘だろう。
 1区西村はちょっと動きすぎという感じではあったがそれでも区間7位だった。それとびっくりなのが梅津。また15位くらいで耐えて3区からと思っていたら、なんと区間一桁。予想以上に調子が上がっていたのと昨年の経験が生きたのかもしれない。3区は6区と思われた赤木。板垣が今6区だがどうやらそのままいくっぽい。それと欠場が懸念された馬場は何の問題もなかった。どうやら5区が不安だったので4区であげるというチームの作戦だったような感じだ。酒井はまあ、適性などの問題もあっただろう。仕方ない。でもよく10位で耐えてくれたとみた方がいいだろう

 往路重視で来たが、帝京大は総合力で勝負するチーム。6区でうまくいけば、更なる順位アップもある可能性はある。全日本で危ういと思われたシードだが、やはり力はあるか。まずは2年連続シードを獲得していきたい。

箱根駅伝往路総評と明日の展望その1

1位東洋大学

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区若松儀裕(4年)1時間5分06秒区間8位(8)18秒差
2区山本浩之(4年)1時間10分54秒区間17位(8→14)5分02秒差
3区大西智也(4年)1時間3分21秒区間3位(14→9)3分33秒差
4区宇野博之(1年)56分45秒区間9位(9→9)4分58秒差
5区柏原竜二(1年)1時間17分18秒区間賞(☆区間新)(9→1)-22秒差

 いやはや…2区で落ちて3区であげて4区耐えて5区であげる、というのは予想通りだったんですが、5区の「あげる」が想定を大幅に超えてしまった…。
1区若松は余計な動きが大きすぎた分、ラストいききれなかったが及第点。2区山本はやはりこのメンバーではきつかった。でも70分台ではまとめてうまく走りきっただろう。そして3区大西が自分の想定を1分超えて良かった。やはり調子が悪くても竹澤と佐藤以外には負けなかった。この安定感はどこかの大学も見習わなければならない。4区宇野は序盤突っ込んだが、後半も耐えた。しかし、この時トップとは4分58秒差。さすがに往路優勝はもう無いと思っていたが…。
 柏原は本当に化け物だった。あのタイムで突っ込んで最後まで持ってしまった。自分は下りでタイムが落ちると思った。まあ、確かに落ちたがただ下りが苦手なだけで平地になるとすぐに息を吹き返した。あのパワーの源はなんなのだろう。とんでもない選手が福島で生まれたものだ。

 明日の復路も大西一、市川、そして補欠に大津、高見といる。大西が力通りの走りを見せれば相当怖い。早大とのマッチレースだろうが、早大に見劣りしないメンバー。果たして初の総合優勝なるのだろうか注目だ。



2位早稲田大学

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区矢澤曜(1年)1時間4分48秒区間賞(1)-4秒差
2区尾崎貴宏(3年)1時間9分36秒区間6位(1→6)3分26秒差
3区竹澤健介(4年)1時間1分40秒区間賞(☆区間新)(6→2)16秒差
4区三田裕介(1年)55分04秒区間賞(☆区間新)-48秒差
5区三輪真之(4年)1時間22分38秒区間13位(1→2)22秒差

 区間賞3つ、内2つ区間新を出しても往路優勝できないとは…本当に箱根は難しい。
 1区矢澤は見事なロングスパート。ラストで劣るからと飛び出したあの勇気は素晴らしい。これからも伸びそうな存在だ。その流れを受けついた尾崎はやはり職人芸。横浜駅で14位だったのが最終的に6位まで浮上。苦しくなってからの粘りはさすが。ここでダウンしなかったのはやはり大きかった。竹澤も今の自分の実力を全て出し切って区間新。3分以上差を詰めるのだから恐ろしい。4区三田もいい流れを引き継ぎ区間新!これで山学高瀬にさえ気をつければ往路優勝間違いないと思ったのだが…。まあ、確かに区間二桁ではあるのだが、元々耐える区間と監督も言っていたし、82分台は及第点。柏原が今井並の走りであれば追いつかれていないのだから、やはり敵の柏原をほめるしかないだろう。苦手と言われていた下りで根性みせたところが良かった。

 復路は6区加藤が前の東洋を追って飛ばしすぎて自滅しないこと。これが総合優勝するに当たっての一番のポイントだろう。持ちタイム上は早大が東洋より上回っているので、このポイントを抑えれば勝てるはずだ。



3位日本体育大学

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区出口和也(2年)1時間4分58秒区間6位(6)10秒差
2区森賢大(3年)1時間10分11秒区間12位(6→9)4分11秒差
3区野口拓也(2年)1時間3分42秒区間4位(9→8)3分03秒差
4区久保岡諭司(2年)56分14秒区間6位(8→4)3分57秒差
5区竹下正人(4年)1時間20分02秒区間3位(4→3)1分43秒差

