2012/02/22
箱根駅伝を振り返る-城西大学-
往路5位復路10位
総合6位:城 西 大 学
(予想:往路13位復路10位☆総合13位 区間:1区2区5区9区的中)
往路があそこまでやるとは。2区橋本選手、復帰間もない中原選手、不調が続いていた田村選手があれだけ走るとは思いませんでした。区間配置は6区平田選手が予想付かなかったです
区間名前(学年)区間タイム区間順位(順位変動)トップとの差
1区村山紘太(1年)62分35秒区間5位(5)32秒差
2区橋本隆光(4年)69分20秒区間10位(5→9)1分17秒差
3区中原大(3年)63分56秒区間10位(9→10)2分30秒差
4区山口浩勢(2年)55分17秒区間4位(10→5)3分02秒差
5区田村優典(4年)81分09秒区間7位(5→5)7分32秒差
6区平田啓介(2年)59分35秒区間4位(5→5)7分51秒差
7区石橋佑一(3年)65分16秒区間12位(5→5)10分35秒差
8区濱本栄太(3年)67分00秒区間12位(5→5)13分23秒差
9区吉元真司(3年)73分35秒区間18位(5→6)15分52秒差
10区山本隆司(4年)72分34秒区間8位(6→6)18分41秒差
【優秀選手】田村優典…3年連続5区で安定した成績を残す
【敢闘賞】村山・橋本…鬼門の序盤を高順位で乗り切る
【技能賞】山口浩勢…前回と同じく好走、5つ順位を上げる
【殊勲賞】平田啓介…59分台の走りで不安があった復路を勢いづかせる
点数(80点で予想通り)
※貢献したかとかではなく、
あくまで自分のシュミレーションとどのくらいズレたかということ
80-100-90-80-90
80-80-80-70-90
1区村山が好発進 鬼門の序盤を耐えて4区山口で浮上
戦力はあったが前評判は高くなかった。箱根予選はトップ通過候補と目されながら、7位と苦戦。全日本駅伝でもいい所なく10位に終わっていた。主力格が不調だったり故障だったりで戦える状態ではなかったのだ。それを箱根までにはしっかり仕上げてきた。
1区は1年生の村山選手。秋になって故障して万全な姿を見ていなかったこともあり(一応全日本後に1万28分台を出していたが)、駒大にいる双子の兄にどうしても注目が集まっていた。そんな中、駒大・東洋の選手がいる3位集団に喰らいつく。最後のスパートでは敵わなかったが、区間5位。なんと1年生で62分30秒代というタイムだった。また他にも多くの1年生が出場する中、先着し素質が高い所を示した。非常にいい位置でのタスキリレーとなった。
もっとも、往路は失速するレースが非常に多い。今回2区は前回出走するも区間18位となった橋本選手。どのくらいで来れるか不安だったが、予想以上では走ったのではないか。中盤まで2位グループに喰らいつき、終盤は落ちたが69分20秒で粘り切った。ここで一桁順位でいれたのは良かった。そして3区、本来エースの中原選手だが、一昨年の全日本予選以来、手術が必要となるほどの故障で長く大舞台から遠ざかっていた。復帰はいきなり準エース区間ともいえる3区。中盤までは前のチームからじわじわ引き離されていったが、山学・コスマス選手に追い付かれると、それに喰らいつく。最終的には64分を切るタイムでまとめあげ、落ち込みを最小限にとどめた。
これが4区で活きた。ここは昨年も区間4位で好走していた山口選手。自信はあっただろう。序盤でリズムを掴むと中大や青学など次々と交わしていき5人抜きで総合5位。城西が往路でここまでうまくいったのは初めてのことだ。そして5区は3年連続出走となる田村選手。今年は不調のレースが続いていたのだが、最後の箱根はしっかり合わせてきた。3年間区間6位~7位で走り切ってくれたのはチームにとって大変助かったのではないでしょうか。往路はほぼ100点満点の走りで過去最高順位で終えた。
6区平田でシード安全圏へ その後は単独走にやや苦しむ
