2012/02/21
箱根駅伝を振り返る-東京農業大学-
往路20位復路11位
総合20位:東京農業大学
(予想:往路10位復路7位総合9位 区間:2区4区のみ)
順位外れはちょっとどうしようもない。区間予想は1区青木、7区松原、5区に2年連続津野選手などでぐっちゃぐっちゃでした。
区間名前(学年)区間タイム区間順位(順位変動)トップとの差
1区青木優(3年)63分45秒区間16位(16)1分42秒差
2区木下潤哉(4年)73分14秒区間20位(16→20)6分21秒差
3区浅岡満憲(1年)63分47秒区間7位(20→18)7分25秒差
4区内藤寛人(3年)58分27秒区間19位(18→19)11分07秒差
5区津野浩大(2年)106分49秒区間20位(19→20)41分17秒差
6区佐藤達也(2年)59分25秒区間2位(20→20)41分26秒差
7区松原健太(4年)64分20秒区間5位(20→20)43分14秒差
8区竹内竜真(1年)66分55秒区間11位(20→20)45分57秒差
9区木村翔太(3年)73分31秒区間17位(20→20)48分22秒差
10区花田昌之(3年)74分03秒区間18位(20→20)52分40秒差
【敢闘賞】佐藤達也…津野選手の想いを乗せ快走、あわや区間賞
【技能賞】浅岡満憲…最下位の難しい位置から見事なビルドアップ
【感動賞】津野選手のゴールを待っていた応援団
点数(80点で予想通り)
※貢献したかとかではなく、
あくまで自分のシュミレーションとどのくらいズレたかということ
70-50-80-60-20
100-90-80-60-60
5区はともかく、それまでも悪かった
今年の東農大を語ろうとしたら、5区の話題は避けて通れまい。津野選手が、テレビ放送内にゴールできないほどの落ち込みとなってしまい、この時点で総合最下位はほぼ確定的となった。失速の理由は散々書かれているが、エントリー変更締め切り後に体調不良に陥り、そのまま強行出場したということであった。前との差は関係なく、もう辿り着いてくれたというだけで良かった。それとそれ以上に嬉しかったのが、応援しに来られた方々が誰一人帰られずに、大声援を送ってくれていた事。これも津野選手が最後まで到達した力になったと思うので感謝したい。
最も、今回問題にしなければならないのは、そもそも5区に渡った時点でトップから10分以上も引き離された総合19位だった事だ。1区は初の大学駅伝ながら全日本予選で29分13秒のタイムを出していた青木選手。ただ、区間16位とやや出遅れ。まあ10位からはこの地点ではそれほど離れていなかったので一応及第点か。厳しかったのが2区。前回区間一桁で走った木下選手だったが、怪我などで年間通して不調だったことに加え、1区が低位置で気負ってしまったらしい。ダントツの区間最下位で総合順位も最下位に。大きな誤算だった。
ただ、3区1年生の浅岡選手だけは良かった。冷静なビルドアップで最下位脱出。さすがに関カレの時から活躍していただけあった。これで流れを取り戻したかに見えたが、4区内藤選手はペース上がらず。区間最下位争いで併走していた中学大を何とか最後で引き離したくらい。松原選手が往路に回れなかったのも痛かったが、走るべき選手が走れずにうまく駅伝の形に持って行けなかった、そんな印象だった。
6区佐藤快走、7区松原意地の激走で一斉スタート組トップを走る
それでも襷がつながった事は大きい。途中棄権になったら個人順位も復路順位も公式で認められなくなる。だけと、津野選手の執念でしっかりと成績が付く。復路は積極的な走りをして持ち前のポテンシャルを発揮し、シード権を獲得する力はあるんだということを証明しようと気持ちを切り替えて臨んだ。
それがいきなり形になった6区佐藤選手。最初の登りこそそんなに身体が動かなかったようだが、下りに入ってからエンジンがかかってきた。ぐんぐんスピードをあげると、最後の平地になってから、最初ぶっ飛ばしていた中大の背中が見えてきた。その瞬間、監督から「抜けば区間賞だ!」の声。すぐに交わして一斉スタート組トップに。区間賞は東洋の選手が最終的に上回ったので獲れなかったが、区間2位の素晴らしい成績。まさに襷のドラマであった。
その勢いは7区松原選手にも続く。本来はエース級なのだが、全日本予選で大ブレーキや箱根予選でチーム10番手になるなど、完全に精彩を欠いていた。その為復路に回ったのだが、往路の結果を受けて吹っ切れていた。思いっ切り突っ込んで入って、途中まで優勝&上位争いしていたチームとほぼ変わらない成績。終盤苦しくなったが、区間5位で踏みとどまった。苦しんだシーズンだったが、最後はある程度納得のいく形になれたのではないだろうか。8区竹内選手も青学に追いつかれたが、そこから粘ってまとめる走りを見せた。ここまでは見ている人が順位を勘違いさせるような勢いだった。
人材は豊富 新4年生しっかり
ここまで来たら、どこまで復路の順位をあげていけるか期待がかかった。しかも9区10区には箱根予選チーム1番手2番手の木村・花田選手である。しっかり走って来季に繋げたかった。だが、事はうまく運ばず。両者とも区間15位以下という厳しい結果に。まあ、木村選手は横浜駅前で区間7位だったので最後脱水症状等のアクシデント臭かったが、花田選手は終始ローペースでちょっと調子落としていただろうか。復路11位という成績となった。
確か展望の記事で僕はこのチームは3年生が元気だ、ということを書いたのですが、出走した4人全員が区間15位以下というのはちょっと残念だった。次年度引っ張るべき存在の学年がある程度まとめてくれるともっと前向きになれるのだが。トラックシーズンまでに立て直して、まずは全日本予選突破を目指して引っ張ってほしい所だ。
≪主な在校生≫
青木優(4年)29分13秒77≪箱根1区16位≫
木村翔太(4年)29分14秒10≪箱根9区17位、予選11位≫
竹内竜真(2年)29分20秒78≪箱根8区11位、予選71位≫
佐藤達也(3年)29分33秒04≪箱根6区2位、予選261位≫
山本和樹(3年)29分34秒30
津野浩大(3年)29分35秒64≪箱根5区20位、予選144位≫
内藤寛人(4年)29分38秒51≪箱根4区19位、予選33位≫
浅岡満憲(2年)29分45秒03≪箱根3区7位、予選29位≫
花田昌之(4年)29分55秒75≪箱根10区18位、予選17位≫
三輪晋太郎(3年)29分56秒99≪予選69位≫
岩淵慎矢(2年)29分58秒88≪予選83位≫
島田直輝(2年)30分20秒26
≪主な新入生≫
戸田雅稀14分15秒80≪都道府県1区14位、高校1区19位≫
佐野雅治14分24秒68≪都道府県5区31位、高校3区6位≫
山浦大輔14分31秒57≪高校7区4位≫
遠藤凌平14分37秒24≪都道府県1区33位、高校3区12位≫
小澤洸太14分41秒58≪高校5区22位≫
三木愛嵐15分02秒20≪高校5区2位≫(競技継続未定)
まあ、ただ現時点ではエースと言える存在はいないけど、中間層は非常に分厚い。箱根予選で好走した選手も数多くいるし、今回出走者以外でも丸亀ハーフで63分台を出した山本・岩淵に、三輪選手あたりもいい成績を持っている。新入生も東農大二コンビの戸田・佐野選手と面白そうな存在がいる。箱根予選を走るチームの中ではかなり上位の方の選手層を誇っているのではないか。全員一丸となっていけば、面白い成績を残すかもしれない。
コメント