 今回は前回と違いほぼ力を出し切った。普通に走ればこれくらい走れるのだ。やはり前評判が低いと好走するチーム。ただ、4区5区はかなり良かった。
 1区出口は性格からもっと引っ張るかなと思っていたが、前をずっと伺う感じで良かった。ラストもトップと10秒差でまずまず。ここでいい流れができた。森もトラックの持ちタイムからするともう少しだったが、駅伝シーズンになってからはベストの走りだ。ここで10位以内に踏みとどまったのが大きい。野口は序盤区間記録のペースでぶっ飛ばした。後半さすがに落ちたが、積極的にいく持ち味をいかしたとみていいだろう。4区久保岡が個人的には一番良かっただろう。大集団の中で力を溜めて、格上の明大松本昂に最後まで喰らい付く素晴らしいレース。昨年から見違えるほど成長した。ここで4位まで浮上し、竹下にも気合が入っただろう。そして竹下は準備していたものが爆発した。下りでもう少し切り替えることができていれば80分切りの見事なタイム。柏原がすごすぎて目立たなかったが、殊勝な走りだ。

 復路は最近結果を残していない、石谷、野口功の4年生が結果を残すことができるかどうか。活きのいい2年生谷野と篠崎もいるし、良かった頃の走りができれば復路もそのままいくはず。逆にまたブレーキになるようならあっという間にシード争いに巻き込まれる。4年生がきっちり走るかどうかが復路の分岐点となるだろう。

4位中央学院大学

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区鈴木忠(2年)1時間5分19秒区間11位(11)31秒差
2区木原真佐人(4年)1時間8分22秒区間3位(11→3)2分43秒
3区小林光二(2年)1時間5分04秒区間15位(3→4)2分57秒
4区大谷克(2年)56分32秒区間8位(4→6)4分09秒
5区辻茂樹(4年)1時間20分28秒区間4位(4→4)2分21秒

 木原がもう少しというところであったが、見事な継走で昨年以上の4位!
 1区鈴木2区木原3区小林とここまでは正直不満だった。鈴木は全日本の走りからするともう少し走れるはずであるが、今回はちょっと引き離されてしまった。2区木原も2位にあがるまでは1時間6分台を期待していたが、そこから伸びず昨年より1分遅いタイム。でも粘りは意地をみせた。3区小林はやはりまだ厳しいのか区間15位。まあ、集団の中で上手く走ったのだが、来年を考えるともう少し走ってほしかったところ。4区大谷は順位は落としたものの、メンバーをみると仕方ない。よく粘っただろう。そして大殊勝は辻。昨年の伊藤くらいで走れればいいかなと思ったが、なんと80分台。後ろも引き離したし、シードはだいぶ可能性が高い。というか昨年の3位も狙えるだろう。

 復路はやはり苦手の6区をどう乗り切るかだろう。まだ渡部、堀、大野と駒を残しているだけに6区がうまく走れれば3位。前にブレーキが出れば…と夢は膨らむ。まあ、プレッシャーかけるとあれなので、この順位をキープが目標だ。充分いけるだろう。


5位山梨学院大学

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区松村康平(4年)1時間4分54秒区間4位(4)6秒差
2区メクボ・J・モグス(4年)1時間6分04秒区間賞(☆区間新)(4→1)-2分40秒差
3区宮城真人(4年)1時間4分50秒区間1位(1→1)16秒差
4区後藤敬(3年)56分08秒区間4位(1→2)48秒差
5区高瀬無量(2年)1時間25分41秒区間22位(2→5)4分13秒差

 高瀬どうした??早大に追いついたCM中に一体何があったんだと…
 4区まではほぼ完璧だった。1区松村はやはり安定感を発揮し区間4位。あれだけ集団を引っ張ったりしたのにさすがに力があった。2区モグスは過去3年の経験を活かして、過去最高の走りをした。更新は正直予想していなかったので驚きである。3区宮城は64分台で及第点。2年前のリベンジを果たした。4区後藤も三田に抜かれたがこれまたタイム的にはほぼ完全にリベンジできただろう。そして5区高瀬も11km地点までは完璧だったのだが、一体なぜこんな急に…ただ体調不良は元々懸念されていたのは確か。やはり戻りきってなかったと考えるべきだろう。

 復路は6区を乗り切れば(やっぱここが問題なとこは多いか)、まあ岩田、中川、大谷といるので、往路の平地の時のような走りを見せれば、まあ大丈夫だろう。前の日体大中学も強いので順位アップは厳しいかもしれないが、余力はある。ここのところ復路順位は二桁なので、一桁で力のあるところはみせたいところだ。

☆★箱根駅伝往路結果★☆

往路結果

1位東洋大学5時間33分24…柏原はやはり超人だった!!
2位早稲田大学22秒…3つ区間賞も柏原に足元をすくわれた
3位日本体育大学1分43秒…5区竹下殊勝の走り。予選会校トップ!
4位中央学院大学2分21秒…木原不調も全員でカバー!!
5位山梨学院大学4分13秒…高瀬どうした!?
6位国士舘大学4分38秒…さすが全員つぎ込んだだけある
7位明治大学5分34秒…ここまではまずまず。今回はうまくいくか!?
8位日本大学5分35秒…負傷の堂本を使わざる終えなかったのが痛い
9位大東文化大学5分44秒…1区2区が頑張った結果。
10位帝京大学5分53秒…馬場はようやく快走!2区梅津も粘った


