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箱根予選展望~東京農業大学

続いて

今度こそシード獲得を目指す・・・【東京農業大学】


○日体大記録会
1万
12組
19位松原健太(2年)29分36秒25
21位木下潤哉(2年)29分40秒48

11組
22位清水和朗(4年)30分02秒13
31位市川貴洋(3年)30分18秒27
39位貝塚信洋(3年)30分58秒86

10組
29位木村翔太(1年)30分28秒66★
32位保坂優介(4年)30分31秒94
37位川内涼(3年)32分02秒60

8組
33位大工谷秀平(2年)31分39秒32

7組
3位瀬山直人(2年)30分51秒65
4位横山裕己(3年)30分52秒65
11位坂本皓大(3年)31分17秒87
22位内藤寛人(1年)31分46秒30
28位久保勇介(1年)31分52秒04
30位近藤寛通(3年)31分56秒70
38位岩佐実徳(3年)32分34秒72
42位花田昌之(1年)32分55秒73


○十日町長距離カーニバル
1万
4位田村英晃(3年)29分53秒88
9位須藤朗(4年)29分59秒75★
12位高山昇大(3年)30分33秒75
13位松岡育生(4年)30分38秒25
14位藤代晃司(2年)30分47秒00★
18位若林徹(2年)31分21秒80

 箱根予選にエントリーされた中では18人が出走。現在の状態をある程度知ることができた。全体的にタイムが伸び悩んでいるので、例年以上に合宿の疲れがあったとみえる。その中、日体大記録会では松原、木下が29分台とまずまず仕上がってきている。このあたりはタイムを稼ぐ役割なので当然の結果だ。他は清水、貝塚あたりがもうちょっと伸びてほしかった。また唯一1年生でエントリーされた木村も自己新。走るかどうか分からないが、現時点で一番期待してもいいだろう。カーニバルでは田村は当然として須藤が30分切り。昨年の谷や倉持のような存在になってくれれば嬉しいところだ。
 状態がわからないが外丸と細谷。特に外丸は今春不調でずっとイマイチな状態が続いている。札幌ハーフでロードには強いところをみせたので多分大丈夫だと思うが、ちょい心配である。


ランク分け

※現在の状態よりも、自己ベストを優先
S(7点):個人トップ争いするべき選手
外丸和輝(4年)/≪箱根2区4位、予選1位、1万28分41秒77≫
A(6点):個人10位以内に入るべき選手
松原健太(2年)/1万29分36秒25≪箱根1区14位、予選216位、1万28分48秒86≫
B(5点):個人25位以内に入ってほしい選手
清水和朗(4年)/1万30分02秒13≪箱根7区6位、予選12位、1万29分17秒32≫
田村英晃(3年)/1万29分53秒88≪箱根3区14位、予選43位、1万29分20秒84≫
C(4点):個人50位以内に入ってほしい選手
木下潤哉(2年)/1万29分40秒48≪箱根6区11位、予選52位、1万29分25秒19≫
瀬山直人(2年)/1万30分51秒65≪箱根4区22位、予選32位、1万29分37秒33≫
横山裕己(3年)/1万30分52秒65≪1万29分35秒81≫
D(3点):個人75位以内で堅実に走ってほしい選手
保坂優介(4年)/1万30分31秒94≪箱根補欠、1万29分45秒50≫
E(2点):個人100位以内で堅実に走ってほしい選手
細谷祐二(4年)/≪箱根補欠(昨年6区4位)、予選274位、1万29分35秒06≫
須藤朗(4年)/1万29分59秒75★≪1万30分11秒34≫
貝塚伸洋(3年)/1万30分58秒86≪箱根5区14位、予選113位、1万29分23秒81≫
川内涼(3年)/1万32分02秒60≪箱根補欠、1万30分08秒85≫
F(1点):個人150位以内は確保してほしい選手
松岡育生(4年)/1万30分38秒25≪1万30分05秒29≫
高山昇太(3年)/1万30分33秒75≪箱根補欠、1万29分37秒91≫
市川貴洋(3年)/1万30分18秒27≪1万29分54秒43≫
木村翔太(1年)/1万30分28秒66★≪5千14分37秒27(高校)≫
G(0点):個人150位以下になってしまうかもしれない選手
坂本皓太(3年)/1万31分17秒87≪1万30分30秒68≫
大工谷秀平(2年)/1万31分39秒32≪5千14分36秒24≫
藤代晃司(2年)/1万30分47秒00★≪5千14分52秒78≫
若林徹(2年)/1万31分21秒80≪1万30分11秒09≫

