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箱根駅伝総評~城西大学

 何か根本的な解決策はないのか

往路23位復路--位
途中棄権・城西大学
(予想:往路13位復路6位総合11位・区間予想0区間的中(笑))

 順位なんか誰も予想していなかっただろうから、これは無視。区間予想を当てられたらいいなと思っていたが…無念(笑)

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(見た目との差)
1区田中佳祐(2年)1時間5分12秒区間10位(10)24秒差
2区佐藤直樹(3年)1時間12分19秒区間23位(10→22)6分33秒差
3区高橋優太(3年)1時間6分20秒区間18位(22→22)8分03秒差
4区加藤翔太(4年)58分09秒区間21位(22→22)10分52秒差
5区高宮祐樹(3年)1時間25分25秒区間21位(22→23)14分01秒差

6区三田翔平(2年)59分45秒区間5位(23→22)13分16秒差(9分15秒差)
7区篠原辰己(4年)1時間6分12秒区間9位(22→22)14分22秒差(10分21秒差)
8区石田亮(2年)途中棄権区間--位(22→(23))--分--秒差(20分00秒差)
9区伊藤一行(4年)1時間10分39秒区間賞相当((23)→(23))--分--秒差(19分23秒差)
10区田村優典(1年)1時間12分49秒区間10位相当((23)→(23))--分--秒差(20分09秒差)

○総合--位

【感動賞】伊藤一行…史上最高のキャプテン
【敢闘賞】三田翔平…苦手の6区に光&復路好スタート
【喝】平塚監督…調整下手がどんどんひどくなっていっている


一体どうしてしまったのか!?
 一体どうなってしまったのか…城西大の往路が終わった時点で思った素直な感想である。メンバー的には城西大史上最強と思われた選手らが次から次へと失速。順位変動が初出場時と酷似している。何か退化してしまった、そんな感じだった。

 1区田中は箱根予選でチームトップ、全体でも2位という非常に好成績を残した選手。ここは区間10位という無難な滑り出しだったが、不満の残る成績。しかし、これが往路での城西大の最高の成績になろうとは。2区は高橋かと思われたが前回の箱根で1区区間賞を獲得した佐藤を起用。その佐藤が中盤急激にペースダウン。10月の箱根予選の時は故障していたとはいえ、その後の記録会で調子は上向いてきていると見ていたが、区間最下位でブービーに。元々2区が苦手とはいえ、ブービー通過は初出場の時以来。ここで城西大の異変に薄々感づき始めた人も多いだろう。

 続く、城西大のスピードキング高橋も全くペースが上がらず、順位をあげることはできない。高橋は1年生の全日本でいきなり区間賞と鮮烈でビューを飾ったのだが、駅伝でいい成績を残したのは1年生の時だけ。徐々にひどくなってしまっている。20kmに向かないタイプなのかもしれないが、それでも3区はスピードランナーには走りやすい区間。ここで走れなければ起用できる区間はないのだが…。4区箱根3回目の加藤も悪い流れにどっぷりはまる。そして5区高宮でついに最下位に転落し、まさかの復路時差スタートに。

 全く信じられないほどの転落振りだったが、後に佐藤と高橋は直前に脚に違和感が出ていたそうだ。エース区間に使ったのは他に代わりがいなかったのはあるのかもしれないが、それ以上に主力に複数、不安がある選手が出てしまうのはかなり問題だろう。どうも城西大は調整が下手なイメージがついていたが、それが露呈した感じだ。にしてもこれはちょっとひどいだろう。選手にも負け癖がついてしまう。後に櫛部さんが「速いけど弱い」といっているが、今の城西大の状況は正にそんな感じなのだろう。




駅伝が出来かけていた矢先の事件
 上位争いはおろかシード権もほとんど絶望的な状況となったが、最後まで投げ出してはいけないのが駅伝。復路は序盤は視界良好だった。山下りに起用された三田が59分台の健闘。初めて駅伝に参加したような感じだった。

 7区篠原も区間一桁で繋ぎ、総合順位は1つあげただけだが、見た目順位14番目まで浮上。非常にいい流れで、8区の石田に襷が渡った。石田はその流れを引き継ぎ、快調に走っていたが、途中で実力者高林(駒大)に追いつかれた。ここでの判断が運命を分けることになった。石田は高林に喰らいついたのだ。持ちタイムの差を考えれば、付いて行く事は無謀であったのだが、ここまでの流れを無駄にしたくないことや僅かなシード権の可能性にかけたのかもしれない。個人的にもその気持ちは理解できるし、自分もついていっている姿を見て、積極的に走ってるなあ、高林に何キロもつくなんてすげえなあ、と呑気な態度で観戦していた。この判断が仇となってしまうとは…。

 石田は15km過ぎくらいに高林が遅れると、もう力が残っていなかったのだろう、急激に失速。動かなくなった体にこの区間の難所遊行寺の坂が更にダメージを与える。13.2kmでは区間5位だったが、18.4kmでは区間20位へ。この地点でもう転倒などがあったらしい。そして19.8km地点、3度目の転倒をした際、平塚監督がレースを止めた。どうやら一時的な低血糖状態に陥ってしまったらしい。初のシード権に向け、史上最強の布陣で臨んだ城西大の6回目の箱根路は最悪の形で終えることとなった。




伊藤キャプテンのメッセージ
 途中棄権したので、これでチームの記録は無くなった。それでもレースは進む。繰り上げスタートと同時に白襷で走りだすのだ。ただし、参考記録扱いで個人記録は認められない。優勝もシード権も何もないただの個人レースと化してしまうのだ。これで精神的動揺を受けるのは間違いなく棄権した次の区間のランナーだ。途中棄権したという事実を受け入れるにはあまりにも走り出すまでの時間が短いのだ。

 その9区を担当したのは伊藤キャプテン。前回、前々回2区で苦渋を舐めていた。その憂さを晴らすべく臨んだ今大会、役割はおそらくシード権を決定付ける走りをすることだっただろう。しかし、それどころかチームは自分の手前で途中棄権。精神的な動揺は大きくあったはず。事実「記録が残らないのか、諦めの気持ち」というのはあったそうだ。しかし「自分は4年生であり主将。来年もある後輩のために、走りでしか伝えられないものを見せようと思った」と気持ちを切り替えていた。

 走りはそのまま現れ、全く孤独な中、激走。20分の繰り上げスタートで走り出したにも関わらず、次の中継所へ時間内に飛び込んだのだ。タイムは1時間10分39秒で区間トップだった中川(山学)を28秒も上回るタイム、参考記録なので、いわば『幻の区間賞』ということになった。記録にこそ残らないが、城西大の後輩には無形のメッセージとして心に残ったのではないか。10区の田村も懸命に走り、大手町のゴールに返ってきた。途中棄権になる前からチームはボロボロだったので、いいキャプテンではなかったかもしれない。でも、駅伝において一番苦しい場面でのあの快走は非常に心打たれるものだった。『速いけど弱いチーム』と評される中、伊藤唯一人『強い選手』だった。これがメッセージではないだろうか。この弱いチームを変えるきっかけになれば彼は史上最高のキャプテンと伝説になるだろう。

 そのメッセージを受け取ったか、石田がもう一度8区を走りたいと言っているそうだ。自分が棄権した区間は次は恐怖心で中々走りたくないものなのだが、心意気はいいんじゃないか。実際、小野(順大)は今年成功していたし、チャレンジしてみるのはいいだろう。今回は積極的な失敗だし、評価が低くなるものではない。無謀になってはいけないが、怖がらずそのまま突き進んでほしい。石田ら城西大の選手、頑張れ!!



来期の展望
○卒業生出走メンバー
加藤翔太4区21位、篠原辰己7区9位、伊藤一行9区1位相当

○在校生出走メンバー
田中佳祐1区10位、佐藤直樹2区23位、高橋優太3区18位、高宮祐樹5区21位、三田翔平6区5位、石田亮8区棄権、田村優典10区10位

○在校生補欠メンバー
永岩義人、橋本隆光、甲岡昌吾

 メンバーの名前だけを見ると本戦はともかく箱根予選は全然余裕のように見えるのだが。ただ、城西大も安定して力を発揮する"強さ"というのはまだまだというところ。メンバー云々というより、今回のをショック療法にして成長してほしいと願うばかりである。


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