2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

箱根駅伝総評~中央大学

四半世紀連続シードも後が無くなった

往路11位復路6位
総合10位中央大学
(予想:往路5位復路15位総合7位・区間予想4区間的中→1区2区5区9区)

 なんか予想とは反対の往復順位。何か往路順位と復路順位が逆になってしまうというパターンがかなり多い(汗) 区間予想は可も無く不可もなく…6区山下を当てられなかったのが悔しい。 
 
区間、名前(学年)、区間タイム、区間順位、(総合順位)、トップとの差(シードラインとの差)
1区山本庸平(3年)1時間5分21秒区間13位(13)33秒差
2区徳地悠一(4年)1時間8分44秒区間5位(13→5)3分07秒差
3区森誠則(4年)1時間4分42秒区間7位(5→6)2分59秒差
4区梁瀬峰史(3年)58分31秒区間23位(6→12)6分10秒差
5区大石港与(2年)1時間22分34秒区間12位(12→11)6分28秒差(35秒差)

6区山下隆盛(2年)59分45秒区間5位(11→10)5分43秒差(-16秒差)
7区山本武史(4年)1時間6分09秒区間7位(10→11)6分45秒差(2秒差)
8区小柳俊介(1年)1時間8分10秒区間14位(11→8)8分01秒差(40秒差)
9区平川信彦(4年)1時間11分48秒区間4位(8→7)8分33秒差(1分42秒差)
10区齋藤勇人(2年)1時間12分49秒区間10位(7→10)9分19秒差(34秒差)


○総合10位 11時間18分33秒

【優秀選手】徳地悠一…エースの走り!
【殊勝賞】山下隆盛、他4年生…不安定だった山下が快走&区間一桁で粘った4年生
【喝】山本庸平、梁瀬峰史の3年生…ここの不振がなければ上位争いできた

 序盤は好位置につけるも結局今回もシード権争いに巻き込まれた中央大学。しかも今回はついに後が無い10位まで転落。来年は本当に

ヤバイのではないかと噂されているが、果たしてどうなのか。振り返りたい。

4年生奮起もちぐはぐな往路
 往路は名前を見た限りは強いオーダーだった。1区2区に1万28分台の山本と徳地を並べて、前回ブレーキした5区は今回は予定通り大石を投入。主力級の梁瀬が最短区間の4区に回ったのは、出雲全日本同様の作戦だと思っていたので往路はなかなかやるとみていた。しかし、実際は伝統校らしからぬちぐはぐとした区間順位となってしまった。

 1区山本はやや期待外れの区間13位。昨年も同様の展開で区間5位でトップと秒差だった事を考えるとブレーキといってもいいだろう。しかも1区出走者で上級生で28分台は彼一人だったので頂けない。どうやら試合直前に風邪を引いてしまったようだが、来年の2区候補の一人としてみると不合格の走りである。というか調整自体がね…。2区徳地が8人抜きのさすがの走りで総合5位まで浮上してくるが、山本がせめて前回並みならこの地点で総合2位の可能性もあったので微妙に影響を与えている。その徳地はキャプテンらしいしっかりした走りで68分台。彼が外したのは3年の出雲くらいしか記憶がない。それ程、安定した走りをみせてくれる選手だ。実業団に進まないのが惜しいが、見事なラストラン(都道府県はあったが)であった。

 3区はこれまた4年生の森。彼もまたさすが4年生という走りでまとめてきた。結局1万のベストは在学中更新できなかったようだが、過去の大学駅伝の中で一番良い走りをしたと思う。前半飛ばしたので後半集団の中で埋もれることになってしまったが、安定していたと思う。この地点で総合3位と秒差。昨年、上野が居た時とさほど変わっているわけではないので、彼の穴はほぼ埋まった感じだったと思う。

 問題はこの後の4区である。出雲5区2位、全日本3区区間賞を獲得している梁瀬がなんと区間最下位の大ブレーキ。これまた脚を痛めていたということだが、それを差し引いてもこれは痛すぎるブレーキだ。この地点で総合3位は狙えるはずだったチームはあっという間にシード権へと目標を軌道修正しなければならなくなってしまった。山本、梁瀬3年生2人がこの成績では非常にまずいというべきだろう。てか成績云々の前に調整の問題だろう。特に梁瀬は箱根駅伝は全部区間15位以下。突発的な区間変更があった時を考慮しても、ちょっとまずいだろう。5区大石は何とか82分台でまとめたが主力をだいぶ使った往路で11位という成績だった。
 


山下奮起の60分切り&山本武の粘走
 復路の出だしは、非常に不安…というと山下選手に失礼なのだが、昨年の箱根から至近の記録会までの成績をみるとどのくらい走れるのか未知数であった。特に全日本でのブレーキが頭に焼き付いてしまっていたので、何とか無難に繋いでくれ…という思いで見ていたのだが、いやはや本当に失礼であった。