○主な欠場者
谷口昇太(4年)/国体3千SC17位8分59秒71、5千14分48秒22≪1万29分40秒13≫

平均:4.2点(10人)、2.5点(20人) 昨年の農大:3.6点


戦力分析

 昨年比では今年の方が上だが、現在瀬山と横山が不調に喘いでいるので、点数的には昨年と同等(2人抜いて3.8点)だろう。ただ、松原に失速癖がやや見られるのがちょっと不安要素か。その代わり、田村や木下が順調に成長してきているので上位は何人か確保できるだろう。下位の方もハーフ64分台の保坂、川内あたりが成長しており、層もまずまず。予選落ちすることはよほどの事がない限りは大丈夫。トップ通過となると先の外丸の件などがあるので不安だが狙える位置ではある。今年こそ農大はやってくれる、そういう位置で通過したいところだ。


東京農業大学:関東インカレの評論~全日本予想を兼ねて

ご無沙汰してしまい、すみません。
忙しいこともあったのですが、どのような記事にしようか悩んでいたために
かなり空白があいてしまいました。


今回は全日本予選が徐々に迫ってきた事もあり、
全日本予選を控えている大学を先に行い、ついでに軽い展望をしていこうかなと思います。


まずは関東インカレ2部で絶好調だった東京農業大学から行います。
○1500m
予選
2組1位松原健太(2年)3分55秒49

決勝
2位松原健太(2年)3分48秒97★+7p

○5000m
1位松原健太(2年)14分06秒27★+8p
6位田村英晃(3年)14分11秒13★+3p
16位外丸和輝(4年)14分21秒06

○10000m
3位外丸和輝(4年)29分51秒23★+6p
6位田村英晃(3年)29分59秒69★+3p
16位保坂優介(4年)30分54秒88

○ハーフ
2位木下潤哉(2年)1時間4分53秒★+7p
6位清水和朗(4年)1時間5分03秒★+3p
11位細谷祐二(4年)1時間5分40秒

○3000mSC
予選
1組7位内藤寛人(1年)9分16秒02
2組5位谷口晃太(4年)9分10秒28
2組8位川内涼(3年)9分27秒71

決勝
3位谷口昇太(東農4年)9分00秒37★+6p

すげー!!!

 躍進の原動力となったのは2種目入賞を果たした松原田村、ハーフで2位をもぎとった'木下の3名である。そういえば、松原と田村は箱根駅伝でエース外丸の脇を固めた選手だが、松原は外丸にいい位置で繋ぐ事が出来ず、田村は外丸が作った流れを断ち切ってしまった選手である。最終的にシード権を獲得できなかった要因の一つとなってしまった。彼らが活躍したのは大変嬉しいニュースである。

 この中で1人だけといわれれば何と言っても松原だ。1500mで2位、そして5000mではチームメイトや神大森本らを破って優勝。一人で15ポイントも稼いでしまった。2部の中でぜひとも1部の中に交えて戦わせて見たい選手の一人である。まあスピードに関しては申し分ないだろう。1万以上での安定性はこれから次第だが、多分大丈夫な感じがする。

 また田村と木下も順調な成長を感じる。特に田村は本当に年々強くなっている感じがする。木下も松原に負けじと成長していっている感じがする。この世代は後は箱根予選では非常にいい成績を残した瀬山が復調してくれれば文句ないといったところだ。


この調子!!&頑張れ!

