出雲の悪夢があっても本命チーム
駒澤大学
総合5位2時間11分50秒
1区撹上宏光(4年)24分06秒区間11位(11)37秒差
2区村山謙人(2年)17分27秒区間9位(11→10)1分10秒差
3区上野渉(4年)24分37秒区間11位(10→10)2分21秒差
4区油布郁人(3年)17分55秒区間3位(10→10)2分26秒差
5区久我和弥(4年)18分19秒区間3位(10→8)2分13秒差
6区窪田忍(3年)29分26秒区間2位(8→5)2分09秒差
優勝大本命として疑いようのなかったチームがまさかの5位と惨敗。鬼門の1区を、主将であり、前年度の全日本と箱根の1区で共に区間3位だった撹上選手を投入したが区間11位。更に2区村山・3区上野選手が区間9位区間11位と全く本来の走りをすることができず、3区終了時でトップと2分以上つけられた総合10位と昨年以上の大失速。焦りと、例年以上の向い風に完全に体が硬くなってしまったのだろうか。再び悪夢をみることになった。
そこからは何とか頑張った。単独走を強いられた油布選手が懸命にIVY選抜に追いついた。久我選手はそのチームと競り合いながら2つ順位アップ。追い風なので一概には言えないものの、優勝が絶望的な状況となった中にしては何とか走ったと思う。そして安定の窪田選手。ペースが上がり下がりする留学生の選手には目もくれず、黙々と走り続け区間2位(日本人6区最高記録更新)。順位を総合5位に押し上げた。
窪田選手の安定感が高くて、余計目立ってしまうわけですが、全体的に逞しさが乏しいんですよね。村山&油布選手はインカレチャンピョンにもなったことがあるので向き不向きとかもあると思うのですが、条件が悪かったり流れが悪くなったりしたときに離れてがちなのは何とか改善したい。特に4年生世代ね。実業団に進む選手が多いと思うのですが、トラックで頑張るにしてもニューイヤー駅伝頑張るにしても、きついところでの失速は防ぎたい。箱根では絶対成功させたいだろうから、次の全日本がある意味自分たちをためすラストチャンスと思って挑みたい所だ。
エントリー選手詳細
4年
撹上宏光28分03秒27≪4年:出雲1区11位、3年:箱根1区3位、全日本1区3位、出雲3区6位≫…陸部主将。1区で高レベルで安定している選手 ただ、出雲では大きく失速してしまった
久我和弥28分32秒32≪4年:出雲5区3位、3年:箱根4区3位、全日本5区1位、出雲5区2位≫…駅伝主将。関カレ2部ハーフ入賞など比較的安定しているが、勝負弱い印象も
上野渉28分42秒89≪4年:出雲3区11位、3年:箱根7区2位、全日本4区1位、出雲2区2位≫…上級生になってかなり安定感が出てきた 昨年の出雲は冷静に追い上げたが、今年の出雲は苦しんだ
西澤俊晃28分51秒05…ロード中心に鍛えている選手 1万28分台だが駅伝経験がない 北海道ハーフで優勝している
千葉健太29分30秒45≪3年:箱根6区5位、2年:箱根6区1位、1年:箱根6区1位≫…箱根6区区間記録保持者 昨年のロードシーズンに故障してから、精彩を欠くことが多い 学生ハーフで62分台など長いロードには強い
3年
油布郁人28分02秒46≪3年:4区3位、2年:箱根3区12位、全日本3区1位、出雲4区4位≫…7月に1500で今季日本人最高記録をマーク 乗ると走るが安定感に欠ける
窪田忍28分07秒49★≪3年:出雲6区2位、2年:箱根9区1位、全日本8区3位、出雲6区1位≫…今季1万を6回走って全て28分30秒以内と凄まじい安定感を誇る うち1つは日本選手権5位のもの 出雲駅伝も2年連続アンカーで日本人トップの成績
湯地俊介29分54秒62…1年時からハーフ64分台走っている
郡司貴大30分40秒15…秋に海外のハーフマラソンで優勝している
2年
村山謙太28分14秒27★≪2年:出雲2区9位、1年:箱根2区9位、全日本2区3位、出雲1区13位≫…昨年の日カレ5千優勝、今年の関カレ1万でも優勝など爆発力がある 2年連続出雲失速→1週間後1万ベストの流れ
