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【前半戦を振り返る】早稲田大学

次は箱根優勝本命(?)早稲田大学

カテゴリー別に

○箱根出場組
矢澤曜(2年)↑…1区1位。関東IC1部5千4位
尾崎貴宏(4年)/…2区7位。関東ICハーフ2位
三田裕介(2年)\…4区1位。関東IC1万出場。故障明け。
加藤創大(4年)→…6区7位。関東ICハーフ6位。波あり
八木勇樹(2年)/…7区2位。5千13分43秒49の自己新。大舞台で微妙
中島賢士(3年)→…8区8位。関東ICハーフ8位

 一番注目されている2年生の代で一番順調なのは矢澤だろう。故障でちょっと出遅れたが、関カレまでにはほぼ復調。5千では終盤柏原と競り合う場面もあり、エース格に成り上がったといっていいだろう。また潜在能力的には一番高い八木も安定感は徐々に増してきた。精神面をもっと鍛えれば(ってそれが大変なのだが)箱根2区もありえるだろう。そして主将の尾崎も忘れてはならない。関東インカレで駒大のエース宇賀地を破る殊勝。確実に成長してきている。突出した選手がいないのが気がかりだが、まずまず強いのでは。
 また中堅層が強いのが早大の特徴。箱根4区区間記録保持者の三田とハーフで入賞した加藤、中島と中堅層の選手の力は早大が一番だろう。

○箱根補欠組
高原聖典(4年)↓…まともに走れた試合なし
高野寛基(3年)↑…ハーフ1時間3分25秒。たまに撃沈するが…
猪俣英希(3年)\…3千8分30秒58
神澤陽一(4年)\…5千14分後半

 特筆すべきなのは高野だろう。まあ、高校時代の実績からすると当然なのだが、昨年の状況と比べるとかなり好調だといえるだろう。たまに不可解な撃沈をするためか関東ICには出場していないが、いい時に当たればまずまず走れそうである。ただ、高野は箱根5区という噂が流れているので、5区と考えるとまだ危ない感じがするが。
 問題なのは2年前箱根で華の2区を出走した高原が完全にダウンしていること。ちょくちょく試合には出ているのだが、信じられないような成績が続いている。一応、選抜合宿のメンバーには入っているが、部員日記を見ると本当に元気が無い。駅伝にはカレの爆発力が必要不可欠。何とか間に合えばいいのだが。 
 

○新戦力
中山卓也(2年)\…故障明け
湯浅義人(3年)↓…故障?
北爪貴志(3年)→…3千8分22秒81
大串顕史(2年)/…3千8分16秒80

 箱根のエントリーメンバーに名前を連ねなかった中で最も実力があるのが中山である。いや、1万の持ちタイムは今もチーム2番目なのだが、高校の時というのが悲しい。彼の場合は小さな故障が連続して続いているため、継続して練習ができないのが伸び悩みの原因のようだ。素質はあるので、故障を減らせば、もう間違いなく駅伝メンバーに入るはずである。故障といえば、湯浅もだ。早大は3年の層が手薄だが、彼(高野もだが)が出て来れないのが一因である。故障していない時は結構走れるので、何とか継続した練習ができるようにしたい。また、北爪、大串が直前の記録会でいい感じ。底上げになりそうな気がする。

 
○新人
平賀翔太/…関東IC1万出場
前田悠貴/…関東IC5千出場
佐々木寛文\…故障明け

 新人で一番順調なのは平賀か。線が細いのが心配だが、1万までは対応できている。夏にスタミナが付けば楽しみである。また前田も5千で自己ベストを出し、無難に推移してきている。素質は一番ある佐々木だが、高校時代は故障が多かった。んで、大学でもやっぱ故障。夏に体を造り直してくれれば、一番使いたい選手である。