 その他、清水は相変わらず安定している。大きな成長というのは感じられないが、2年生あたりからまずまずのレベルで安定している感じである。これからの駅伝やその予選でも確実に走ってほしいところ。ちょっとびっくりなのは3000mSCの谷口。3位入賞はかなり立派である。後、細谷や保坂はいい経験になったのではないか。細谷は後もう少しで入賞という惜しい結果。同じ山下り候補の木下(といってもこれだけ平地になる可能性が高いが)には大きく水を開けられたので奮起してほしいところである。

 ちょっと心配なのがエース外丸。箱根予選から箱根本戦まで素晴らしい活躍をした。が、そこでの無理がたたったのか
今ひとつタイムが伸びない状態が続いている。まあ、それでも1万ではどうにか入賞を果たして4年生の意地をみせた感じだが、全日本予選で4組をやれるかどうか微妙な感じである。


 まあ、その不調が目立たないくらいチームは成長している。前回の箱根までは外丸の足を引っ張る事が多かったチームが、今はエースをフォローするチームに変化している。全日本予選でもほぼ当確ランプが押せそうな状態となる。

全日本予想

というわけで、全日本展望である。
※順位は組内の持ちタイムによるもの
※タイムは自己ベスト
4組:1位外丸和輝(4年)28分41秒77、3位松原健太(2年)28分48秒86
3組:5位清水和朗(4年)29分17秒32、7位田村英晃(3年)29分20秒84
2組:3位細谷祐二(4年)29分35秒06、11位市川貴洋(2年)29分54秒43
1組:2位木下潤哉(2年)29分25秒19、17位須藤朗(4年)30分11秒84
平均:2位29分24秒79
補欠:貝塚信洋(3年)29分23秒81、谷口昇太(4年)29分40秒13
補欠含み:1位29分26秒22
 

 メンバー的には申し分ない。1組には2部ハーフ2位の木下を置く余裕。これは大舞台初経験となる須藤をフォローする意味もあるのか。2組はこれまた大舞台の経験がある細谷と、今勢いのある市川と実力者とフレッシュなメンバーをペアにしている。まあ市川と須藤は補欠の貝塚と谷口と代わる可能性が高い(といっても貝塚は絶不調なのだが…)。このあたり体制は万全だ。

 そして3組からは箱根経験者や関東インカレ入賞者が続々登場。ここは4人とも全員一桁順位でいける。しかも3組4組は下位との差がつきやすいので、1組2組でややもたついたとしても充分な挽回可能。外丸の不調がやや心配ではあるが、粘りが利く選手なのである程度は計算できるし、予選通過に向け死角なしという感じだ。

 これで予選落ちしたら何やってるの?というくらいの戦力が整ってきているが、ここ81回から83回の箱根不参加、84回箱根最下位を経て本当に強くなってきたものである。今年こそ旋風を巻き起こしてくれる、と思っている。

箱根駅伝総評~東京農業大学

最後の最後でこぼれ落ちた13年ぶりのシード権

往路12位復路10位
総合12位東京農業大学
(予想:往路20位復路16位総合19位・区間予想5区間的中→1区2区3区9区10区)

 5区貝塚選手、7区清水和選手(予想では交代した椎谷がブレーキ)には謝らなければいけない結果となりました。この2人がうまく走ったので終盤までシード権争いをしましたので・・・。
 
区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区松原健太(1年)1時間5分24秒区間14位(14)36秒差
2区外丸和輝(3年)1時間8分30秒区間4位(14→4)2分56秒差
3区田村英晃(2年)1時間4分54秒区間14位(4→7)3分00秒差
4区瀬山直人(1年)58分26秒区間22位(7→11)6分06秒差
5区貝塚信洋(2年)1時間22分42秒区間14位(11→12)6分32秒差(39秒差)

6区木下潤哉(1年)1時間27秒区間11位(12→13)6分29秒差(46秒差)
7区清水和朗(3年)1時間5分43秒区間6位(13→12)7分05秒差(22秒差)
8区園田稔(4年)1時間7分09秒区間3位(12→7)7分20秒差(-1分21秒差)
9区谷一(4年)1時間12分29秒区間11位(7→7)8分33秒差(-1分42秒差)
10区倉持貴充(4年)1時間13分33秒区間17位(7→12)10分03秒差(44秒差)