11位中央大学6分28秒…梁瀬はなぜ箱根で結果が出せない
12位東京農業大学6分32秒…ここはほぼ順当だろう
13位関東学連選抜7分09秒…ここも力は80%以上は出したと思う
14位専修大学7分51秒…2区五々谷が期待外れも粘った
15位駒澤大学7分55秒…どうした王者!?初出場者撃沈
16位神奈川大学8分08秒…3区森本がやはり不調っぽかった
17位拓殖大学8分29秒…ここはまあこんなもんか。谷川がやっぱりきつかった
18位順天堂大学8分41秒…山崎と小野以外は…
19位亜細亜大学9分29秒…2区池淵の好走が水の泡に
20位上武大学9分51秒…初陣はやはり厳しい。福山も力を出せなかった
21位東海大学9分55秒…3区佐藤以外全然ダメ。あと少しで2年連続途中棄権だった
22位青山学院大学11分20秒…3区米澤が頑張った。
23位城西大学14分01秒…一体どうしたら予選トップがこうなるのだ



区間賞
1区矢澤曜(早稲田大学1年)1時間4分48秒…素晴らしいロングスパートでした
2区モグス(山梨学院大学4年)1時間6分04秒(☆区間新)…過去3年の経験が活きましたね
3区竹澤健介(早稲田大学4年)1時間1分40秒(☆区間新)…さすがオリンピック経験者
4区三田裕介(早稲田大学1年)55分04秒(☆区間新)…さすがです。今後に期待
5区柏原竜二(東洋大学1年)1時間17分18秒(☆区間新)…まさか今井をこれほどまで超えるとは…

嵐のような展開!
1年生が区間賞3つと箱根新時代が来ました!


各大学評論は後ほど

箱根駅伝2009、フリーダムにシュミレーション・最終章

ラスト!!

トップ争いは併走が続いている。今はお互い牽制しあって、相手の息遣いや表情を確かめているような感じで緊迫した場面が続いている。某解説者は中島君も5000m13分台でスピードありますから、ラスと勝負になったらわからないですよといっている。深津の5000mベストは13分43秒01、中島は13分56秒94である。ちなみに深津はこのままいくと完全に区間新のペースである。

7位の中大日体大の後ろに亜大東海大の姿がハッキリ見えるようになってきた。中大日体大ともにちらりと後ろを振り返る。牽制してペースが落ちているのは2人とも分かっているので気になっているようだ。10位と11位の差は現在100mほど、永岩も懸命に耐えている。ただ、昨年ほどの調子でないことは確かだ。

ずっと牽制していたトップ争いに動きが。残り3kmの表示を合図に駒大深津がスパート。早大中島が顔しかめ首を降り懸命に追うが、ジリジリとその差が離れ始める。王者駒大が214.9km地点で初めて単独トップに立った。

7位争いはじれた中大棟方がスパート。スローにはまりうまく切り替えられなかった奥村が離れていく。また9位も亜大筒井のペースに東海大平山がついていけなくなった。このまま失速すると約150m後ろにいる城西大永岩に追いつかれるというリポーター。(…離れたじゃんと突っ込んでる奴は多いだろう)

トップ争いはもう駒大が50m以上後ろに早大を追いやった。中島も悪くないタイムなのだが相手が悪すぎた。もう追いつけない。深津もやや疲れてきているが勢いで押している。そして深津が最後の直線に入った。駒大の皆さんが大手町ではしゃいでいる。その歓喜の輪の中に深津が飛び込んだ。総合タイムはなんと11時間01分49秒の新記録。これは深津が1時間8分38秒の驚異的な区間新を出したことによるものだ。にしても素晴らしい記録である。駒大ゴールの22秒後、中島が天を仰いでゴール。ゴール後がくりとひざを折ったのが印象的だった。

後ろはまだ熾烈な争いが続いている。8位日体大奥村に亜大筒井が追いついた。亜大はその前にいる中大も狙っているようだ。ここで一旦3位争いの映像。馬場正門の手前で山学大谷が日大吉田を引き離したようだ。映像戻り、10位争い。先ほど26秒あった10位と11位の差が23秒差に縮まったとのこと。ただ、詰めれそうで詰めきれないといったところのようだ。

3位山学、4位日大とゴール。ここは往路の貯金が活きた形。そして5位は中学、6位東洋もゴール。このあたりまでは順当に力を出し切った結果だろう。そしてその後、7位中大を始め5人の選手が大手町のゴールから見える大混戦の映像が入ってきた。中大が復路消化不良も7位。連続シードを伸ばす。そして8位苦戦と思われた亜大がしぶとくシード獲得。5区瀬口以降の健闘が光った。そして…その後ろは東海平山と日体奥村の争い。後ろには城西永岩が見えているが、その視界の中で9位東海、10位日体大がゴール。ここまでがシード獲得。城西大は4年連続11位。今回は17秒差に泣いた。