まとめに限りなく近い何か

 総合力的には今のところ一番手と見ているがどうだろう。飛びぬけたエースがいないのがやや不安点ではあるが、以前の駒大のように繋ぎの区間はかなり強そうな感じがする。
出雲:矢澤-八木-三田-中山-平賀-尾崎
全日本:矢澤-八木-前田-三田-平賀-中山-加藤-尾崎
箱根:矢澤-尾崎-八木-前田-高野 加藤-高原-平賀-三田-中山
ただ箱根で問題になるのは5区。ここのところ、五十嵐、駒野と登れる選手がいたが、元来苦手。再びこの問題が頭を悩ませそうな感じがする。高野がもうちょいしっかりすればいいのだが、果たしてどうか。
 後、早大は何人か故障が長引いているが故に出場できない選手がちらほらいる。ここらへんがしっかりしてくれれば、もっと楽に三大駅伝が戦えるはずである。今回の予想では中山を入れてみた。だいぶ楽になる。まあ、これだけそろえたのだから、一つくらいは獲るとみている。

【早稲田大学】関東インカレ展望【長距離】

早稲田大学の関東インカレ長距離陣のエントリーとベストタイム

○早稲田大学
※タイムはシーズンベスト、ハーフは一番最近のもの
※()内は自己ベスト
1500m
八木勇樹(2年)3分48秒05
岡崎達郎(2年)3分48秒83
卯木研也(1年)3分55秒32(3分51秒88)

5000m
矢澤曜(2年)14分00秒67
八木勇樹(2年)14分03秒65(13分50秒14)
前田勇貴(1年)14分08秒62

10000m
平賀翔太(1年)29分16秒06
三田裕介(2年)(29分15秒18)
矢澤曜(2年)(29分22秒3)

ハーフ
中島賢士(2年)1時間4分42秒(1時間4分00秒)
尾崎貴宏(4年)(1時間3分12秒)
加藤創大(4年)(1時間3分54秒)


3000mSC
神内隆年(1年)(9分03秒37)
田澤範樹(1年)(9分03秒81)
萩原涼(1年)(9分15秒33)

主な欠場者
高原聖典(4年):ハーフ1時間3分09秒
高野寛樹(3年):ハーフ1時間3分25秒

1500m
 2年生以上で一番順調に来ている八木がエントリー。持ち前のスピード(というか爆発力)を活かせるところなのでもってこいだろう。早大は競走部全体の目標として関東インカレ総合優勝というのがある。ここで確実に加点したいところだろう。後は中距離専門の岡崎、ルーキーの卯木も入賞してくれれば嬉しいところだ。

5000m
 八木がこちらにもエントリー。ここのところ無難な結果が続いているが、これではギリギリ入賞ラインに届かない。前半からいくと失速するという課題をそろそろ克服したいところ。注目は至近の記録会でいきなり復活した矢澤。箱根1区区間賞のスピードがどこまで通用するか見ものである。またこちらも自己新を出した1年生の前田もエントリー。強い先輩たちにどこまで喰らいつけるか楽しみである。

10000m
 八木と同様に2種目エントリーした矢澤。本番での自己ベスト更新が期待がかかる。そしてこちらにも1年生平賀がエントリー。体幹が細いので長い距離が心配されていたが、1万は全然平気なようだ。昨年の三田のような走りを期待したい。ところでその三田は至近の記録会で何とか走れた感じだが果たして間に合うか。大学に入って大きな試合で外していない調整力の真価が問われる。

ハーフ
 こちらはやはりといったらいいか4年生が中心。この中に高原が入っていないのが非常に残念なところだろう。尾崎、加藤、中島は3回ほど記録会に出場し、しり上がりに調子をあげてきている。関東インカレへ向けて調整は万全か。特に昨年3位の尾崎主将には大きな期待がかかる。加藤、中島も波が心配だが充分入賞を狙える力があるので楽しみである。

