2009/02/09
しばらく更新がストップして申し訳ありません。理由として…
①最近ずっとやや疲れ気味なこと
②主な駅伝が終わりモチベーション切れ
③とあるPCゲームやアニメにどっぷりはまったこと
これらが原因で全く更新する気が起きませんでした。すみません。
今後はとりあえず2月中に全大学の箱根駅伝の評論を終え、3月は1月以降のロード大会をまとめたいと思います。
また、③についても少し書くかもしれません。4月からはどうせネタ切れすることが目に見えていますので…。
とりあえず何とかまずは残っている大学を片付けます。
ダニエル頼り否めず
往路8復路8位
(予想:往路1位復路17位総合4位・区間予想4区間的中→1区2区3区5区)
さすがに出雲のようにうまくいかなかったかw。ダニエル以外色々と無茶苦茶な予想だった。区間予想としては丸林と笹谷を逆にしたのが…。素直に9区笹谷にすればよかったと後悔しきりである。
区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区堂本尚寛(1年)1時間6分34秒区間22位(22)1分46秒差
2区G・ダニエル(3年)1時間7分04秒区間2位(22→2)2分40秒差
3区谷口恭悠(3年)1時間5分06秒区間16位(2→3)2分56秒差
4区岡村悠平(1年)57分41秒区間18位(3→10)5分17秒差
5区阿部豊幸(4年)1時間22分33秒区間11位(10→8)5分34秒差(-54秒差)
6区池谷健太郎(2年)1時間00分23秒区間9位(8→9)5分27秒差(-39秒差)
7区丸林祐樹(3年)1時間6分23秒区間13位(9→10)6分43秒差(-2秒差)
8区井上陽介(3年)1時間8分13秒区間15位(10→10)8分02秒差(-39秒差)
9区笹谷拓磨(4年)1時間12分12秒区間10位(10→10)8分58秒差(-1分17秒差)
10区吉田和矢(3年)1時間12分05秒区間7位(10→7)9分00秒差(-53秒差)
○総合7位 11時間18分14秒
【敢闘賞】G・ダニエル…怒濤の20人抜き!
【殊勝賞】吉田和矢…シード権獲得に大きく貢献
【(特に)喝】谷口恭悠、丸林祐樹…来年チームを引っ張る存在の選手が不甲斐ない走り
2年連続してシード権争いの真っ只中に身を投じることになってしまった日本大学。辛くも今回もシード権を獲得したが、正直なところ内容は昨年とあまり変わらない。来期こそもう一度浮上できるかどうか、振り返りながらみていきたい。
ダニエル脅威の20人抜きの裏には…
今回の日大の最大の見せ場となったのは、戦前の予想通り2区の留学生ダニエルの走りだった。襷をもらった位置はなんとブービーの22位。苦しい位置だし、ライバルと見られていたモグス(山学)は遥か前方という状態だった。。
しかし、トップとは1分46秒差。モグス以外は射程圏内だった。スタート直後からエンジン全開。横浜駅前までに7人を抜き15位に浮上。権太坂ではさらに7人抜いて8位に浮上。そして最後はなんと2位を走っていた木原(中学)まで捕らえたのだ。木原も日本人学生長距離のエースらしく何度もダニエルを抜き返す粘りをみせたが、最後は振り切って中継所に飛び込んだ。モグスには1分負けた区間2位だが、20人抜きは今後記念大会での増枠が無い限りはほぼ不可能な記録である。
この記録は素晴らしいのだが、ゴボウ抜きが生まれるということはその前の区間が非常に悪かったとい
うことになる。その前の区間・1区を走ったのは1年生堂本。出雲、全日本ではまずまずの結果を残していた彼だったが、箱根を前にして脚を痛めてしまった。本来なら外すべきなのだろうが、日大は決して層の厚いチームではない。掘込HCも悩んだ末、出場させるという決断をしたようだが、終盤のペースアップで全く動くことができなかった。
昨年も日大は1区で19位と出遅れた。この時もダニエルは15人抜きを果たしており、帳消しにしたのだが、本来はダニエルで抜け出すのが日大の作戦だったはずだ。観戦としてはゴボウ抜きは確かに面白いのだが、裏にはこういうマイナス要素もあるのである。
日本人ランナー、流れを作れず
今回、ダニエルを除けば区間一桁は僅かに2つ。前回も同様の状況だったので、成長は無しということになる。はっきりいって、日本人ランナー全員に喝を入れたいところなのだが、特に谷口と丸林に入れさせてもらった。谷口はダニエルの後、つまり3区を任された選手。今季の成績からして日大日本人エースといってもいい存在。ところが消極的な走りで区間16位。竹澤(早大)に抜かれただけで総合では3位のものの、次々と追いつかれたランナーについていくだけというレースだった。元々長い距離が強いタイプではないのだが、これはちょっと想定外であった。
