2013/02/20
日本大学~第89回箱根駅伝徹底解剖!
往路15位復路14位
総合15位:日本大学(予想:往路12位復路19位総合18位 区間:3区間(2区3区5区)的中※にっちさんが7区間的中)
3区であそこまで下がってしまうとは…。ただ、復路は予想以上でしたね。結構駒を残したこともあり、配置はあまり当たらず
区間名前(学年)区間タイム区間順位(順位変動)トップとの差
1区荻野眞乃介(1年)65分14秒区間13位(13)1分42秒差
2区G・ベンジャミン(4年)68分46秒区間賞(13→1)-1秒差
3区佐藤佑輔(4年)70分10秒区間20位(1→10)5分33秒差
4区寺田裕成(4年)60分56秒区間18位(10→16)7分15秒差
5区吉田貴大(4年)89分25秒区間17位(16→15)14分16秒差
6区日向野聖隆(3年)60分47秒区間15位(15→15)15分30秒差
7区高松峻平(2年)67分09秒区間18位(15→15)17分46秒差
8区林慎吾(2年)67分18秒区間5位(15→15)18分01秒差
9区田村優宝(3年)72分28秒区間11位(15→15)20分03秒差
10区竹ノ内佳樹(2年)73分10秒区間10位(15→15)21分57秒差
【殊勲賞】G・ベンジャミン…ダントツの区間賞で最後の最後でトップに躍り出る
【敢闘賞】林慎吾&竹ノ内佳樹…苦しいチーム状況の中、区間上中位にまとめた
点数(80点で予想通り)
※貢献したかとかではなく、
あくまで自分のシュミレーションとどのくらいズレたかということ
90 85 70 80 80
80 80 90 75 85
ベンジャミン選手激走でトップに躍り出る! しかし、定番パターンの逆噴射はエースにも秋に乗り乗っているベンジャミン砲を2区に添えている日本大。それを生かすためにも1区と3区の走りは重要だった。勿論、1区はトップから大きく引き離されない、3区は流れに乗るというものだった。
その1区に起用されたのはやや予想外だった1年生の荻野選手。元々ロードが得意な選手だった。中盤過ぎまで何とか上位集団で持ちこたえた中、トップと1分42秒差の13位。この位置につけたことで2区にドラマが生まれる。
ベンジャミン選手がガンガン飛ばしていく。また一人また一人交わしていく。駒大のエースがいた集団をも物ともせず順位を押し上げていく。最後の上り坂に入り、第一中継車から姿が見えたと思ったらみるみるうちに詰まっていく。そして中継所まで残り数百mというところでついに追いつく。抜きつ抜かれつするが、最後の最後体一つ前に。最後抜かれた選手も日本学生のエース級だったがひっくり返した。向かい風のコンディションで彼の粘り強さが際立ったのだろう。何はともあれ、いい形になった。
しかし、エースで稼いだ貯金を早いうちに吐き出す癖は変わらなかった。日本人エースとも言える佐藤選手に呪縛が襲い掛かった。最初こそトップ争いだったが、3kmほどで腹痛、その後様々な箇所に痙攣の症状が出てしまい大失速。まさかの区間最下位で10位まで急降下してしまった。今年は中々調子が上がらず、区間二桁はあるかもとは思っていましたが…年間通して流れが悪いと、大きな試合でこうなってしまう。怖さをまざまざと見せ付けられた。
こうなっては意気消沈してしまう。4区寺田選手が激しい10位争いから脱落。3区4区完全に2年前の再現に。5区吉田選手も区間15位だったが、故障明けから3ヶ月も経っていない事を考えると精一杯の走りだったと思う。他に任せられる選手がいないチーム状況だったのだろう。とにもかくにも2区でのトップが夢だったような成績になってしまった。
8区以降の2年生が奮起 ズルズルとは下がらなかった復路も途中までは落ちていく。6区日向野選手は何とか粘ったものの、7区高松選手が区間最下位。16位~18位の争いのタイム差が迫ってきて、今回もこのまま下がっていってしまう流れになっていた。
ただ、ここからは少し持ち直した。8区に起用された、次年度の主力候補の林選手が区間5位。力的には妥当といえば妥当だが、箱根予選と全日本でやや力を出せなかったが、ひとまずしっかり走れたと言える。
9区に起用された田村選手が何とか区間11位(本来の力からするとかなりモタついているのですが…)で繋ぐと、10区竹ノ内選手が頑張った。後半にじわじわ区間順位をあげていく走りで区間10位。全日本もそうですが、駅伝では本当に外さないなという印象。
全体的には復路でのシード争いを見越して後半に駒を残した感じだったが、往路の内にシードより下に下降して、捨て駒になってしまった感じだった。
来期の展望
○主な在校生
ダニエル ムイバ キトニー(2年)28分28秒42
田村優宝(4年)28分48秒54≪3年:箱根9区11位、全日本1区9位、予選89位、2年:箱根1区9位≫
荻野眞乃介(2年)29分22秒18≪1年:箱根1区13位、全日本3区9位、予選91位≫
小島秀斗(3年)29分35秒40≪2年:予選208位、1年:全日本5区9位≫
林慎吾(3年)29分28秒06≪2年:箱根8区5位、全日本4区10位、予選77位≫
日向野聖隆(4年)29分42秒99≪3年:箱根6区15位≫
高松峻平(3年)29分49秒23≪1年:箱根7区18位、全日本5区9位、予選107位≫
竹ノ内佳樹(3年)29分51秒41≪2年:箱根10区10位、全日本7区7位、予選115位≫
津田光介(4年)29分58秒21
村越直希(3年)29分58秒38≪2年:132位、1年:予選201位≫
柴田真樹(3年)30分03秒84
内田拓(4年)30分07秒61
原祐太郎(3年)30分14秒39
大門友也(3年)30分23秒89
森谷修平(4年)30分32秒05≪1年:箱根3区20位、全日本5区5位≫
○主な新入生
石川颯真13分53秒95≪都道府県1区2位≫
安本暁14分28秒90≪都道府県4区21位、高校6区9位≫
藤原章裕14分29秒93≪高校1区40位≫
清水目大貴14分30秒17
下久保勇希14分30秒72≪都道府県4区12位、高校2区3位≫
畔柳揮14分32秒76≪高校4区23位≫
○今から考えるオーダー
全日本:荻野-石川-田村-林-高松-竹ノ内-日向野-キトニー
強化体制が小川氏に中心に 復興なるか3区佐藤選手の失速で流れが悪くなった、と切り捨てるだけではチームは変わらない。素人考えが、40km走を何度も行う今のやり方では限定した選手しか育たないし、故障が多くなり疲れも抜けづらい。佐藤選手、そして目立たなかったが田村選手も故障して以降、精彩を欠き続けた。鈴木氏のレース後のコメントを聞いても、前回の予選落ち時とあまり変わらず、これ以上の浮上は厳しいのでは…と思っていた。
ただ、最新の雑誌では以前指導されていた小川さんが中心になっているような感じだった。総合優勝には手が届かなかったが、日大が強豪校の一角になっていた時期の方だ。指導の影響力が上がるなら、何かが変わるかもしれない。
戦力的には2年生になるダニエル選手に、田村・林・荻野選手と各学年に核となる選手がいる。そして難と言っても石川選手の入学。あまりチーム状況が良いといえない中、よくぞ来てくれたと言っていいだろう。しっかりと素質を活かして、そしてチームの復興を願いたいところだ。
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