3000mSC
 こちらは1年生に経験を積ませる意味での出場なのだろうか。ベストタイム的にはやはり神内、田澤あたりに決勝進出の期待をかけたいところ。荻原も5000mのタイムは悪くないので自己ベストは出したいところだろう。

総括
 高原、高野(至近の記録会で撃沈してたが故障??)、中山が外れてしまったのは残念だが、それも忘れさせてくれるほどメンバーは充実している。ただ、竹澤が抜け、切り札不在の状態となっているので入賞者を複数出せるかというと疑問符がつくところ。昨年は他のブロックに迷惑をかけているので、今年は奮起したいところだ。

☆冬のロードシーズンの成績~早稲田大学☆

続いては2年連続総合2位の早稲田大学です

《マークについて》
★名前★…3年生以下の今年の箱根出場者
名前★…3年生以下の箱根補欠又は出雲全日本、前年以降の箱根出場者



《注意事項》
※卒業生及び新入生は今回成績に入れていません。
※学年は当時の学年です


2/1 丸亀ハーフ

38位★八木勇樹★(1年)1時間3分30秒

 とりあえず、まずは3分ペースで走ったという感じか。マイペースで走れば結構いけるようである。

2/8 唐津10マイル

19位高原聖典★(3年)48分54秒

 箱根まさかの欠場後、初のレースとなったが振るわず。やっぱりあんまりよくないようである。焦らなくてもいいから来年の箱根までに何とか復活してもらいたい。


2/15 青梅30km

3位★加藤創大★(3年)1時間33分52秒
7位高野寛基★(2年)1時間35分55秒
8位神澤陽一★(3年)1時間36分56秒
14位猪俣秀希★(2年)1時間38分51秒
16位安永陽(1年)1時間39分36秒
22位亀山翔平(1年)1時間40分59秒
24位北爪貴志(2年)1時間40分59秒
37位神澤雄一(1年)1時間45分46秒
39位★中島賢士★(2年)1時間45分55秒

 箱根で悔しい思いをした加藤が激走。先輩の梅木を最後まで追い上げる走りで3位に。また、前回の箱根から5区候補と言われていた高野が大学に入って久々に結果を残した。この世代はうまく育っていないので、彼を中心にレベルアップしてほしい。と、その世代の中島が撃沈。どうやら脱水症状だったようだが、ちょっと引きずってるかなあ。彼で逆転されたので戦犯扱いされてしまっているので。とにかく昨年結果を出したトラックでまず自信を取り戻したいところだろう。



2/15 千葉国際クロカン

○12000m
59位★八木勇樹★(1年)37分52秒

 今回は前半トップ争いにいたようだが、前半飛ばすとやっぱり激しい失速をしてしまうんだなあ…。一体どうなってるんだろうか。一定のペースできっちり走るとかなり高いレベルで走れるので、いっそのことそれを利用して各駅伝アンカーだったら面白いような気がするのだが。ただ、八木は箱根2区で67分台では走れる潜在能力を持っている選手。何とかこの体質?を脱してほしいところだ。



3/1 アジアクロカン

○シニア男子12000m
19位★矢澤曜★(1年)36分50秒5

 地域の小さな駅伝に出場し、あんまり良くなかったので状態が心配されたが、そこそこの結果は出した。深津(といっても故障明け)だが数秒差なのでまずまずではないか。区間賞を取った選手だし、その自覚を持ってこれからも臨んでほしいところだ。




3/8 日本学生ハーフ

21位高野寛基★(2年)1時間3分25秒
60位★中島賢士★(2年)1時間4分42秒
113位神澤陽一★(3年)1時間5分38秒
133位北爪貴志(2年)1時間5分58秒
157位★加藤創大★(3年)1時間6分19秒
206位亀山翔平(1年)1時間7分10秒
293位安永陽(1年)1時間8分56秒
295位神澤雄一(1年)1時間8分58秒