○総合12位 11時間19分17秒

【優秀選手】外丸和輝…現3年生日本人最速ランナー
【敢闘賞】園田稔…箱根予選不出場も5人抜きの激走
【殊勝賞】山のメンバー…ここが粘ったから最後までシード争いできた
【喝】外丸以外の往路の平地メンバー…外丸の走りをまたも活かせず

 ゴールまで残り3km、彼は喘いでいた。体は鉛のように重い、息はあがっている、口もあいている、眉間にシワも寄っている、フォームも完全に崩れている。先ほどまで一緒に走っていたチームは遠くかすんで見える。主将としてチームから信頼されて任されたアンカー。順調に7位争いを繰り広げていたが終盤まさかの失速。それでもこの地点では総合10位。このまま順位を保てば13年ぶりのシード権獲得となる。体は限界にきていたが主将の責任感で懸命に脚を前に進める。

 その時、バイクカメラが、おそらく気付いていないだろう彼の横についた。それからそれほど間もなかった。彼の視界に突如、黄色のシャツと緑のランパンという鮮やかなユニフォームが飛び込んできた。そのまま視界から徐々に小さくなる。それは総合11位、つまりシード権外へ順位を落としたことになる。彼は抜き返そうと必死にもがいた。動かない体を無理矢理動かそうとした。しかし、抜いた相手は近づいてこない。相手の方が表情もフォームも歩幅も何もかも上だった。抵抗することさえもできず、そのまま相手は遠ざかっていた。それと同時に東京農業大学のシード権がどんどん遠ざかっていた―――



外丸の激走も攻めきれない序盤
 東京農業大学はエース外丸を中心に、近年になく戦力が充実しており、久々にシード権獲得のチャンスであった。ただ、序盤は今一つという感じであった。1区を任されたのは1年生の松原。直前の1万m記録会で、松原は外丸に最後まで食いついた。その勢いを買っての起用だっただろう。しかし、終盤のペースアップに対応できずに区間14位。20kmにはまだもう一つ対応しきれていないという感じだった。

 まあ、それでもスローペースの御蔭でそれほど前と離れたわけではない。外丸で取り戻すには充分の差であった。8.3kmの横浜駅前までに3位争いに食い込む走り。その後一時は2位にあがるまでの激走をみせ、2位と僅差の4位で中継。特にダニエルや木原についていったところにエースとしての執念があったように思う。しかもまだ3年生なので、来年はもっと楽しみである。とにかくこの地点では非常にいい感じであった。

 しかし、前回の箱根や全日本同様、この流れを活かしきれない展開となった。3区の田村は走り始めてすぐに形成された3位集団の牽制から動けず、区間14位の走りで総合7位に。4区瀬山は序盤は8人による3位争いから真っ先に脱落。そのまま後続にも交わされブービーの区間22位で11位にまで転落。せっかくいい流れができても活かす事ができない点は今回も改善されなかった。このあたりはどうも直前に記録会に出たのは、力のある外丸以外は悪い方向に出てしまったようである。



細谷欠場のピンチも耐えた下級生
 さて、予選経由のチームが特に問題になるのは山対策である。箱根予選の準備に忙しく、対策が遅れてしまうというのがよくあるパターン。しかも東農大は前回5区でシード権争いから早くも脱落してしまった。また前回の6区細谷が欠場してしまった。おそらく外丸の流れに乗って山へは最低でも一桁順位できて、山は多少順位落としても耐えて、復路でまた反撃だっただろうから、山で大きく後退してしまう、そんな不安もよぎった。

 しかし、起用された2年生と1年生が懸命に10位ラインに執念をみせた。まず5区を任された貝塚はほぼ同時に走り出した中大大石とうまく競り合いながら順位ダウンを一つにとどめた。2年生ということを考えると、今後も計算できるかもしれない。そして6区の1年生木下は区間11位ながら1時間27秒の好走をみせ傷口を最小限に留めた。タイムも非常に良く、細谷が来年出場できないかもしれない。総合順位は山で2つ落としたものの、10位のチームとの差は46秒。7区以降の人材を考えると充分射程圏内。結果的にはシード権を獲得できなかったが、最後まできわどくシード権争いを繰り広げることができたのは彼らの粘りの御蔭だと思っている。