総合タイム
1位駒澤大学11時間01分49秒《往路2位、復路1位》…アンカー深津が区間新で奇跡の大逆転
2位早稲田大学22秒差《往路3位、復路2位》…ほぼノーミスも駒大の根性にやられた
3位山梨学院大学8分17秒差《往路4位、復路7位》…復路は一人旅ながらよく粘ったといえる。
4位日本大学8分37秒差《往路1位、復路17位》…往路優勝も、6区で失速。後は魅せどころ無かった
5位中央学院大学9分32秒差《往路8位、復路3位》…堀、渡部を残しておいたのが利いた。川崎マジック再び
6位東洋大学10分56秒差《往路7位、復路8位》…今回は今までとは逆に山で稼いでシード確保
7位中央大学12分30秒差《往路5位、復路15位》…復路がちぐはぐな攻めだったのが惜しまれる
8位亜細亜大学12分39秒差《往路14位、復路4位》…主力5枚欠きながらまさかのシード獲得。昨年の帝京の再現
9位東海大学12分50秒差《往路11位、復路9位》…芳村、刀祢がよく頑張った
10位日本体育大学12分52秒差《往路6位、復路13位》…9区10区失速も、8区までの貯金で辛くも獲得


11位城西大学13分09秒差《往路13位、復路6位》…ネタじゃなくてガチでやったのに…なぜシードが取れん
12位関東学連選抜14分41秒差《往路17位、復路5位》…6区川内の走りで流れを戻すも届かず
13位大東文化大学15分41秒差《往路18位、復路10位》…何時の間に浮上。復路はいける。後はエース作り。
14位国士舘大学15分59秒差《往路9位、復路20位》…シード争いに絡んだのが収穫
15位明治大学16分15秒差《往路12位、復路18位》…6区終了地点で7位だったのに…調整不足が響いた結果
16位拓殖大学16分24秒差《往路14位、復路14位》…小路の失速と谷川の欠場が痛かった。
17位順天堂大学17分09秒差《往路10位、復路21位》…6区岡部のブレーキが痛かった。小野は見事リベンジ
18位帝京大学17分09秒差《往路16位、復路12位》…昨年のような展開に持ち込めず
19位東京農業大学19分07秒差《往路20位、復路16位》…5区7区の大ブレーキで流れを失った
20位専修大学19分23秒差《往路19位、復路19位》…4区までは希望があったのだが…
21位神奈川大学19分45秒差《往路23位、復路11位》…3区5区のブレーキで勝負できず
22位青山学院大学23分53秒差《往路21位、復路23位》…とにかく完走できた。良かった
23位上武大学23分54秒差《往路22位、復路22位》…期待の長谷川と福山が不発。やはり初陣はここが定位置らしい

1位駒大2位早大がすごいタイム。3位以下は例年通り、2強、21弱という様相。元々力のある2校が復路で異次元のレースをした結果だ。後、大混戦で往路と復路の順位と総合順位がバラバラが多かった。

■区間賞
1区松村康平(山学)1時間3分42秒、2区ギタウ・ダニエル(日大)1時間6分55秒、3区竹澤健介(早大)1時間2分19秒、4区梁瀬峰史(中大)55分38秒、5区柏原竜二(東洋)1時間19分38秒、

6区加藤創大(早大)58分37秒、7区八木勇樹(早大)1時間3分46秒、8区高林祐介(駒大)1時間5分25秒、9区刀祢謙太郎(東海)1時間10分32秒、10区深津卓也(駒大)1時間8分38秒(☆区間新)

9区は何と刀禰。太田、大津を僅差で交わしたようです。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


という初夢を見たのさ(笑)


まあ、所詮『夢』ということで皆嘘っぱちですので、自分の応援している大学又は選手が悪くても気にしないで下さい。

えっと、自分の順位予想は勿論、上記ということで。自分でシュミレーションしておいて不満なトコはあるのだが、かといって変えるのはプライドが許さないので、このままにしておきます。まあ、気温や風は全く考慮していないのでタイムはまず当たらないでしょうね。後は総合で3チーム、区間賞も3チームくらい当たっていたらいいかな。

そういえばニューイヤーもしなければいけないんですが、さすがに疲れたので無理。また時間空いたら他の方とは別の形でやろう…

さあ、それではいよいよ明日、本当のレース開始です。
熱きドラマを見逃すな!!