 結果云々の前に・・・故障者が多すぎないか?大量にエントリーはされていたのだが出場したのはこれだけ。高原もいないし尾崎キャプテンもいない。なんか青梅のメンバーとほぼ同じような。昨年も箱根後も、疲れが出たのか似たような状態になっているので、そんなに心配することではないのかもしれないが、もうちょい気を張って練習してほしいところだ。

 結果としては、高野がついに覚醒(というか元に戻った?)。これだけの力があるのなら、彼を5区にして三輪を8区から10区のどれかにした方がやっぱり良かったのではないかと思うんのだが。まあ、それはいいとして、高野がここに来て復活してきたのはいい材料だ。中島も何とかまとめて復調傾向。加藤が撃沈したのは相変わらずか。後は亀山以下、注目されている以外の1年生が経験できたのはいいことだろう。この中で上級生になって復路を任せられる選手が出てきてくれれば非常に助かる。今後伸びてきてほしいところだ。






総括

 新戦力として考えられるのは高野という感じ。後はまだもうちょい伸びがないか。というか、箱根戦士やエントリー狙えるような選手が全然試合に出場できていないのだが(高原、尾崎、湯浅、伊藤、三田、中山)。三田や中山なんて全然出てこなかったし、矢澤、八木も学生ハーフには出られなかった。最近はここから上手く上昇できているから、気にする必要ないのかもしれないが、箱根駅伝で最後まで優勝を争ったチームとしては物足りない結果だった。

 第一、早稲田大学は関東インカレ総合優勝という至上命令がかかっている。前回の日本インカレで早稲田旋風が巻き起こったものの、長距離陣が足を引っ張ってしまい最終日に逆転された。何か二の舞になりそうな感じがしてならないのだが。5月中旬までには回復してほしいところだ。

箱根駅伝総評~早稲田大学

3区間区間賞も41秒差に泣く

往路2位復路2位
総合2位早稲田大学
(☆予想2位☆・区間予想4区間的中→1区3区5区6区、)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区矢澤曜(1年)1時間4分48秒☆区間賞(1)-4秒差
2区尾崎貴宏(3年)1時間9分36秒区間6位(1→6)3分26秒差
3区竹澤健介(4年)1時間1分40秒☆区間賞(★区間新)(6→2)16秒差
4区三田裕介(1年)55分04秒☆区間賞(★区間新)-48秒差
5区三輪真之(4年)1時間22分38秒区間13位(1→2)22秒差

6区加藤創大(3年)1時間00分08秒区間7位(2→1)-18秒差
7区八木勇樹(1年)1時間5分07秒区間2位(1→1)-12秒差
8区中島賢士(2年)1時間7分39秒区間8位(1→2)45秒差
9区朝日嗣也(4年)1時間11分57秒区間5位(2→2)1分26秒差
10区三戸格(4年)1時間11分18秒区間3位(2→2)41秒差

○総合2位 11時間9分55秒

【優秀選手】矢澤曜、尾崎貴宏、竹澤健介、三田裕介の1区から4区…4区までは100点満点
【感動賞】三戸格…最後まで前を追い続けた!
【喝!】6区から8区…これだけの選手を並べて東洋に逆転を許す


 数少ない予想順位が的中した大学。当てた区間は、まあ予測がある程度ついていたところなので…2区尾崎7区矢澤あたりを当てられなかったのが個人的にはかなり悔しいところだ。

 レース的には駒大が崩れてしまったので、もう間違いなく優勝できるだろうと途中までは、たかをくくっていたのだのだが、早大よりは戦力的にはやや下と見られていた東洋大にしてやられた。勿論、東洋大が強かったのだが、なぜ負けたのかもう一度追ってみたい。