怒涛の追い上げもラスト5kmに落とし穴
 二次エントリーの際、7区清水というのを観て一部で波紋を呼んでいた。前回1区で主力級の清水が繋ぎの7区に置かれたということは、当て馬で当日椎谷あたりと変更されるのではないかと思われた。と思ったらどうやら細谷が欠場した6区のフォローというような感じだったようだ(そういえば、冬のロードシーズンにばんばん出ている椎谷はなぜ欠場した??)。松原の成長もあったし、そういう役目になったのだろう。そしてその作戦は悪くなかった。清水は10位を捕らえることはできなかったが、区間6位の走りで上昇ムードを作った。そして8区でサプライズが起こった。

 8区に起用された園田は高校時代はそこそこだったが、大学で伸び悩み、今回も箱根予選会不出場、全日本にはアンカーを任されたが区間二桁だった選手。大きな期待はしていなかった。僕としては前の集団が牽制してくれれば助かるかなという感じでみていた。ところが序盤に9位集団に追いつくと、遊行寺の坂道でスパート。そのまま前を走る2チームを交わして、8区ではおそらく最高となる5人抜きの快走。一気に7位に浮上し、東農大復活に華を添えた………かに思えたのだが…。

 作戦に間違いは無かった。箱根予選で好走した谷、倉持と4年生を長丁場の9区10区に、しかも主将をアンカーに置くというのは私も予想する際、考えていた。9区谷は区間11位ながら順位はキープ。11位のチームとのタイム差は開き、シード権獲得は間違いないと思ったが、最後まで何が起こるかわからないのが箱根駅伝である。終盤、倉持が失速したのはおそらく7位集団を終始引っ張っていたことで力を使ってしまったのだろうが、これは致し方ない。倉持も赤峰(山学)、斉藤(中大)のハーフ公認タイムは65分台だが、倉持の箱根予選のタイムを換算すると64分前半となる。向かい風だし風除けになってしまったのは必然だったのかもしれない。更に疲れてきたところに、後ろから追いついてきた吉田(日大)に一気にペースアップさせられた。これが堪えたのかもしれない。

 とにもかくにも、倉持はラスト5kmで大失速。残り2kmで選抜に交わされ11位へ、ゴール直前に国士舘にも交わされて、総合12位でのゴールとなった。しかしこれは倉持を責めるべきでないだろう。この時の東京農業の中ではキャプテン以外にアンカーは考えられない。最後はキャプテンにというのはチーム全員で思ったはず。キャプテンでダメだったのだから、今回の東京農業はどう区間配置をいじくってもシード権は獲得できなかった(←そういえば、くしくも農大の予想の時にこれ書いたんだよなぁ、オレ…)。区間順位も区間一桁は3つだけで、むしろ9区で7位にいたことが不思議なくらいだった。シード権を獲得できるチームではなかったのだ。次回こそオール区間一桁を取るくらいの活躍をし、完全復活をしてほしいところである。



おまけ・中大とのデットヒート
 3秒→-11秒→1秒→-4秒→4秒→46秒→20秒→-41秒→0秒→44秒………これは中大と東農大の各中継所での差である。もう散々既出しているので今更感はあるが、実は最初から最後まで、抜きつ抜かれつはあっても中大とは差が1分以上開かないという大接戦だったのだ。特に往路はすごく最大で2区の11秒という状態だった。また復路でもアンカーに渡る地点で同時という凄まじい接線だった。

 何度か危機(?)はあった。まず4区で瀬山が区間22位と大失速した。相手は梁瀬ということを考えると普通に考えれば、デットヒートも何もないのだが、なんと梁瀬も区間23位という成績。中大や農大のファンもこのあたりから意識しだしただろう。次に訪れたピンチは6区。中大の山下が59分台の快走をみせた。細谷という経験者を欠いた農大とは一気に開くかと思われた。総合順位もここが最大の3差となっていたのだ。しかし代打の木下が粘って46秒差に食い止めた。区間順位で一番差が開いたのは8区。農大が3位、中大が14位というものだったのだが、ここで6区の貯金が利き1分以上とはならなかった。またアンカーでも倉持が後半引き離されたが、斉藤も最後にちょっと失速しており、その御蔭で1分とは開かなかったのだ。