さすがに今回は速報きついで、往路総評を即効でアップするということで勘弁してください

箱根駅伝2009、フリーダムにシュミレーション⑥

トップ高原はかなり汗が目立つようになりややペースが落ちてきている。太田は何だかんだで何もなく走っている。

一方、9位争いは東海大刀祢が亜大を引き離して単独9位に浮上。抜かされた亜大に城西がジリジリ迫ってくる展開で目が離せない。ちなみにいつのまにか第3移動車に変わっていた。バイクはというと一番後ろを走っている上武大梅本につけたようだ。横浜駅の時に見た目で18分55秒となっており、繰上げが心配されているからだ。予選3位では初出場はこうなってしまうのだろうか。ただ、前は青学も多少見えているので目標になるか。

シードは10位亜大に11位城西がついに追いつき、また併走となった。亜大山中もここはさすがに踏ん張っている。城西伊藤もここで少し休んでいるように見える。その後ろは明大が米粒ほどにみえるところでもう追ってこないか。これは争いが続きそうだ。

終盤に入り高原のペースがやや落ちてきた。km3分10秒かかっているという。相変わらず安定した太田がここにきて差をつめてきているらしい。トップからはまだ駒大の姿が確認できないが、明らかに攻守逆転した感じ。さすがに最後は太田のスタミナが強い。何とかトップで繋いだ早大だが、駒大とは詰められての襷リレー。駒大としては盛り上げてアンカー深津につないだ。

9区終了地点
1位早大9時間51分44秒(→)
2位駒大1分27秒(→)
3位山学6分20秒(1↑)
4位日大6分47秒(1↓)
5位中学7分54秒(→)
6位東洋8分30秒(1↑)
7位日体9分53秒(1↓)
8位中大9分59秒(→)
9位東海11分22秒(3↑)
10位城西12分05秒(→)


11位亜大12分13秒(2↓)
12位明大13分12秒(1↓)
13位選抜13分17秒(→)
14位国士13分40秒(1↑)
15位大東13分46秒(1↓)
16位拓大15分07秒(→)
17位順大15分23秒(1↑)
18位帝京16分29秒(1↓)
19位専大16分42秒(→)
20位農大17分42秒(17分09秒)(→)
21位神大18分27秒(15分51秒)(→)
22位青学20分56秒(19分32秒)(→)
23位上武21分04秒(19分27秒)(→)


またじわりと駒大が詰めている。まだ安心はできない。また3位は山学が浮上。ただ、トップとはすごい差がついてしまった。シード争いは最後のスパートの差で8秒城西がかっているが、1kmもいかないうちに併走となっているそうだ。また、繰上げが心配されていた上武と青学は高原の終盤の失速もあり、ギリギリ繋がった(すいません、温情入りました~)。23チーム全く繰り上げなしと本当に戦国駅伝の様相である。



10区

【駒大】岩井→深津【早大】三戸→中島【中学】木之下
【亜大】筒井  【山学】大谷  【中大】棟方
【帝京】渡邉→前川【日大】吉田  【東洋】横山→千葉
【城西】田村→永岩【東農】倉持  【上武】大塚
【日体】佐藤→奥村【拓大】児玉  【神大】藤井
【東海】斉藤→平山【専大】森脇  【明大】卜部
【大東】木村  【国士】羽島  【順大】小高
【青学】宇野  【選抜】佐野→中村

駒大はなんとここに深津。まだまだ分からない。早大は中島で勝負

中島は1km2分53秒というハイペースで入ったが、それを上回るのが駒大深津。1km2分45というペース。ついに第1移動から第2移動の姿が捉えられるようになってきた。某解説者は中島のことをいかつい顔をしているが近所のおばちゃんにはモテモテだそうですよ、といい余裕な感じだが、その差は一気に詰まってきそうである。

一方、10位争いは筒井と永岩の争いが続いている。この2人あまり牽制している様子ではなく、いい意味で競り合っている。どちらかというと筒井が先導。これは前もうかうかしておれないだろう

蒲田:1位早大、2位駒大50秒、3位山学6分55秒、4位日大7分00、5位中学8分35秒、6位東洋9分00、7位中大日体10分40、9位東海11分45、10位亜大城西大12分15、12位選抜13分50、13位明大14分、14位大東国士14分05、16位拓大15分20、17位順大15分55、18位帝京16分35、19位専大17分30、20位農大18分03、21位神大18分40、22位青学22分15、23位上武22分30
通過:神大16分05、農大17分30、青学上武20分10

さて、早くも1位と2位の差が1分を切ってきた。アンカーに1万m28分20秒台の選手が来るのだから格が違う。もうすでに第1移動から肉眼で確認できるまでになってきた。昨年の追い上げよりも急追のような感じである。中島は何となく固くなっているように見えるが大丈夫なのだろうか。1km5秒は違うような感じである。

一方、シード争いは9位東海平山の後ろ150mくらいに後ろの2人が迫ってきている。この2人の競り合いが他大学も巻き込み始めている。どうもシード争いは一筋縄にはいかないようである。また、3位争いは日大吉田が山学大谷に追いつきまた併走となっている。ここも3位に入りたく必死の走りとなっている。

トップ争いはますます混沌としてきた。10kmを過ぎて、もう20秒近い差まで迫ってきた。深津の視界にももう完全に捉えられているだろう。こうなれば追う者の強みを発揮、更に詰まってくる。中島も悪い走りじゃないのだが、バネが違う。1万で1分近く違う両者だが、そのまま実力として出ている感じである。某解説者は、間違いなく追いつくので、追いつかれてから中島君がどう反応するかですね、とこれはまともな発言。実際そうだろう。

シード争いだが9位東海の後ろ亜大筒井城西永岩が真後ろに迫る。そのときである。筒井が平山を抜く際に一気に加速しながら抜いていった。平山は反応したものの、意表を疲れた永岩がこれに反応できず、差がついてしまった。これをいいことに筒井平山両者が加速。あっという間に30mほど差がついてしまった。このまま決着がついてしまうのだろうか?