完璧だった1区から4区
 レース序盤は完全に早大が主導権を握っていた。1区矢澤選手は最初は全く前に出ず、10km過ぎから始まった小さなスパート合戦でも全く前に出なかった。ここをずっと我慢していたのが良かった。脚をしっかり溜めておいて20km手前に一気に集団から飛び出した。最後のスプリントが苦手だから、速めに決着を付けたかったそうだが、それにしても素晴らしいロングスパートだった。最後は詰められたが4秒差で逃げ切った。本人も自信が付いたし、2区の尾崎にとっても大変価値のある区間賞だった。

 2区尾崎は竹澤の代打。ここは耐える区間という位置付けだったが、ここも良く粘った。順位を落とすのは仕方なかったが、69分半の区間6位で総合6位に踏みとどまった。さすが"いぶし銀"といわれるだけある。走りも横浜駅で区間14位、権太坂区間9位、最終的には区間6位と尾崎らしく後半粘りある走りはさすがだった。最後は非常に苦しそうだったが根性で走りきった。これもまた次の区間にいい流れをもたらした。
 
 3区を任されたのは日本長距離界のエース・竹澤健介。アキレス腱の痛みによりエース区間は回避したものの、ここではさすがの走りだった。序盤からトップスピードに乗り、あっという間に2位浮上。3分以上の差をつけ独走していた山梨学院との差をみるみるつめ、最後は射程圏内の15秒差まで追い詰める圧巻の走りだった。区間タイムは1時間1分40秒の区間新。このタイムはおそらく1区の区間記録にも匹敵するのではないか。気温も考慮するとそんなに変わらないはず。つまり1区の区間記録を更新できる人でなければ3区の記録の更新も不可能。すごいタイムを出したものだろう。3年連続区間賞と華やかに箱根を終えた。

 この勢いは4区三田にも乗り移った。1kmであっという間に15秒の差をつめ、山梨学院と併走に持ち込んだ。そして相手に疲れが見えた10km過ぎ、一気に突き放した。そのままの勢いで走り区間新を叩き出した。4区なのでレベル的には低い方の部類なのだが、それでも今後楽しみな存在である。この時点で2位とは48秒、3位とは3分53秒、9位の東洋とは4分58秒、駒大は8分59秒差もの差をつけており、2位山梨学院にさえ気をつければ往路優勝はもう大丈夫と思っていた…のだが、その後柏原に大逆転を許すこととなる。三輪はちょっと余裕持ちすぎて入ったのかなと思うような感じに見えたが、これは敵を褒めるしかないような感じだった。しかし、早大には6区加藤がおり、ここで逆転して独走V…これが大方の予想であったし、自分もそう思っていた。


6区加藤伸びず!焦った7区8区
 上記で某番組のパクリで【喝!】とやった6区7区8区。この3区間はスポーツ推薦組を投入し、ここで東洋を逆転して大きな差をつけるつもりだったのだが、結局トータルで26秒負け、通算48秒差と差を広げられたのである。

 6区加藤は前回区間賞。今年は更なる速いタイムで駆け抜け、ここで東洋大に1分30秒のアドバンテージを取るつもりであった。が、気負ったのか肩に力が入りすぎてあまりペースが上がらない。おまけに腹痛が起きてしまった。5度の首位交代劇の末、プライドで最後は引き離したものの貯金はわずか18秒。これは痛すぎる。もうちょっと冷静になれなかったか。彼自身もいっていたが、下りは人に合わせるより自分のペースを守ることが重要。確かに東洋富永がいかほどの走りをするか分からないが、自分のペースでいけば充分引き離せたはず。「ガンガン行け」なんて指示を出さなければ良かったのだが……。これが後続のランナーに微妙に影響を与えることとなる。