中村匠吾28分22秒56★≪1年:全日本6区3位≫…今年ぐんぐん伸びてきている 監督の期待は高いが、故障明けらしい
西澤佳洋29分27秒81…先日の記録会で大幅自己新
黒川翔矢30分23秒79…学生ハーフで65分台
1年
なし
主な欠場者
後藤田健介(4年)14分04秒28≪箱根10区5位、11箱根10区3位≫…長いロードを淡々と走るタイプ 1万28分台出すなど前半戦は良かった
さて、戦力に関しては改めて紹介するまでもない。エースの窪田選手に、トラックのスピードが自慢の撹上・上野・油布・村山選手に、ロードでも割と安定感のある久我・中村選手に、千葉・西澤・湯地選手などロード中心で鍛えている選手など、様々な選手がおり、優勝候補筆頭に名前があがるのは自然の事だろう。問題は適性・性格などを考えて誰をどこに持ってくるかか。窪田選手を前半に使って流れを作るか、それとも一番のエースは一番最長距離という事でアンカーにするかというのが大事になってくるのだろう。色々な事を加味しながらオーダー予想していきたい。
区間オーダー予想
撹上-村山-油布-久我-中村-上野-西澤俊-窪田
結局、昨年のオーダーからほとんどいじっていない。出雲失速した上野選手を6区にし、駅伝主将の久我選手を4区にしたくらいだ。村山選手が、出雲失速から1週間後の1万で好記録を出した昨年の流れで、2区から移動させる理由がなくなった事と、全日本はどうやら非常に低温の中行われそうなので、スピードランナーが有利になるだろうということ。最初の方が横風になるのがちょっと考えましたが、徐々に追い風になっていくのでまあ何とかなるかなと。
改めて順を追っていく。1区撹上選手は昨年のイメージもありますからね、とにかく必死に先頭付近に喰らいついて行く事が大事になりそう。そういうのが得意な選手のはずなので自信を持っていきたい。2区村山選手は、昨年は展開がハマった感があったので何とも言えないが、基本後半勝負に徹するのがいいんじゃないかなと思います。混戦の中だと思うけど中途半端に引っ張らないように、後半にスピードを爆発させてほしい。
3区油布選手は3年連続。コースも走り方も知っているでしょうから、もし2区まででちょっと躓いていても立て直しができるはず。うまくいっていれば東洋大の前に出ることが役割だ。そして4区に久我選手。別に上野選手でもいいのですが、久我選手は箱根5区候補の一人にあがる気がする。駅伝では2年生の出雲以外、繋ぎ区間しか走っていないのでここで主要区間を走って置く必要があると思ったので。さてどうなるか。
ここから駒大得意の5区6区7区。実際ここから追い風になる上に気温もあまり上がらないので稼ぐ大きなチャンスだ。5区に故障明けの中村選手。走れる状態ならしっかり走ってくれるだろう。天候によっては区間新を。そして6区に上野選手。不本意な区間ではあると思うけど、かつては高林選手なども出走し、優勝に大きく導く走りなどもあった駒大にとっての重要区間。思い切り走りたい。あと1区間が非常に悩む。千葉選手が基本有力なのかなと思ったけど西澤俊選手。千葉選手は山に合わせてくれたらと思うし、また2年連続アンカーの後藤田選手の状況が分からない今、西澤俊選手がアンカーを走る事は充分にありえると思う。なのでここで使っておきたい。これまであと一歩で外れた悔しさをぶつけてほしい。
さて、アンカーの窪田選手になるわけですが、いつも通り走れればいけると思うんですけどね。ちょいと逃げる走りに不安はありますが、気持ちの強い選手ですから、そうやすやすと失速はないかな。勿論問題はそれまでになる。下手に持ちタイムとかは意識しないように務めたい。持ちタイムが自信になっておらず、上だから勝たないといけないとプレッシャーになっているような感じがする。ディフェンディングチャンピョンという意識は捨て、チャレンジャー精神で臨めれば好結果が出やすくなるのではないだろうか、そのように思う。
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