八ツ山橋:1位早大、2位駒大5秒差、3位日大山学7分30、5位中学8分55、6位東洋9分50、7位中大日体11分15、9位東海亜大12分00、11位城西12分15、12位選抜14分、13位国士大東明大14分50、16位拓大15分40、17位順大16分20、18位帝京16分25、19位専大18分00、20位農大18分15秒、21位神大18分55秒、22位青学22分55秒、23位上武23分10
通過:神大16分20、農大17分40、青学上武20分50

もうトップとの差が5秒差となった。そして14km地点、ついに両者の差がなくなった。ゴールまで後10kmを切ったところで再び両者が激突となった。深津は一気には行かず、中島の斜め後ろにつく。様子を見ているのもあるが休んでいるのだろう。中島は前だけを見据えて進んでいく。

シード争いだが、7位の中大棟方と日体奥村が牽制しあってゆっくり進んでおり、なんと11位城西まで1分ほどの差となってきた。城西永岩も諦めずに懸命に追っている。

果たして優勝は駒大早大どちらになるのか。城西はまたも11位に甘んじるのか。次回が最終章です。

箱根駅伝2009、フリーダムにシュミレーション⑥

2位を走っている駒大は坂に入ってから大八木監督の怒号が飛ぶようになった。ここで一気に反撃に転じるつもりだった駒大だがここで詰まらないと引導を渡されてしまう。高林も必至の形相で前を追う。一方、朝日も汗が目立つようになり、口も開いてきた。3位争いは一番きついところで日大笹崎が山学山本を突き放し、単独3位を取り戻した。山学は急追した疲れが一気に来てしまったようでずるずる後退していった。

ここでバイクリポート。9位を走っていた明大岩崎が亜大に交わされたとのこと。そしてガクンと失速しており、後ろの城西、東海も見え隠れしているようだ。その後も差が30秒、20秒とどんどん縮まっていくという映像がちょくちょく入る。明大はここで6区の貯金を使い果たしてしまいそうだ。

トップは早大朝日が保ち、トップで襷リレー。ただ、最後で根性をみせた高林が最後詰める形となった。

8区終了地点
1位早大8時間40分51秒(→)
2位駒大1分44秒(→)
3位日大5分36秒(→)
4位山学6分20秒(→)
5位中学7分23秒(→)
6位日体8分13秒(→)
7位東洋8分45秒(1↑)
8位中大9分23秒(1↓)
9位亜大10分22秒(1↑)
10位城西11分28秒(2↑)


11位明大11分34秒(2↓)
12位東海11分43秒(1↓)
13位選抜12分15秒(1↑)
14位大東12分22秒(1↑)
15位国士12分27秒(2↓)
16位拓大13分25秒(→)
17位帝京14分26秒(→)
18位順大15分37秒(→)
19位専大15分46秒(→)
20位農大16分33秒(16分00秒)(→)
21位神大16分39秒(14分03秒)(1↑)
22位青学17分56秒(15分52秒)(1↓)
23位上武19分57秒(17分40秒)(→)

シード争いは最後に明大を逆転した城西大が10位に浮上。今回ついに、11位の呪縛から逃れることができるだろうか。13位以下はやや脱落か。主に10位から12位の中での争いだが、9位以降もちょっとのブレーキで巻き込まれるタイム差。本当に激戦である。



9区

【駒大】飯田→太田【早大】高原【中学】本野→渡部
【亜大】山中  【山学】中川  【中大】平川
【帝京】中村  【日大】和田→山崎【東洋】市川→大津
【城西】伊藤  【東農】谷  【上武】梅本
【日体】野口功  【拓大】西  【神大】小出
【東海】刀祢  【専大】金子  【明大】遠藤
【大東】濱→久保【国士】平川  【順大】琴岡→山田
【青学】川村→鈴木【選抜】横田→坂本

駒大はここに深津を持ってこずに太田。ここにどうでるか。東洋市川、日大笹谷は残念ながら欠場ということになった。

早大高原は1km2分40秒台と突っ込んでいった。駒大は次が深津なので、早大としては出来る限り差を広げていきたいところだろう。スピードは高原が勝るので最初は差が広がってきているようだ。

シード争いは1kmもいかないうちに城西伊藤と東海刀祢、明大遠藤が併走。この3人の間に見えないラインがある。その前後は1分近く離されていて、今はこの3人の争いである。ちなみに新居監督は刀祢が絶好調だといっているそうだ。そういえば9区にしては珍しく日大山崎と1年生が2人走っている。

