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箱根駅伝論評~亜細亜大学

往路19位復路20位
総合20位亜細亜大学
(順位予想:往路12位復路19位 区間予想:2区3区5区6区)

 1区宮川5区山中で、それなりに走るだろうと思っていたので、往路が大きく外れてしまいました。区間は突進型でどうにか4区間当てれました。

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区折田拓也(2年)1時間5分58秒区間20位(20)3分31秒
2区池淵智紀(3年)1時間12分06秒区間19位(20→20)6分41秒
3区濱崎達規(3年)1時間5分22秒区間14位(20→19)8分55秒
4区宮川尚人(2年)57分44秒区間9位(19→16)10分42秒
5区山中宣幸(4年)1時間29分10秒区間19位(16→19)18分18秒

6区中塚陵太(4年)1時間2分18秒区間17位(19→20)19分41秒
7区上野大地(3年)1時間8分31秒区間19位(20→20)23分16秒
8区安部秀保(3年)1時間9分52秒区間20位(20→20)26分12秒
9区船村真也(3年)1時間15分09秒区間19位(20→20)29分03秒
10区古館昭久(2年)1時間14分57秒区間19位(20→20)30分54秒

【努力賞】中塚陵太…高校時代5千16分台
【(激励の)喝】折田拓也…次は勝負したい

 往路に主力選手を固めて、上位戦線に喰らいつく作戦に出たが、相次ぐ主力~中堅選手の不調や離脱で、ほとんどレースに加わることができなかった。

15分で終戦…
 一次エントリーの前に前回5区の瀬口が離脱。予選10位の亜大はこの地点でシード権は非常に厳しくなった。それでも予選チーム1位の山中を5区に回し、1区から宮川らスピードランナーを起用して、何とかカバーする予定だったが、宮川と山中が直前にインフルエンザを発症。山中はそのまま入ったがで宮川を最短の4区。1区には折田起用となった。

 しかし、その折田がスタートから5km、約15分で集団から遅れてしまった。それもそのはず、折田は箱根予選141位の選手。運悪くハイペースとなったこともあり、最初の5kmの通過は折田の5千のベストとそう変らない。真っ先に遅れだしてしまったのはブレーキとかではなく実力。彼なりにその後は粘りの走りを見せたが、順位を上げることができず、19位と36秒、10位前後とは2分の差をつけられてしまった。

 この展開では亜大でなくても、今後が苦しくなる。団子状態の下位でも前回の駒大や前々回の順大のように負の連鎖が起きてしまう。2区からは一応主力選手は並べているとはいえ、1区が遅れるとその後も力を発揮しきれなくなってしまう。駒が足りなくなってもいいから、1区はやはりそのときの2番手から3番手を置くべきなのだろう。

不調者続出で…
 最下位で襷を受けた池淵は昨年7人抜きで周囲を驚かせた選手。しかし、この状況ではやはり前回の走りをせよ、というのが酷か。2分ほどタイムを落とした。その後、濱崎と宮川が悪いながらに踏ん張り16位にまで浮上。少し流れを掴んだかに見えたが、インフル明けの山中が最後フラフラになり、下位戦線からも遅れてしまった。主力選手を使い切って往路19位は、復路に何も希望を見出せない結果だった。

 その復路も予選チーム6位、8位、9位、10位の選手が使えない(まあ、7番手以下はドングリの背比べだが…)という状況。6区中塚は高校時代16分台、7区上野は5千14分50秒台。勿論、中塚の努力は素晴らしいし、上野はロードで力を発揮するタイプなのだが、やはり前を追ったり喰らいつく力は無かった

 その後も前を追うどころか引き離される一方で、鶴見中継所では繰上げスタートの憂き目にもあった。ただ、最下位という順位以上に区間19位20位が合わせて7区間あるのがちょっとなあ…。まあ、元々戦力が厳しかった上に、これだけ不調者が出てしまっては、勝負できないか。最初から戦える状態ではなかったという感じだったのだろう。4年前の優勝校として寂しい結果である。


とりあえず上層部は決着したので
 成績の良し悪しに関わらず、最終的に責任は監督やら上層部にいくのだが、ここの所の亜大の急降下は特にその責任は大きい。というのも、2年前岡田監督が勇退されてから、上層部の人事がゴタゴタして、選手への精神的ダメージがかなりあったようなのだ。実際、今回の予選会は下位通過だったにも関わらず、胴上げがあった。シーズン序盤は本当に苦しかったようだ。

 それと岡田元監督時代が凄すぎたかな。亜大は高校のスター選手はほとんど入ってこない。その中で80回大会から5年連続シード権獲得。82回大会はインターハイ経験者1名で箱根を制覇した。そのチームを引き継ぐのは並大抵な指導力ではできないのだろう。小野元監督と坂田監督代行をかばうわけではないが、ちょっと荷が重かったような感じだ。

 まあ、とりあえず、その監督人事は決着がついた模様。笠間さんは日大出身で箱根には4年連続で出場。3年4年には2区を任されて、どちらも区間一桁です。卒業後は日産自動車で活躍されていたそうです。指導力等はよく分かりませんが、選手の精神状態が安定するのは良い材料。再び上昇していきたいところだ。


来期への展望

○卒業生出走メンバー(抜けるメンバー)
山中宣幸5区19位、中塚陵太6区17位

○在校生出走メンバー
折田拓也1区20位、池淵智紀2区19位、濱崎達規3区14位、宮川尚人4区9位、上野大地7区19位、安部秀保8区20位、船村真也9区19位、古館昭久10区19位

○補欠メンバー(+α)
豊原怜、岸本彬、田代宏輔、小田島昂祐、平郡達也、吉本駿亮

 最下位だが、池淵・濱崎・宮川、補欠にも岸本など力のあるランナーは何人かいるのは好材料だろう。ただ、問題はそれ以下。箱根予選で戦えそうなメンバーが他に見受けられない。箱根予選や本戦を合わせると経験者は結構いるのだが、下位を走行していたので大きな経験にならないのがな…。卒業生は少ないが、山中の穴は大きい。うまく底上げし、全員でカバーできるかどうかが予選通過の鍵だろう。

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