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エースを育てるのは難しい

 

育成力

 近年の箱根駅伝では大変重要になっているキーワードである。全体のレベルが上がってきていて激戦となる事が多くなっているが、その勝負を決するのに育成力と言うのは大きく左右する。今年の箱根では早大が高校時代のエースと無名選手の混合チームで勝利、また昨年の箱根予選では新鋭校が伝統校のほとんどを下していた。今や育成力がないと出場すら出来ない時代に突入してしまった。というわけで、育成という事に関して足を踏み入れてみることにした。
 
 

高校時代の実力者はどうなっているか

 育成力と一言で言っても色んな角度がある。とある陸上の雑誌にあるようにトラックのタイムの上昇率で見るのもあるし、大学を通過点として卒業後の伸びなんかをみたりもできそうだ。また、高校時代のどの層を見るかというのもある。無名選手の育成という点からすれば、帝京・中野監督、山学・上田監督、拓大・岡田監督、上武・花田監督の名前が上がるか。最近では青学・原監督、國學・前田監督も評価が上がってきた。最近の雑誌では総合的に育成と言う事で城西・櫛部監督の特集があった。無名あたりで言うとこのあたりなのかなという感じだ。
 でも、やっぱり気になるのは高校時代エース、いわば即戦力レベルの選手たち。高校時代に目立った戦績を上げられなかった選手たちが、その選手たちを倒すというのが醍醐味になったりしているが、逆に言えばトップクラスの選手の育成がうまくいってないともいえる。なので、実際高校時代エースだった選手がどのくらい箱根を走れていて、そしてどの程度活躍しているのか調べてみることにした。
 
 

『即戦力』・『活躍した』の定義

 まず、どこまでを即戦力と考えるか。毎年の高校ランキングを見ると5千14分20秒以内だと毎年20人から30人(ただここ3年は相当増えてきてますが…)くらいでだいぶ絞れてきている。また、距離練習はそれほど行わない中、1万30分を切った選手も良い選手と考える。ということで5千14分20秒or1万30分以内のどちらかでも満たしている事を即戦力の条件とした(※ただし留学生は除く)。
 次に、どこまでを活躍したと考えるか。どういう展開で何区を走ったなんて考えるとキリがないのでこちらも数値できっちり分けることにする。箱根に出場する以上どこもシード権以上を目指すと思うので、シード権争い以上でチームに貢献したということで区間8位以内を活躍したとした。

 

出走度と活躍度

 で、これらを利用して出走度と活躍度というものを算出してみました。
 
・出走度=出走回数/出走機会回数
・活躍度=区間8位以内回数/出走機会回数
 
 出走機会回数は卒業生は1人4カウント(ただし在校生は学年による、現3年生は2カウントなど・退部者や途中でマネージャーになった選手は全て把握できていないので今回はカウント)しています。それぞれ調べた結果…
 
出走機会回数:1134回
出走回数:619回
区間8位以内回数:371回
 
これを計算式に当てはめて
 
出走度=54.6%
活躍度=31.3%
 
 出走するという時点で半分に絞られ、活躍するかどうかとなると3回に1回ということに。皆さんはこの数値どう思いますか?僕は思ったより低かったと感じました。大学に入って力関係が逆転することもあるでしょうし、高校のトラック5千と大学のロード20㎞は別物であるとも言えそうです。時々「高校時代14分40秒の選手を中堅の選手に育てるより、14分10秒台の選手をエースに育てる方が難しい」と言われますが、これは真実付いているようですね。区間8位以内はハードル低いかなとも思ったのですが、3回に1回というのはう~んと唸ってしまいました。
 
 また、今年の早大など優勝校へ高校時代の優秀選手を集めたから優勝して当然という意見もみられることもありますが、そんなことはない(そりゃまあ確率的には増えるのでしょうけど)。エースを育てるのは難しい、箱根当日にきちんと走らせるのは凄い事なのです。今年度、各駅伝での高校時代のタイムの平均を取ったらおそらく駒大がトップになると思いますが、たとえ優勝しても当然という見方はしない、素直に称賛するべきなのだと感じます。

・・・ちなみに大学別で活躍度及び出走度を出したのですが、大学によって(正確に言うと監督によって)かなり大きな違いが出ました(高いところで活躍度50%、低いところで15%)!ちょっと爆弾級なのかもしれないですが、今週中に公開します。
 
 
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