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箱根駅伝総評~青山学院大学

 33年ぶりの箱根路は笑顔の最下位ゴール

往路22位復路17位
総合22位青山学院大学
(予想:往路21位復路23位総合22位・区間予想3区間的中→1区6区10区)

 順位は一番予想しやすい大学ではあったので、総合順位は正解。でも18位くらいまで僅差だったのはちょっと想定外だったが…。区間予想は先崎が故障したことによりぐちゃぐちゃに…。それでも3区間当てたのでまあ普通か。

区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(見た目との差)
1区荒井輔(3年)1時間6分00秒区間21位(21)1分12秒差
2区松野祐季(4年)1時間11分37秒区間22位(21→23)6分39秒差
3区米澤類(3年)1時間4分52秒区間12位(23→18)6分41秒差
4区先崎祐也(4年)58分15秒区間21位(18→19)9分36秒差
5区佐々木徹也(4年)1時間24分00秒区間19位(19→22)11分20秒差

6区岡崎隼也(4年)1時間2分59秒区間23位(22→23)13分49秒差(12分29秒差)
7区大坪恭兵(4年)1時間7分34秒区間20位(23→23)16分16秒差(14分56秒差)
8区小林剛寛(1年)1時間7分56秒区間11位(23→22)17分18秒差(15分58秒差)
9区辻本啓吏(2年)1時間12分05秒区間6位(22→21)18分07秒差(16分47秒差)
10区宇野純也(4年)1時間13分42秒区間18位(21→22)19分46秒差(18分26秒差)

○総合22位 11時間29分00秒

【優秀選手】米澤類…箱根予選10番目の男が5人抜き!
【殊勝賞】辻本啓吏…チーム唯一の区間一桁で繰り上げ阻止!
【喝】先崎祐也…2年連続の怪我


エース不調で波に乗れず
 33年ぶりの箱根路も最下位通過で苦戦が予想されていた青山学院大学。荒井、松野、米澤、先崎、佐々木と青学のトップ5を並べて勝負に出たが不発。特にエース先崎が故障で最短区間に回らなければならなかったのは痛かっただろう。

 1区荒井は箱根予選チームトップの選手であったが、それでも区間21位が精一杯。後ろは元々故障持ちだった堂本(日大)、脚に痙攣を起こした関戸(順大)だけというものだった。2区はエース代役の松野。ここで最下位に後退したのは致し方なかったが、1万やハーフの持ちタイムから考えると71分半は大健闘というものだろう。前に見えていたチームがどんどん見えなくなる中、舞い上がらずに冷静に走ったとみる。

 青学の最大の見せ場は3区米澤だった。主軸の選手ながら箱根予選でチーム10番手を走行。ラスト5kmは彼にずっとバイクがついており、かなり印象に残っている選手である。その米澤が5人抜きの快走、総合18位まで順位を引き上げた。もうちょっと頑張れば王者駒大まで交わせたのだが、よく走った。持ちタイムからするともっといけてもいいが、2ヶ月でよく持ち直したなと思う。

 ただ、足の故障で最短区間に回っていたエースの先崎が大苦戦。二宮の定点では断トツの区間最下位。終盤上武大に追いつかれてからは粘ったものの、順位を落としてしまった。5区佐々木はそんなに悪いタイムではなかったが、前後の選手が皆実力者という不運な展開(上武大福山、順大小野など)で取り残されてしまった。結局復路は数少ない一斉スタートとなってしまった。



繰り上げなくアンカーへ
 復路の出だし6区の岡崎は先崎と同じく故障していたらしい。脚を痛めている状態で下りの6区はぞっとしてしまうが、これが青学の現状。区間最下位は予想通りだっただろう。元々故障が多い上、層が薄いというチームの悪い所がモロに出てしまった。こういう悪い側面があると勝負できないのが箱根駅伝なのだ。ここで2区以来の最下位に落ち、箱根の厳しさを味わっていただろう。7区大坪も追い上げられず、この時点で見た目15分ほどまで開き、早くも繰り上げの心配をしなければ成らない状況となった。