 なんとまあ、大接戦の戦国駅伝らしい珍事であるが、更にこの出来事を際立たせるのは、片方がシード権を獲得できて、片方が落としたことである。往路終了地点で気付いていたファンが某掲示板に「一緒にシード権をとりましょう」と書いていたのが何ともいえない。今の箱根駅伝の恐ろしさを象徴する出来事ですので、書かせてもらいました。



来期への展望
 いつまでも嘆いているわけにはいかないので来期の展望。 
○卒業生出走メンバー
園田稔8区3位・谷一9区11位・倉持貴充10区17位

○在校生出走メンバー
松原健太1区14位・外丸和輝2区5位・田村英晃3区14位・瀬山直人4区22位・貝塚信洋5区14位・木下潤哉6区11位・清水和朗7区6位

○在校生補欠メンバー
細谷裕二・高山昇太・保坂優介・川内涼

 うん、結構強いんでないかい。外丸、清水の主力は来年が最終学年でパワーアップしてくるだろうし、成績はともかく1年生が3人も箱根を経験できたことはいい材料である。後、山もいるので調整をミスらなければシード権獲得有力校となると思う。(勿論、予選通過してからの話だが)

 また補欠メンバーにも今回見てみたかった選手が沢山いますので、選手層も問題ないだろう。今回の悔しさを糧にどこまで成長できるか楽しみである。


◆◇箱根駅伝区間予想-東京農業大学その2-◇◆

区間予想オーダー

1区松原-2区外丸-3区田村-4区木下-5区清水
6区細谷-7区椎谷-8区園田-9区谷-10区倉持

往路は勢いのあるランナー。復路は7区以降は4年生で固めた。

1区松原健太(1年) 目標タイム:区間5位(駒沢or東洋と同時)
 出だしは記録会までは清水と思っていたが、清水を5区にすると、他は松原ということになる。1万m28分台は立派だし、1区出場ランナーでは上位になるはず。最後までついていければ、このスピードを活かせるので大変面白い存在になる。懸念されるのは箱根予選で大失速しており、まだ20kmの実績がないこと。可能性は低いがハイペースになったらかなり怖い。やや博打なところはあるものの、思い切って走ってほしい。あわよくば、駒大や東洋の傍で渡したい。2区外丸に非常に都合の良い展開になるからだ。


2区外丸和輝(3年) 目標タイム:1時間8分30秒
 2区は勿論外丸。彼以外考えられない。昨年区間7位と好走し、4年ぶり出場の東農大を8位まで押し上げた。昨年から更に力を付け、安定感も増し頼りになる存在になってきた。東農大が盛り返してきた背景には外丸無しでは語れないだろう。勿論、2区で68分台でシードラインから貯金を作るのが目的だ。ちなみに先ほど、駒大と東洋大の傍ならと書いたのは、駒大のエース宇賀地、東洋大のエース大西と同等の力があるとみているからだ。彼らと競い合いながら最後までいけたなら、かなりのアドバンテージを獲り、優位にレースを進められるからだ。


3区田村英晃(2年) 目標タイム:1時間4分50秒
 3区は大事な区間。というのも昨年1年生の選手が竹澤(早大)や森(日体大)についていってしまい、後半大失速で流れを潰してしまった。その二の舞にならないようにしたい区間には全日本の2区で冷静な走りをみせた田村で勝負。ここは稼ごうと意気込まずに繋ぐ意識で走ってもらいたい。理想の展開なら駒大や東洋が前にいるが、徒に追わないようにしたい。それにはちょっと力不足だろう。


4区木下潤哉(1年) 目標タイム:56分30秒
 椎谷あたりを持ってきて試合を優位に進めようと考えたが、来年以降のことも考え、1年生の木下に上位の流れを体験させてやりたい。まあ、この区間ならそんなに気後れすることなく堂々と勝負できるだろう。撃沈していい…とは言わないが、1年生らしくかっ飛ばしていってもいいんじゃないか?


