2010/04/09
箱根駅伝論評~専修大学
往路17位復路15位
(順位予想:往路15位復路9位総合11位 区間予想:7区8区)
往路の2区から5区が思ったより低かったのと6区松尾の欠場が誤算でした。区間予想は5区星野の情報をもうちょい早く掴んでいれば、ほとんど当てれたのだが…
区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差
1区五ヶ谷宏司(4年)1時間2分46秒区間3位(3)19秒
2区五十嵐祐太(3年)1時間10分47秒区間15位(3→11)2分10秒
3区酒井潤一(4年)1時間5分15秒区間12位(11→11)4分17秒
4区安島慎吾(2年)59分58秒区間18位(11→14)8分18秒
5区星野光汰(1年)1時間26分50秒区間17位(14→17)13分34秒
6区佐藤優気(3年)1時間2分44秒区間19位(17→18)15分23秒
7区山本浩平(3年)1時間6分53秒区間14位(18→17)17分20秒
8区桑原豊(4年)1時間8分25秒区間14位(17→17)18分49秒
9区石垣弘志(4年)1時間12分11秒区間8位(17→16)18分42秒
10区井上直紀(4年)1時間14分02秒区間13位(16→17)19分38秒
【敢闘賞】五ヶ谷宏司…ようやくエースの役割を果たす
【殊勲賞】石垣弘志…復路唯一の区間一桁
【(激励の)喝】五十嵐祐太、安島慎吾、星野光汰…それぞれの学年の柱が機能せず
3年前のシード獲得に貢献した当時1年生が4年生になり、久々のシード獲得のチャンス到来かと思われた専修大学だが、昨年より順位を落とす結果となった。
今回の専大は
奇策を組んできた。王道なら予選2番手の酒井を1区、エースの五ヶ谷を2区、昨年好走の五十嵐を5区と思われたがそうではなかった。
エースの五ヶ谷を1区に持ってきて、
2区に五十嵐、3区4区には力のある酒井と安島、
5区にはロードが得意という1年生の星野を持ってきたのだ。実力的にほぼ上から順に並べている感じだった。
この策、一瞬当たったかに思えた。1区の五ヶ谷が実力的に当然とはいえ、第一集団の前の方。北條のスパートには反応できなかったが、安定した走りで3位で中継。最近、中々存在感を示すことができなかった専大が久々に前での中継となった。が、これが続かなかった。2区五十嵐はハーフ62分台を持っているので、3位集団で粘る力はあると思ったが、ついていけず11位へ。酒井は何とか踏ん張ったが、4区の安島、5区の星野が区間15位以下で17位にまで後退してしまった。
う~ん、面白い作戦だったが、うまく行かなかったな。それぞれの学年の柱の五十嵐(3年)、安島(2年)、星野(1年)がうまく機能しなかったのが響いた。五十嵐は得意の登りでペースをあげられず、安島は最短区間起用だったし最初から本来の調子じゃなかったか、星野は五ヶ谷の1年時のようにいかず洗礼を受けたような感じ。彼らはチームをこれから引っ張っていく存在なわけなので、糧にして頑張ってほしい。
これから頑張りたかった復路だが、昨年6区の松尾が発熱で欠場。代わりにスピードランナーの佐藤が入ったがうまく走れず、勢いをつけられなかった。それでも8区からは最低限走った。
桑原はこの世代では上位の方だったがくすぶって、4年の秋になってようやく上がってきて8区で最低限の走りをした。そして頑張ったのが9区石垣。昨年8区でまずまず走ってロードには強いかなという印象があったが、9区で区間一桁獲るとは思わなかった。10区井上は不満だが、今季の調子から考えると踏ん張ったか。ラスト3kmは特に速かった。
順位はあげられたわけでも、流れを変えたわけでもないが、彼らなりには走ったかなと思う。
多分、正攻法で
2区五ヶ谷、5区五十嵐の方が総合順位は良かったような気はする。五ヶ谷は昨年より調整がずっとうまくいっていたようで、今回なら2区でも勝負できたであろうし。ただ、
五十嵐と星野にはいい経験になったかな。
五十嵐は1年生から急成長をして、2年で5区でもしっかりやれる選手になった。ただ、これで一ついい意味で壁にぶち当たったように思いたい。星野も1年目から5区に起用されているので期待はかかっている。安島は昨年風邪で欠場した悔しさを箱根予選ではぶつけたが本戦では叶わず、また力を付けて臨むはずだった松尾や塩原もそれぞれ悔しさを抱えているだろう。シード獲得への夢はまた来年へという感じだ。
来期への展望
○卒業生出走メンバー(抜けるメンバー)
五ヶ谷宏司1区3位、酒井潤一3区12位、桑原豊8区14位、石垣弘志9区8位、井上直紀10区13位
○在校生出走メンバー
五十嵐祐太2区15位、安島慎吾4区18位、星野光汰5区17位、佐藤優気6区19位、山本浩平7区14位
○補欠メンバー(+α)
松尾直樹(前回6区13位)、星孟宏、住中翔、佐々木裕也、核孝諒、(塩原、宮坂など)
戦力ダウンは大きい方か。五ヶ谷や井上はずっと引っ張ってきた選手だし。まあ、期待できるランナーは五十嵐など多い。新人も佐久長聖の宮坂と専大にしては早いランナーが入ってくるのは好材料。後は星や住中、佐藤あたりがもうひと伸びしてくれたら、それなりにまとまりのあるチームになると思う。ちょっと層が薄いが、確実に予選を通過して体勢を整えていきたいところだ。
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