 7区八木は前半から飛ばしに飛ばした。1km2分43秒と突っ込み、5km14分20秒。後ろの東洋大はあっという間に離れ、10km地点では1分以上に広がった。ちなみにこの八木で1分引き離す予定だったそうなので、予定通り…と思ったら、後半に入って八木のペースががくっと落ちた。実は年末に熱を出してどうにか間に合わせたようだった。また、彼の場合、自分の思い通りにならないとすぐ力んでしまう傾向があるので、余計にペースが上がらない。終わってみれば6秒差を詰められ12秒差となった。まあ、1年生の選手が区間2位なので、文句を付けるのはあれだが、彼は練習ではチーム2番手の実力。ただ、ちょっと自意識過剰のような感じがする。柏原はあまり周りの人の話を聞かない方がいいタイプのようだが、彼の場合はもう少し周りの声に耳を傾けた方がいいだろう。監督も抑えて入れという指示だったはず。守っていればこういうことにはならなかったはずだ。

 そして結局8区中島がトップを奪われる。まあ本調子ではなかったような走りだし、適性の問題もあったか。東洋千葉選手は這うような走りで長距離向き。逆に中島選手は少し飛び跳ねるような感じでトラック向きのような感じ。スタミナを要するの8区ではないような…まあ、戦略上仕方なかったのだが、ここで最後の数キロで48秒もついてしまったのはいけないだろう。スポーツ推薦組がこのような走りでは勝てるわけがない。負けるべくして負けた感じだ。



最後まで諦めなかった9区朝日&10区三戸
 9区10区は一般入試の4年生の2人。共に苦労人。東洋の9区10区の2人もエリートというわけではないのだが、持ちタイムは数段上。しかも佐藤監督は早大と2分あっても逆転できると自信を持っていた。ここからはジリジリ離れていく展開になるのかと思われたが、最後の最後まで彼らは粘った。

 9区朝日は最初の1kmを2分43秒で突っ込み、前を果敢に追い、一時5秒差まで前との差を詰めた。まあ、結局大津の巧妙な走りにしてやられ、最終的には1分26秒まで差をつけられることとなるが、横浜駅通過までは区間トップのタイム。最後疲れたが区間5位でまとめて上々の走りだ。朝日は1年の時は5000m15分半の選手で練習に全く付いていくことが出来なかったそうだが、それがよくここまであがってきたものである。復路の重鎮9区で5位は素晴らしい成績だろう。

 10区の三戸は1年の頃、朝日よりは上の持ちタイムを持っていたものの、政治経済学部と大変な中、文武両道を貫いてきた選手。このレースが引退レースだった。この三戸は他の4人違い、前半は自分のペースで入った。そしてラスト5kmで渾身のスパート。「体がぶっ壊れてもいい」走りを実演し、最後の最後まで東洋大との差を詰める姿には不覚にも涙ぐんだ。終わってみればトップと41秒差と歴代4番目の僅差の勝負だった。区間3位の走りで見事有終の美を飾った。



 結局、エリートをつぎ込み差をつけようとした6区7区8区で通算26秒負け、劣勢と思われた一般入試組の9区10区で通算7秒勝つという何とも皮肉な結果に。勿論、東洋も安全策を取ったりしたので一概には言えないのだが、前半区間が普通に走ってくれれば勝てたという結果だった。そういえば相楽コーチが「叩き上げは下積み(地道な走り込みが多い)が長いので、一旦レギュラークラスになればとても使いやすい」と言っていたが、それを嫌な形で実証することとなった。まあ、こういう叩き上げがメンバーに食い込むことはいいが、エリートが長い距離を奪われ、しかも負けてはダメでしょ……

 9区10区の走りをみて、他のランナーは感ずるところがあったはず。今回欠場した高原と共に来年こそ覇権奪回を狙ってほしい。



来期への展望
 では来年こそ優勝できるのか、メンバーをみてみよう
○卒業生出走メンバー
竹澤健介3区1位・三輪真之5区13位・朝日嗣也9区5位・三戸格10区3位

○在校生出走メンバー
矢澤曜1区1位・尾崎貴宏2区6位・三田裕介4区1位・加藤創大6区7位・八木勇樹7区2位・中島賢士8区8位

○在校生補欠メンバー
高原聖典・猪俣英希・神澤陽一・高野寛基

 うん、現有戦力をみると一番強そうなのは早大だろう。みんな区間一桁で走ったランナーだし、高原も似たような力はあるし、猪俣など楽しみなランナーがいる。また佐久長聖高校から2人、小林高校から1人即戦力が入ってくるとか。やっぱり非常に楽しみである。