 しかし、ここから青学は踏ん張った。8区に起用された1年生の小林が逆コースを走った米澤を上回る区間11位と上昇モードを作った。高校時代から元々力のあった選手ではあるが、そこそこ順調に来ている様だ。そして、圧巻は9区の辻本。箱根予選はチーム9番目で目立った成績もないので駒切れなのかなと思っていたが、何と区間6位の激走。20分のリミットから3分余りの余裕を残して、最終走者に襷を渡した。また、復路順位もこの時点で18位に浮上。厳しいと言われていた復路で青学が大健闘していた。



33年の時を経ての歓喜
 箱根ファンは皆知っていると思うが、青山学院は最後の出場となっていた33年前、アンカーの選手がゴール手前150m地点で走行不能となり途中棄権となっている。その無念を後輩が晴らそうと頑張ったが、なかなか出場にこぎつけることが出来ず、いつの間にか33年の時が流れてしまっていた。そんな青山学院をもう一度箱根に戻そうと大学側が本腰を入れ始めたのが5年前。実業団の強豪・中国電力に所属経験のある原監督を迎え、本格的に練習が行われた。そして今年遂に念願叶い出場。33年ぶりにつながれた襷は因縁のアンカーに渡っていた。

 そのアンカーを任されたのは宇野純也4年生。原監督はインタビューで「イケ面をアンカーに起用して見栄えよく」と仰っており、選ばれたらしい。勿論イケメン(というか可愛い?(笑))だけでなく、箱根予選チーム5番手という実績があったからこその起用だった。その宇野は舞い上がることなく、慎重に入ると徐々にペースをあげ、快調に飛ばした。終盤、見た目順位とはいえ、箱根の常連校である東海大、順大、帝京大を交わした。苦しかっただろうが、さぞ気持ちよかっただろう。

 残り150mもしっかりした足取りで通過し、嬉しさを押さえきれなかった宇野は襷を「青山学院大学」という文字が見えるように掛けなおし、仲間が待っているゴールへ。総合順位は完走チームの中では最下位であったが、何より箱根駅伝を走れたことが嬉しかったのだろう。笑顔のガッツポーズのゴールとなった。33年前のOBもようやく心に残っていたしこりが取れたことだろう。



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 実力からして、優勝争いもシード権争いも遥か先で行われていたのは仕方のない所だろう。ただ、エースでキャプテンの先崎が故障したのだけは頂けなかった。先崎は昨年も選抜のメンバーに選ばれながらも故障で棒に振っていた。それが今年も同じように故障してしまったのはまずいだろう。彼が普通の状態であれば、もう少し他校とクロスすることが出来たし、復路一斉スタートもなかったかもしれない。この苦言だけ一つだけ言っておく。




来期への展望
 感慨に浸ってばかりはいられない。来期の展望である。 
○卒業生出走メンバー
松野祐季2区22位、先崎祐也4区21位、佐々木徹也5区19位、岡崎隼也6区23位、大坪恭兵7区20位、宇野純也10区18位

○在校生出走メンバー
荒井輔1区21位、米澤類3区12位、小林剛寛8区11位、辻本啓吏9区6位

○在校生補欠メンバー
市岡敬介、西尾宗一郎、川村俊吾、鈴木惇司、田中五月

 今年は4年生が主体だったので沢山抜けてしまうのは仕方ないところ(というか、今年出場できて本当に良かった)。大きな戦力ダウンは否めない。ただ、救いは数少ない在校生のメンバーの箱根成績が結構いいということだ。荒井、米澤、小林、辻本、この4人が中心となってまた来年も箱根を目指すことになりそうだ。だいぶ厳しい戦いになりそうだが、今回を『記念』ということにせず、『復活の狼煙』ということにするためにも頑張って連続出場を果たしてほしいところだ。


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