4区岡村はハーフの成績からすると区間18位は仕方ないか。次の5区阿部もいい走りとまではいかない。順位は2つあげたものの、区間11位。3年連続安定した走りともいえなくもないが、戦前の掘込HCの言葉などからもう少し期待していた。結局往路はダニエルのみ区間一桁。ダニエルだけで何とか往路8位を確保したという感じだった。
復路6区池谷が区間9位でやっと区間一桁。順位を下げたのは板垣(帝京)、中村(明大)、佐藤(大東大)あたりが爆走したから。タイム的には60分前半でまずまず。下級生から6区適任者が出たのは来年に向けて好材料だろう。しかし、7区からはシード権争いの渦中に身をおくことになる。7区は上記にあげた丸林だ。これまで駅伝の結果が持ちタイムに伴わないことが多かった丸林だが、今回も伴っているとはいえない。前半から無謀な飛び出しをしなかったのは成長した点だが、区間13位で持ちタイム上では下回る梶原(選抜)、山本(中大)に追いつかれてしまうという走りでは及第点は出せないだろう。
谷口、丸林は来期4年生でチームを引っ張る存在。そんな選手がこの成績では来年の日大もシード権争いをするチーム。ダニエルがいなければどうなっていたのかということを考えずにはおれない結果だろう。
アンカー吉田が殊勝の走り
8区井上はスピードランナーということを考えれば区間15位は及第点か。周りも牽制しており、実力を考えると無理な走りはできない状況だし、こんなものだろう。9区笹谷は一時箱根絶望かと思われる故障をしていたが、よく間に合わせた。さすが箱根男である。勿論、万全ではなく、解説者にも走りがおかしいのを指摘されていたが、それでも区間10位と粘走をみせた。ここでもボーダーラインをキープして、なおかつ11位との差は広げた。苦しみながらも主将らしい走りはみせた。(しかし7区からずっと総合10位でボーダーラインを割らないのは伝統校のなせる業なのだろうか)
そしてアンカーは吉田。上尾で好走はみせたものの、駅伝初出場。後ろの大学も後が無い状況でどんどん攻めてくるのは当然。少しでもブレーキしてしまったらあっという間に圏外に弾き飛ばされてしまうところである。しかし、ここで吉田がいい走りをみせた。ほどよいペースで入って、牽制している7位集団をジリジリと追い上げる。そして14km過ぎに追いつくと、ここで7位集団の先頭に立って引っ張り始めた。向かい風が吹いていたし、今まで追ってきていたので後ろにつくというのがセオリーなのだが、そうしなかった。後ろの11位のグループが急追してきていたので、逃げるためだった。この判断は功を奏し、それ以上差を詰めさせなかった。ここで牽制していれば、大混戦の中、シード権を獲得できたかどうかは定かではない。彼の走りの御蔭で復路も耐え抜いた感じだった。
にしても、やはりダニエルがいなかったら話にならなかったような結果だ。終盤の区間は頑張ったものの、彼がいなければ間違いなくシード権は取れなかったとみる。往路で戦える日本人ランナーがいなかったという感じだろう。抜けた4年生も少ない方で、少なくともシード権争いからは脱しないといけないだろう。総合順位自体はあげたものの、成長度はそう考えるとマイナスとみるべきかもしれない。
来期への展望
では来期へ向けての展望である。
○卒業生出走メンバー
阿部豊幸5区11位、笹谷拓磨9区10位
○在校生出走メンバー
堂本尚寛1区22位、G・ダニエル2区2位、谷口恭悠3区16位、岡村悠平4区18位、池谷健太郎6区9位、丸林祐樹7区13位、井上陽介8区15位、吉田和矢10区7位
○在校生補欠メンバー
延壽寺博亮、高月雄人、笹崎慎一、和田朋之、山崎大直、山下尭哉
なんと4年生はたった2人。まあ柱という存在とはいえ、これは大きなアドバンテージだろう。延壽寺や中原まで含めると箱根経験者は10人となる。更に1万29分前半の高月や現1年生にも楽しみな選手はいる。順調に行けば来年は大きく浮上できるはずだ。
後は谷口、丸林、堂本あたりが復調できるかどうか。彼らが往路や9区などできっちり走らなければ、また出雲だけのチームとなってしまうだろう。まあ、掘込HCもそろそろ慣れてくるだろうし、期待したいチームである。