5区清水和朗(3年) 目標タイム:1時間22分00秒
 予想しておきながら、本当に5区でいいんだろうがと思っている清水。ただ、箱根予選チーム2位、個人12位という結果を踏まえると悪い判断ではないかもしれない。ただ、勝負区間になるだろう。今回の東農大の一番のウィークポイントになるだろうと思われた山登りが好走すれば非常にまたアドバンテージを取れる。ただ潰れたら主力選手を1人無駄にするということになるので、復路に向けて嫌なムードが漂ってしまう。目標タイムはとりあえず82分くらいに設定。ブレーキさえなえれば往路を一桁順位で折り返すことも可能だろう。




6区細谷祐二(3年) 目標タイム:59分30秒
 勿論細谷。箱根予選では大失速したが、どうやら脱水症状にかかってしまったらしく、不調というわけではない。まあ、6区で寒いから心配はないだろう。目標としては勿論、昨年のタイムを上回るタイム、59分前半で突っ走ってくれれば理想的であろう。往路は勿論だが、復路も出だしが景気づくのは大変大きい。ここで一気に安全圏に逃げ込みたいところだろう。


7区椎谷智広(4年) 目標タイム:1時間5分30秒
 その流れを受け継ぐ役割を担うのは、これまで駅伝で全く結果を残していない椎谷。83回箱根は選抜で8区を走ったが区間最下位。84回箱根は9区を受け持ったがこれまた区間最下位。今年の全日本でも5区を走って関東最下位。ただ持ちタイムはいいので外すことはできない。最後だけでもいいから何とか力を発揮してもらたい。いい流れできて一番力が発揮できるだろう7区へ。これでダメならもうどうしようもないのだが…


8区園田稔(4年) 目標タイム:1時間7分20秒
 8区は一番調子のいい選手を使いたい。記録会の結果から園田へ。瀬山が箱根予選の時くらいのような調子であれば彼でも面白いかもしれない。園田は全日本でアンカーを走った選手。それほどいいわけではなかったが、箱根予選を走っていないのに使われている。ということは距離はそこそこやれるのかもしれない。選手層が薄いわけではないので、そんなに穴にならない。むしろ区間一桁で乗り切れるのではないかと思われるがどうだろうか。


9区谷一(4年) 目標タイム:1時間11分30秒
 最後の2区間は4年生の中で特に地道にコツコツと力を付けてきた谷と倉持。彼らで締めくくりたい。2人ともロードには強い。谷は箱根予選チーム3番目の選手。全日本は疲れか経験不足なのか7区11位に終わっているが、そんなものが実力でないはず。距離が長い方が強いと思うので、ここでもやれるはず。チーム3番手をここにおけて、なおかつシード争いできるようなチームなので、力を非常につけてきたと思う。


10区倉持貴充(4年) 目標タイム:1時間11分30秒
 アンカーはキャプテンの倉持に走ってもらう。キャプテンだし精神力は一番あるはず。最後がっちり主将がシード権をキープして戻ってくるのがチームとして一番いい形だろう。ちなみに前回の帝京大がそうだった。逆に彼でシード権内で入れなければ、諦めがつく。今年はどうやってもシードは取れない戦力だったのだとなるのでそういう意味でも一番いいと思う。力的には区間一桁は充分狙える走力はあるか。シードより後ろでも猛追はできるだろう。ただ、出来れば磐石な体勢で襷を渡してやりたい。




まとめ
 まあ、記録会の調子を保持していれば間違いなくシード権は獲得できるのだが、果たしてピーキングが大丈夫なのかどうか、東農大はこれにつきるだろう。外丸は昨年もこの時期の記録会に出て箱根に繋げたので心配はしていないのだが、他がどうか。全員が記録会のようにいくというわけはないだろうから、多少減算して考えないといけないか。ただ、本当に見違えるほど力を付けたのは確か。今回の結果で戦力分布図に大きな変化をきたす可能性はある大学。是非、分布図を大きく変えてほしいと願っている。