最も、往路にほとんどすべて注ぎ込んだというのもあったので、復路が耐えられるかどうか一抹の不安はあった。その不安を払しょくしたのは6区平田選手。正直、意表を付く配置だった。1500のスピードランナーではあったものの、長い距離がしっかり走れ、登りが得意という記事も見た気がした。そんな選手を置いたのだから自信があったのだろう。59分台のタイムで走破し、大きくシードラインを引き離した。この作戦もばっちりはまったと思う。
最も、良くも悪くも単独走になってしまった。1分前にいた4位のチームは駒大であったので引き離される一方で、後ろのチームは2分近く後ろ。ちょいと走りづらかったらしい。それでも7区石橋、8区濱本選手は堅実にまとめた。2人とも後半になって区間順位をあげていったので順位をキープする走りはできたのではないかと感じる。
ただ、9区だけ失敗区間となった。駅伝ではずっと区間一桁で安定した吉元選手が区間18位とブレーキ気味。最も、最初の定点で苦しそうな表情でダントツの区間最下位のタイムで走っていたので、何らかの不調でペースを最初落としていたかもしれないが。総合順位的にはこの区間好走した青学に抜かれてしまい、過去最高順位とはならず。それでもアンカーの山本選手が安定した走りでゴールテープを切り、最高タイの総合6位でフィニッシュとなった。
次こそ2年連続のシード権を もっと激しいメンバー争いを
目標の5位に届かなかった事で満足まではいかないそうだが、それでも今までで一番高レベルでの戦いができたのではないでしょうか。たいていの場合はシードのラインを行ったり来たりが多かった。それが一段階上のレベルで戦ったので、着実にチーム力は向上しているという感じはした。
≪主な在校生≫
山口浩勢(3年)28分54秒53≪箱根4区4位、全日本2区12位、予選66位≫
村山紘太(2年)28分56秒53≪箱根1区5位、全日本3区11位≫
中原大(4年)29分06秒00≪箱根3区10位≫
吉元真司(4年)29分26秒96≪箱根9区18位、全日本6区8位、予選86位≫
松村元輝(2年)29分29秒62
石橋佑一(4年)29分32秒02≪箱根7区12位、全日本7区6位、予選87位≫
松岡竜也(4年)29分37秒28
平田啓介(3年)29分37秒31≪箱根6区4位、全日本4区10位、予選47位≫
長谷川剛士(4年)29分49秒84
濱本栄太(4年)29分54秒84≪箱根8区12位≫
寺田博英(2年)30分00秒00
国実大夢(4年)30分03秒76≪予選128位≫
横田良輔(2年)30分06秒06≪予選99位≫
熊谷駿介(2年)30分14秒39≪予選161位≫
≪主な新入生≫
山本雄大14分11秒06
室井勇吾14分14秒88≪都道府県4区1位≫
奈須順平14分15秒16≪都道府県5区16位≫
河名真貴志14分42秒26≪都道府県4区32位、高校6区5位≫
田谷一生14分50秒77≪高校6区32位≫
高柳翔14分51秒91≪高校4区8位≫
西岡喬介14分52秒07≪都道府県4区34位、高校3区37位≫
辻井三嗣14分57秒70≪高校5区13位≫
≪今から考えるオーダー≫
出雲:村山-山口-中原-吉元-平田-松村
箱根:村山-松村-中原-山口-平田 加瀬-石橋-濱本-吉元-松岡
最も、まだ2年連続でシード権を獲得した経験があるわけではないので、次こそその目標を成功させたい。好ランナーは揃っているが、3年間一人が走っていた5区が抜けたりして油断はならない。一応平田選手入れておいたが、誰か候補は出てくるだろうか。
一応、現段階で往路4区まではある程度面白そうなんだけど。村山選手の成長は楽しみだし、中原選手も完全復活するかと。後は夏合宿では一番距離を踏むことができたと言う松村選手が怪我から復帰してくれたらいいのだが。復路に関しては下からの突き上げがほしいかな。今回の出走メンバーが外されるくらいまで成長があればいい。幸いかながわハーフで箱根出走外のメンバーが64分~65分台を複数記録した。こういう活性化がどんどん進めば、次回も問題なくシード権を獲得でき、その上を狙う礎を築けるはずだ。
コメント