 問題は竹澤と山登りだろう。竹澤の抜けた穴はすごく大きい。タイム以上にあれだけ流れを作れるランナーはいないだろう。今年仮に3区竹澤じゃなかったら果たして優勝争いできただろうか?よくて4番手争い当たりになっていたような気がする。竹澤レベルまでいくのは苦しいだろうから、流れを変えられる選手を育成することが大事になろう。後は山登りを誰が担当するのか。上位争いでいいなら繋ぎでいいのだが、目指すは優勝。とするとかなり穴になる。毎年柏原に5分やられるので育成は急務。補欠だった高野がまずは平地で基礎走力を磨くことが大事だ。山登りは見ているとまずは①基本走力があるランナー。その上で②適性という感じに思える。感じ的には三田が良さそうだが、どうだろうか。この5区を80分で走れるランナーを育成しないと優勝は厳しい。

 まあ、いずれにせよ、もう数年は上位にいけそうな戦力があるので、何とかその間に優勝を果たしたいものである。

◇◆箱根駅伝区間予想-早稲田大学その2-◆◇

区間予想オーダー

1区矢澤-2区高原-3区竹澤-4区八木-5区三輪
6区加藤-7区中島-8区三田-9区尾崎-10区朝日

竹澤100なら2区竹澤3区中島7区朝日10区高原なのだろうが、
今回は竹澤3区の場合のオーダーを組んでみた

1区矢澤曜(1年) 目標タイム:区間5位
 1区はやはり駅伝経験の殆どが1区という矢澤。てか出雲の走りをみると他の区間での起用は怖い。まあ、全日本のハイペースでも対応できているし、まずまず走れるだろう。ハイペースで全日本はラストはちょっと厳しかったが、スローペースの予想が付く今回なら更なる上位も狙える。前回の尾崎くらいであれば万歳だろう。ちなみに2区竹澤だった場合はできれば駒大の前で渡してほしい。今の竹澤じゃ、前にいっとかないと宇賀地についてこられるからだ。


2区高原聖典(3年) 目標タイム:1時間9分30秒
 ベスメンでは当然2区3区は逆なのだが、今回も高原に任せる。全日本以降調子は上がってきているので、69分台は期待していいだろう。ちなみに前回、宇賀地との差は1分21秒。今年の宇賀地と高原の成長幅を考えるとその差はもっと開くかもしれないが、何とか我慢して昨年より縮めたい。そうしないと下手すれば、大エースを使う3区で駒大を逆転できないかもしれない。竹澤で逆転して波に乗って逃げるのがベストだろう。


3区竹澤健介(4年) 目標タイム:1時間2分00秒
 そのエースの竹澤。2区以外なら区間新を狙えるとのことなので、設定は区間新のタイム。脚に痛みさえでなければ何とかなると思う(てか痛み出ても突っ走るのだろうが…)。本当にこのタイムでいければいいが、今ひとつだと駒大に先にいかれ後手、後手の展開になってしまう。箱根だけを考えれば、2区竹澤1時間7分30秒で高原を波に乗せるの効率がいいのだろうが、箱根で潰れてほしくないのでこういう配置にした。何とか駒大には追いついてほしい。


4区八木勇樹(1年) 目標タイム:55分40秒
 4区は博打の印象が強いが当たると強い八木。まあ、この区間なら3分を大きく切るペースでレースは進まないだろうから、多分大丈夫だろう。力的には充分区間賞は狙える。駒大もさすがにエース級は来ないだろうから、竹澤でダメなら八木で逆転できればいいのだが。このリレーは全日本でも経験しているので、同じような感じでいきたい。


