2013/03/20
【卒業生特集】H24年度卒業生箱根出走者一覧Ⅰ
年を追うごとに加熱する箱根駅伝。そのメンバー争いを勝ち取るのは至難の業。高校時代に結果を残してスポーツ推薦で入学しても、何人も走れない選手が出てくる。1度でも掴んだ選手を高校時代の5千の持ちタイムの低い順番から順に追って紹介します。
まずはどちらかというと叩き上げに属する選手から
今年度の箱根駅伝を走った卒業生で最も高校時代の持ちタイムが低かったのは國學院大の上野選手。3年生の時にデビューし、これまで國學院大が苦手だった6区で粘走して2年連続シード権確保に貢献。このときは故障明けだった。1年間順調に練習を積んだ今年は59分26秒で区間5位。今年苦しんだチームの中で大きな見せ場となった。
ところで5千15分台から箱根切符を勝ち取ったのはこの10人でしたが、山下り6区多いですね。神大・高久、大東・田口、順大・信時、亜大・大沼選手と特殊性の高い区間での頑張りがありました。ただ、早い段階で活躍したのは3年時に10区6位の成績を残した拓殖大の北澤選手。直後の学生ハーフで62分台を出しています。
1年時出走で一番持ちタイムが低かったのは大東大の鎌田選手。チーム事情で走ることになった感じだったが、4区で出番が回ってきた。その後、出番がなかったのが残念だったが、3年時に箱根予選でチームトップになり学連選抜に選ばれた事がある。また、同じ大東大の稲田選手は2年時に箱根予選でチームトップになっている。学連選抜といえば、先ほどの平国・塚田選手に、麗澤・船井、松蔭・橋爪選手の名前がある。決して目立った戦績をあげていたわけではない中で、箱根予選と1万記録会で結果を残している。
また、3年時に5区山登りで活躍した山学大・松本選手に、2年~3年時に安定して駅伝で結果を残していた城西大・吉元選手に、出番は最後だけだったが長い距離に強かった國學・岡本選手の名前がある。
ここで4年連続出場を遂げた選手が登場。しかも3人。その中で実績が一番抜けているのは当然ながら青学大の出岐選手。高校の途中までサッカーをしていた中、1年時にいきなり1区9位。当時は長距離にしてはかなり体型が太かった。その後、凄まじい上昇曲線を描き、2年時に高島平20㎞で58分台。その後の箱根で2区67分台。そして3年生の箱根では再度2区に登場し、区間賞。直後のびわ湖毎日マラソンで2時間10分02秒。名実ともに学生長距離界のエースに成長した。それが祟ったのか、4年時は故障がちになり、本来の走りができる事が少なかったのが残念だが、また独特のピッチ走法をみたい。
また、上武大の氏原選手と東洋大の市川選手も4年連続出走。氏原選手は早くから長い距離に対応し、3年時以降はエース区間。市川選手は4年連続6区で出走。2年時にトップで走りだしながら別チームに逆転を許す悔しさを味わい、奮起した3年生に区間賞を獲得している。他にもチームのエースになった専大・大橋、中学・室田、拓大・野本、中大・大須田、國學・中山選手などなかなか有名になったメンバーで叩き上げ組が多い。
この中で一番実力をつけたといえるのは中学大の藤井選手。2年生のころから台頭し、3年生の時に1万28分台出して一気に名の知れた存在に。このときの箱根2区でダントツ最下位で襷をもらいながらも冷静に追い上げていた姿が目に焼き付いている。その後各大会でも確実に成績を残し、最後の箱根は、予選日本人トップの称号を引っ提げ登場。やや力んだ感があったものの、強豪校のエースと互角に渡り合った。また、帝京・山川選手も印象深い。2年時にハーフ64分台出していた選手だったが、覚醒したのは3年生の学生ハーフ。62分台をマークし周囲を沸かせた。箱根では駒大のエースと並走する場面もあった。
他、4年生で好走した山学・牧野、神大・吉川選手の名前も。牧野選手は主将の意地で、シード権に対して劣勢だったチームに希望をもたらす走り、親子出場を果たした吉川選手は前年の悔しさを晴らすことができました。
この4年間でチームが急成長した青学大勢の中から3人いる。4年連続出場を果たし、3年時に9区4位の成績を残した横山選手に、のぼり区間で毎度安定した成績を残していた小嶺選手らが活躍。相原選手は2年時に主力になりかけていたが、その後は故障などで出場は1年時にとどまった。
また、今年の箱根V戦士である日体大から高田選手がこの位置。2年時に急きょ走った5区で区間18位。2年越しに悔しさを晴らした。それから3年ぶり出場でサプライズシード権の法政大から篠原・品田選手。篠原選手は3年時から主力選手として活躍し、箱根2区出走。品田選手は早い段階から1万29分台を出していたが、力を発揮し始めたのは4年生後半。ただ、最後の箱根でバッチチ決めてくれた。
出雲&全日本で出走がある選手
田中勝大(明大):3年全日本
内田昌寛(青学):2年出雲
田倍憲人(日大):2年全日本
横松徹(日大):2年出雲
横松優(日大):1年全日本
手塚佳宏(駒大):1年出雲
梅野大地(大東)※:1年出雲
※梅野選手は途中退部
ほか、出雲と全日本で出走経験がある選手をまとめました。重要区間を走ったのは明治大の田中選手で4区に抜擢された。箱根には3年時4年時ともエントリーに入ったが、惜しいところで出走を逃していた。また、日大は横松兄弟がそれぞれ1回出走を果たしている。
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