6位を走っている日体野口功に東洋大津が迫ってきているという情報。すでに差は100mを切っていて完全にみえている。昨年9区3位の野口がちょっとストライドが伸びていないようにみえる。やはりまだ完全に戻りきっていたわけではなかったようだ。

権太坂:1位早大、2位駒大2分05、3位日大5分50、4位山学6分20、5位中学7分20、6位日体東洋8分40、8位中大9分35、9位亜大11分05、10位城西東海11分55、12位明大12分05、13位選抜12分35、14位大東国士13分00、16位拓大13分35、17位帝京14分55、18位順大15分40、19位専大15分55、20位農大16分58、21位神大17分21秒、22位青学18分59秒、23位上武20分32秒
通過:神大14分45、農大16分25、青学16分55、上武18分15

10位争いから明大遠藤がこぼれた。主力を使い果たした明大はもう這い上がる力はないのだろうか。10位は城西と東海のマッチレースの様相だ。また、6位日体大に東洋大が追いついている。ここも入れ代わるか。

早大高原はペースが落ち着いてきて、ここに来て駒大太田と同様のペースになってきた。太田はマイペースで刻んでいるようだ。棒解説者は、駒大の選手らしくない顔で全く調子が読み取れない選手ですね、とのこと。太田は果たして今後ペースアップするのだろうか。

CMに入る直前、バイクの10位争いの0.5秒ほど映像が入ったが、東海刀祢が城西伊藤を少し引き離したように見えたが、どうだったのか。CM後はトップの映像になった。結局それを報道したのはそれから5分も立っていた。こういうのをきっちとやってほしい。何はともあれ、刀祢が本当に調子いいらしい。逆に城西伊藤はまたブレーキになってしまうのだろうか。次に前回区間賞の永岩が控えているとはいえ、ここで粘らないと危ないところである。

その後、またバイクが9位の亜大山中につけたが、なんとすぐ後ろに刀祢が迫っている。山中は序盤押さえているのかそれとも上がらないのか、落ちてきている。城西伊藤の姿も見えているし、これはまた変動があるかもしれない。

横浜駅前:1位早大、2位駒大2分、3位日大6分15、4位山学6分20、5位中学7分40、6位東洋8分35、7位日体8分55、8位中大9分45、9位亜大東海11分45、11位城西11分55、12位明大12分20、13位選抜12分40、14位大東国士13分30、16位拓大13分45、17位帝京15分20、18位順大15分45、19位専大16分20、20位農大17分10秒、21位神大18分00、22位青学20分05、23位上武21分10
通過:神大15分25、農大16分40、青学18分00、上武18分55

3位日大山崎に4位山学中川が追いつきかけている。3位争いもまた熾烈になってきている。それ以上に熾烈なのはやはりシード争い。9位亜大にほとんど東海が追いつき10秒差で城西と続いている。


箱根駅伝2009、フリーダムにシュミレーション⑤

では続きです。今回は、8区藤沢まで。

二宮:1位早大、2位駒大1分20、3位日大2分25、4位山学4分15、5位東洋6分30、6位中学6分55、7位日体7分25、8位中大7分30、9位明大7分55、10位東海国士8分35、12位亜大選抜城西9分05、15位拓大9分50、16位大東10分00、17位順大帝京11分15、19位東農12分20、20位専大12分35、21位青学13分20、22位神大13分45、23位上武16分05
通過:東農10分40、神大、11分10、青学11分15、上武13分50

駒大との差はちょっと開いたような感じだ。ここは早大のトップ効果がモロに出ているようだ。後続では明大のエース東野が2つ順位を下げてややブレーキ気味。やはりまだ上がりきっていないのか。しかしせっかく中村があげてくれたのに勿体無い。何とか踏ん張ってほしい。また、12位の集団から10位の東海国士の姿が見えてきたという情報。亜大が5区瀬口の好走の勢いに乗って追い上げてきた。ここからは力のある4年生が続き、強い。城西篠原も利用させてもらっているようだ。

トップは相変わらず八木が1km3分を守っている。後ろの第2中継車が見えなくなった。我妻は首が振れてやや苦しい表情になってきた。後ろからは先ほどから大八木監督の怒号が響くようになってきた。なのでそこまでの失速はないはずだ。ただ、ややスタミナ切れのようだ。

終盤に入ってシード権争いが慌しくなってきた。12位集団から亜大吉見が抜け出し、城西、選抜が置いてけぼりにされた。そして、前の東海、国士舘の中に割って入っていった。吉見はそのまま2人も置き去りにし、単独10位に浮上。厳しいと見られていた亜大のシード権が一気に現実味を帯びてきている。

トップは早大八木が守りリレー。八木は63分台の走りだった。駒大との差は2分以上開き、総合優勝を手繰り寄せたかに思える走りであった。

7区終了地点
1位早大7時間35分06秒(→)
2位駒大2分04秒(→)
3位日大3分53秒(→)
4位山学4分32秒(→)
5位中学7分35秒(1↑)
6位日体8分02秒(2↑)
7位中大8分06秒(2↑)
8位東洋8分14秒(3↓)
9位明大9分15秒(2↓)
10位亜大9分34秒(3↑)