5区三輪真之(4年) 目標タイム:1時間21分30秒
 三輪と高野で迷ったのだが、走力的には三輪とみた。ちなみに5区高野なら7区三田8区三輪。前回、9区で駒大堺に逆転されたが、格上の相手なので致し方なかった。注目すべき点は上りが強いと言われていた堺に対して、上りが互角だった。よって上りはかなり得意と見る。その代わり下りは全然だったのだが…。上りでは80分台を狙えるタイムでいき、下りで少し落ち、81分30秒くらいで何とかカバーするという予測でタイムを出したが、やっぱりハードルが高いだろうか?駒大にここで先行されると痛いが、1分30秒くらいでとどめたい。




6区加藤創大(3年) 目標タイム:58分30秒
 6区は3年連続で加藤。前回は59分15秒で見事に区間賞を獲得。早大が6区で区間賞を獲得するのは実に49年ぶりだった。今度は58分台で走りきって、前を行くであろう駒大を追い、あわよくば逆転といきたい。切り札を使うところで確実に前にいきたい。いくら繋ぎが早大は強いといっても、後手に回ると不味い。


7区中島賢士(2年) 目標タイム:1時間4分40秒
 ここでハーフ64分ジャストの中島。昨年よりも間違いなく早大は強い。ただ、それでも昨年の復路の駒大に比べたら劣るかなあ。コース的には前回務めた4区の裏返しなので走り方は分かるだろう。相手は高林と読んでいるが、焦りは禁物。自分のペースでいきたい。


8区三田裕介(1年) 目標タイム:1時間5分40秒
 ここで1年生3人目。1年生が多くで怖いのだが、三田に関しては監督も安定感があるといっており大丈夫だとは思う。早大は8区がウィークポイントになることが多いが、今回は攻められると思っている。上尾では後半失速してしまっていたが、合宿を経て距離に対応できるようになっているか。全日本の走りを再現できれば、相当いいタイムが出るだろう。展開的にはここで最低でも駒大を30秒以上上回っていることが総合優勝への条件となるだろう。


9区尾崎貴宏(3年) 目標タイム:1時間9分30秒
 ここで職人尾崎。ここに持ってくるのが鉄板だろう。トップでここまで来ていれば前半落ち着いて入れる。たとえ深津が相手でも今回は全日本以上の差がつかないはず。持ち前の粘りを発揮して、駒大に追いつかせないような走りを展開したい。もし、駒大が前にいた場合は、今回はアンカーでないので深く追わないように。後半勝負にすれば開かれた差は僅かになっているはずだ。総合優勝を狙える形でアンカーに渡したい。


10区朝日嗣也(4年) 目標タイム:1時間11分20秒
 監督曰く"秘密兵器"的存在だという朝日。全日本では調子をやや落としていたらしいが、それでもトップをキープする走りをした。絶好調の状態ならタイムはもっと狙えると見る。順当に行けば駒大は太田で来るか。太田を他区間に回していれば、早大としては助かるかもしれない。太田相手ならやはり駒大の前で襷リレーしたいところだ。後半あげてくるだろうから、後ろにいると追いづらい。追いついても突き放される。何とか駒大の前でアンカーに襷が渡るように、総力をあげてかかりたい。




まとめ
 簡単なシュミレーションではやはり駒大の方が一枚上手のような感じである。ちらっと書いたベスメンの状態でないと駒大を上回るのは難しいとみている。やはり竹澤がどこまで帳尻合わせできるかというところか。主要区間を走る人材は完全に駒大の方が上なので、2区が竹澤以外だと大きく差をつけられてしまう。でも、竹澤のことを考えると67分前半で2区を走れる状態まで上がっていないと使いたくないところ。最後まで難しい判断を強いられるだろうが、部員日記を見る限り状態は非常に良さそう。束になってかかれば駒大を上回ることも不可能ではないだろう。




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