◆◇箱根駅伝区間予想-東京農業大学その1-◇◆

13年ぶりのシードへ向けて、戦力充実

2年連続64回目
東京農業大学
08箱根17位、08箱根予選2位、08全日本10位

 第2回大会から出場し、総合優勝こそないもの、往路優勝したことのある古豪。ただ、ここのところはいいところなかった。ここのところは第73回、第80回、第84回のみ出場と、予選すらなかなか突破できなかった。しかし、今回は箱根予選を2位で突破し、その疲れがある中16年ぶりの出場となった全日本でも10位と健闘。先日の記録会でもほとんどの選手が自己ベストを更新し、チームのムードは盛り上がっている。昨年は最下位だったが、大きくジャンプアップする可能性は十二分に秘めている。


一次エントリーメンバー

選手名長所や特徴短所や悪い情報どちらともいえない、その他

S(5点):エース区間又は山で大稼ぎできる選手
A(4点):エース区間又は山で区間上位で走れる選手

 外丸和輝(3年)安定感
 細谷祐二(3年)下り○

前回:細谷

B(3点):主要区間で区間上位で走れる選手

 清水和朗(3年)スピード型
 松原健太(1年)スピード型20km?

前回:外丸

C(2点):繋ぎ区間で区間上位が期待できる選手

 倉持貴充(4年)主将、ロード○
 椎谷智広(4年)駅伝×
 谷一(4年)ロード○
 田村英晃(2年)

前回:清水

D(1点):繋ぎ区間で区間中位で繋ぐ選手

 園田稔(4年)
 貝塚信洋(2年)初出場
 高山昇太(2年)初出場、20km?
 瀬山直人(1年)初出場
 木下潤哉(1年)初出場

前回:濱崎

E(0点):繋ぎ区間でも苦しいであろう選手

 三谷裕淑(3年)初出場
 保坂優介(3年)初出場
 川内涼(2年)初出場

前回:横山、岡村、若松、田村、出原、椎谷

※チーム(ほぼ)全員ピーキング?


上位10人平均:2.4点  16人平均:1.7点
(参考)前回10位校:1.9点 前回の成績:1.0点




◆ワード説明

安定感
…常に試合で安定した成績を残せる選手
下り○
…下りが得意
スピード型
…スピードに魅力のある選手
ロード○
…ロードになると持ちタイム以上の力を発揮する

駅伝×
…駅伝になると自分の実力を発揮できなくなる

20km?
…20kmの適性が良く分からない選手
ピーキング?
…東農大は12月中旬の記録会で高記録を連発したが、それが吉と出るか凶と出るかよく分からない




戦力分析
 本当に昨年最下位校だったのかというほど戦力が充実している。もう不動のエースとなった外丸をはじめ、清水、田村と主力格が揃っている。昨年出走者の横山と出原がメンバー漏れしたものの、4年生から倉持主将、谷が成長。また1年生で松原、瀬山、木下と元気な選手もいる。特に松原は先日の記録会で最後までエース外丸に喰らいつき、見事28分台を達成。要注目の選手だ。

 また、山下りに前回区間3位の成績で走った細谷がおり、ここがウィークポイントにならないことも大きい。山登りが心配だが、先日の記録会と細谷と清水のみが不出走。そう考えると清水が5区ということになる。どちらかというとスピードランナーのイメージの清水。倉持や谷の方が合ってるような気がするのだが、基本走力は上だし適性があるのなら、思い切って駆け上がってほしい。

 全体的に穴がないように見えるが、懸念されるのはピーキングのずれ。11月末以降に記録会に出場し、好走したランナーが本番でブレーキになってしまうことが『時々』…ではなく『よく』あるのだ。今回の結果を踏まえて東農大の選手が自信を付けることもありえるが、この記録会にピーキングが来てしまい、本番で崩れるということもありうるのだ。どちらに転ぶか分からないが、この区間予想ではいいように考えてみる。


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