11位東海10分07秒(1↓)
12位城西10分17秒(2↑)
13位国士10分25秒(2↓)
14位選抜10分28秒(2↓)
15位大東11分00秒(1↑)
16位拓大11分16秒(1↓)
17位帝京12分08秒(1↑)
18位順大12分54秒(1↓)
19位専大13分36秒(→)
20位東農14分52秒(14分19秒)(→)
21位青学14分57秒(12分53秒)(→)
22位神大15分41秒(13分05秒)(→)
23位上武18分22秒(16分05秒)(→)

東洋飛坂が後半失速し順位を落とした。逆にエース級を投入した日体大と中学は順位アップ。シード争いの前の集団に。中大辻も健闘した。暗雲が立ち込めているのは明大。ここで主力級を全て使い果たしたが、9位。シードまでは1分も無い。10位には亜大、その後ろには東海大城西大国士舘などがひしめく。9位から14位までは僅か1分13秒。一体どうなるか分かったものではない。また青学が順大と1秒差の19番手で襷を渡し、ここまでは健闘している。


8区

【駒大】高林  【早大】猪俣→朝日【中学】大野
【亜大】神山  【山学】山本  【中大】小柳→斉藤
【帝京】佐藤健  【日大】笹崎  【東洋】川原→高見
【城西】渡邉→石田【東農】園田  【上武】原
【日体】小柳津→永井【拓大】住本  【神大】萩野→川上
【東海】田中  【専大】安島→石垣  【明大】岩崎
【大東】土田→高橋【国士】久伊原【順大】志賀→木水
【青学】小林  【選抜】尾関

朝日は1km2分58、高林は1km2分55、で最初入ったため、最初少し差が詰まる。が、渡辺監督曰く"秘密兵器"と言わしめる朝日がそれ以上詰めさせない。全日本では大きく詰められたが、20kmでは事情が違うようだ。

また3位日大笹崎の後ろに山学山本が迫ってきているという情報。やっぱり単純な日本人比較では日大<山学なのか。シード争いは10位亜大神山が現在単独で走っているが、その後ろ150mくらいで東海田中、城西石田、選抜、国士久伊原、の4人が併走しておっているようだ。ここは最後まで熾烈な争いが続くだろう。

茅ヶ崎:1位早大、2位駒大1分55、3位日大4分35、4位山学4分45、5位中学7分55、6位日体中大8分20、8位東洋8分55、9位明大9分25、
10位亜大10分10、11位東海城西選抜国士10分40、15位大東拓大11分30、17位帝京12分20、18位順大13分15、19位専大14分15、20位青学15分20、21位東農15分25、22位神大16分00、23位上武18分45
通過:青学13分15、神大13分25、東農14分50、上武16分30

1位早大と2位駒大との差は少し詰まったが、最初に詰まった分のみで今は均衡状態だ。某解説者も"これは20kmですからね。高林君は20km苦手なので開くかもしれませんよ"といっている。11位は相変わらず集団、ただ国士舘がやや遅れ加減だった。

8km過ぎ、日大と山学の差がなくなり、3位争いはマッチレースとなった。どちらも優勝は厳しくなったものの、三本の指には入りたいところ。ここはちょっと牽制になりそうだ。バイクは現在、18番手争いの順大木水と青学小林の争いを映している。木水は昨年(やっと昨年と書けるんですね)の箱根で体調不良を起こしてしまった。そのリベンジに燃えているとのことだった。ただ、力の差がある青学小林についてこられているということはあまり早くないような…
11位争いは国士が完全に脱落。1年久伊原にはちょっと辛いタイムだったか。

トップは朝日がずっと3分ちょっとというペースをずっと刻んでいる。某解説者は、彼は下積み生活が長いから体幹がしっかりしているので落ちないですよ、と力説している。まあ、確かにフォームだけみれば高林より朝日か。ただ、駒大が自信を持って送り出した高林がこれだけで終わるのだろうか。

藤澤:1位早大、2位駒大2分00、3位山学日大5分20、5位中学7分35、6位日体8分15、7位中大8分35、8位東洋9分、9位明大9分45、10位亜大10分20、11位東海城西選抜11分05、14位国士11分20、15位大東11分55、16位拓大12分00、17位帝京12分55、18位順大14分20、19位専大15分、20位東農15分55、21位青学16分25、22位神大16分55、23位上武19分30
通過:青学神大14分20、東農15分25、上武17分25

ここまで目立った動きはない。中大斉藤が日体永井に引き離されたくらいである。ただ、10位亜大と11位集団が若干開いているのが気にかかる。まあ確かに亜大4年と下級生の集団だし実力差ある。このままシードは決まってしまうのだろうか。といっても、そんなことがあるわけなく、予選会で良かった城西石田が遊行寺の直前で仕掛けてペースをあげる。これに選抜がついていけず脱落。このままではまずいと前を追う。


では、ここまで~

プロフィール

hakonankit

Author:hakonankit
FC2ブログへようこそ!

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR