2009/08/20
【ボルト、余裕で決勝へ】世界陸上5日目まとめその1
女子5000m予選
≪2組、5着+6名≫
○1組
3位メセレク=メルカム(エチオピア・今季世界最高)15分18秒49…☆決勝進出
6位中村友梨香15分21秒01…☆決勝進出&自己ベスト
○2組
1位メセレット=デファー(エチオピア・北京五輪金)15分16秒46…☆決勝進出
8位小林祐梨子15分23秒96…☆決勝進出&今季ベスト
これは女子長距離復活の狼煙といっていいのではないだろうか。中村小林両選手が予選通過した。
中村選手は4日前の1万の疲れを見せず、スタート直後から飛び出しレースを引っ張る。1km3分06秒ほどのペースでずっと進んでいく。2800m地点で一時メルカムらアフリカ勢に前を譲るも4000mを過ぎたところで再びトップへ。この地点で集団は6人に減っていた。そのまま残り1周まで首位をキープ。最後は5000m14分台のベストを持つ選手のスパートで徐々に交代。残り100mで中盤先頭に出たこともあったポルトガルの人にも交わされ6位に落ちるが、自己ベストのタイムで6位でゴール。積極的で好感が持てるレースだった。
対して、小林は常に後方待機のレース。1500mの日本記録保持者は最後に脚を溜める作戦だった。ただ、本人が希望していた1km3分ペースというわけにはいかず、1km3分08秒と先ほどより遅めのペース。スペインの選手が引っ張るがゆったりしたレースとなった。ほとんど日本国内でもありえるペース配分である。やがてアフリカ勢が引っ張り出して徐々にペースがあがり、4000までには先ほどと同じペースへ。集団は9人。残り2週で6位付近に浮上するも、最後のスパートではやはり交替。少し脚が詰まっていた感じだったが、粘って8位でゴール。タイムで決勝進出し、北京の雪辱を果たした。
2人とも違うレース展開で決勝に残れたのは大変評価したい。特に中村選手の積極性は良かった。決勝でも先頭集団を引っ張るのだろうか。何とか片方だけでも8位入賞してほしいところである。
世界はメルカム、デファーといった有力者が難なく通過。世界のスパート合戦も楽しみである。
男子110mH予選
≪6組、組3着+6名≫
1組7位田野中輔13秒84
2組3位デイロン=ロブレス(キューバ・北京五輪金&世界記録保持者)13秒67…☆準決勝進出
5組2位T・トランメル(アメリカ・前回銀)13秒51…☆準決勝進出
6組3位(アメリカ・北京五輪銀)13秒54…☆準決勝進出
ここ4大会連続で準決勝に日本勢が駒を進めていた種目。しかし、前回大会で準決勝に進んだ田野中が1組7位で残念ながら予選落ち。2台目以降スピードに乗れなかった。これまでずっと進んでいた内藤が出場できなかったのもあるが、これを期に一気に苦手種目にならないようにしてほしい。
世界レベルでみるとやや波乱があった。世界記録保持者で北京金メダリストのロブレスが序盤からペースがあがらずヒヤヒヤでの通過。左太腿にテーピングをしており、レース中もやや引きずっていたのでその影響か。今年2月故障したが、その後も13秒前後で走っているのでそれは関係なく、直前っぽい。どうにか予選通過したものの準決勝以降戦えるのかどうか非常に不安である。その他、アメリカのメリットなどが脚に影響があり予選落ちなど、怪我が多い。よく分からないがハードルを越えるので脚に負担があるのか。劉翔が北京で脚を傷めていたしそんなものなのか。今回、有力どころがほとんど苦戦をしていたが、とにかく怪我に注意して各選手挑んでもらいたいところである。
男子400m準決勝
≪3組、組2着+2名≫
1組1位ジェレミー=ウォリナー(アメリカ・2連覇中)44秒69…☆決勝進出
2組1位ラショーン=メリット(アメリカ・北京金、前回2位)44秒37…☆決勝進出&今季ベスト
2組2位(レニー=クオウトリニダードトバゴ)44秒53…☆決勝進出
3組クリス=ブラウン(バハマ・前回&北京4位)…☆決勝進出
ここはアメリカの2強対決が注目される種目。まず2連覇中のウォリナーが1組目に登場。決して最初から飛ばしていたわけではないが、大きなストライドで地についた走り。200m過ぎにはしっかりトップに立ち、最後は左右を確認する余裕を見せゴール。昨年はコーチを変え、失敗したが、今年は今までのコーチに戻し危なげない(昨年のコーチはどんな人なんだ…)。3連覇に向けて視界良好といったところだろう。一方、メリットは前半やや抑えていたが、残り100mからぐんぐん抜けて出てきて、今季ベスト。強さをみせた。おそらくウォリナーにプレッシャーをかけるためか、ある程度力を出してきた。
ちょっと怖いのがメリットに次いで2位に入ったクオウ。前半はかなり遅いのに、最終的には予選通過ラインを上回る成績でゴールしている。前半からいったら、どんなタイムを出すのか。大穴となりそうな選手である。また、4位続きと勝利の女神に見放されているブラウンも好調。スタートから終始1位をキープ。危なげない走りで予選突破してきた。2強を崩すのはきついが、銅メダルは充分可能性はある。さてどうなるだろうか。
女子100mH
≪3組、組2着+2名≫
1組1位ロペス(カナダ・北京銅)12秒60…☆決勝進出
3組1位ドン=ハーパー(アメリカ・北京金)12秒48…☆決勝進出&自己ベスト
3組2位サリー=マクリラン(オーストラリア・北京銀)12秒66…☆決勝進出
ここは北京のメダリスト達の争いとみられている。まずスタートが得意というロペスがその長所を活かしトップ通過。3組目ではハーパーが中盤から大きく抜け出して自己ベストでゴール。マクリランは一瞬ひやっとしたが最後に出てきて2位で通過。毎回大波乱がある100mHだが、ここまではメダリスト達が順調に通過してきた。
ただやっぱりアメリカ勢が元気が無い。ハーパーは快調だが、1組のパウエルはタイムでギリギリ、2組のチェリーは通過できずといった感じ。勿論、まだまだ強いのだが、かつての勢いがない感じ。まあ他の国が出てきているのはいい事なので、新興国とアメリカの対決は楽しみである。
男子200m準決勝
1組1位ウサイン=ボルト20秒08…☆決勝進出
(途中)
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