 序盤から快調なペースで刻んで60分切りの快走。今年は例年以上にレベルが高かったため区間順位は5位にとどまったが、ここで総合10位に浮上。7区以降のメンバーを考えると、追い上げる展開にならなかったのは大変助かった。ここからずっとシードラインときわどい戦いになったのだが、正直追う展開になっていたら非常に厳しいことになったと思う。仮に山下が1分遅い60分45秒(これでも初挑戦にしては悪くない)で走破だと、総合13位で東農大と20秒近く後ろ。東農大の7区の選手が区間6位で走っているので、追い上げるのは非常にシビアなものになっていたと思う。シード権獲得に大きく貢献した走りといえるだろう。

 といっても、シード権を獲得できるかといわれるとここでもまだ厳しいと思っていた。ハーフ64分台の辻、山脇と出雲全日本を走った棟方が外れ、65分台の山本武、小柳、斉藤を起用せざる終えない状況となっていたのだ。彼らが一体どれだけ粘れるか、非常に心配されたが、結果的に彼らが何とか踏ん張ってくれたという感じだった。

 特に突出すべきは7区山本武の走りだろう。彼の前後にいたのはハーフ64分台の力を持つ丸林(日大)と梶原(松蔭・選抜)の2人。しかし、懸命に彼らに喰らい付き区間7位の粘走。総合順位は11位に落としたが、前とは秒差。目立ちはしなかったが、ラストランで最初で最後の箱根路で確かに光る走りをしたと思う。

 
伝統校に神風!? 耐え抜いた8区以降
 それでも予断を許さない状況。しかし、最後は結局今回も中大にシード権は転がり込んできた。何か今回は本当に中大に神風が吹いたという印象を受けた。

 まず8区の小柳が区間14位なのに順位を11位から8位に引き上げているのだ。数値上矛盾している。一緒に走り出した井上(日大)はハーフ64分台後半だが、どっちかというと短い距離向きの選手。失敗できない状況と言うこともあり自然と牽制することとなる。1年生の小柳には丁度いいペースだったのではないだろうか。そしてすぐ前を走っていた3チームが区間20位、22位、23位。そして区間一桁で追い上げる国士館、駒大は遥か後方。東農大には抜かれたが、日大に競り勝ち8位に浮上ということとなった。

 この頑張りを4年生平川が応えた。3年生からずっとスタミナ区間を走ってきた平川が、過去の駅伝の中で最高の走りをみせた。過去最高となる区間4位で更に一つ順位をあげたのだ。彼の今までの経験が全て活きたといえる。ただ、もう一つ着目したいのがほぼ総合11位を

ずっと走っていたチームが区間15位。シードラインとの貯金は一気に開き1分40秒に拡大した。また中大にいいようにレース展開が動いた。

 そしてアンカーの斉藤にも神風が吹いた。東農大、山学と7位争いをしていたのだが、どうにも牽制してしまい、ペース上がらない。それと重なり11位のチームが急追してくる嫌な展開となった。しかし、そのまずい状況を打破する出来事が起きた。10位を走っていた吉田(日大)が7位集団に追いつき、そのまま引っ張り出したのだ。このペースアップは非常に利いた。選抜には追いつかれたものの、国士舘の追撃は交わせるというペースであった。斉藤は最後はバテて総合10位まで転落してしまったものの、国士舘を僅か34秒上回り、25年ぶりのシード権陥落の危機を免れた。

 何だろう。勿論、各選手頑張ったのだが、7区以降はずっと中大にとって恵まれた展開になった。名門としては総合10位はここ四半世紀で最低の成績で惨敗に近いだろう。それでも守らなければならないものだけは必ず守り通す何かが、最多出場を誇る古豪にあるようである。戦力的には同等、或いは上回っているようにみえる、新興校や何年ぶりの復活を誓う大学とは、何か隔たりがあるということなのだろう。積み重ねてきたノウハウとか、今までの重み、業……様々なものが味方しての結果であると思う。

 ただ、来年に向けては不安要素だらけといってもいい状況である。

来期への展望
 
○卒業生出走メンバー
徳地悠一2区5位・森誠則3区7位・山本武史7区7位・平川信彦9区4位

○在校生出走メンバー
山本庸平1区13位・梁瀬峰史4区23位・大石港与5区12位・山下隆盛6区5位・小柳俊介8区14位・齋藤勇人10区10位

○在校生補欠メンバー
棟方雄己・辻幸佑・森山昇人・市塚遊

 5.75、12.83…最初の数値は4年生の平均区間順位、2つ目は在校生の平均区間順位だ。つまり4年生の頑張りが非常に利いた結果ということなのだ。その彼らがごっそりいなくなるのだ。すると区間一桁は6区の山下のみ。平地に自信を持って送り込める選手が現時点ではいないことになる。勿論、山本、梁瀬や今回出場できなかった棟方、辻はある程度やれる力はあるのだろうが、エース区間を果たして満を持して送り込めるだろうか。そうとは思えない。

 というわけで来期は浦田監督の正念場となるだろう。今年の4年生は当たり年だったため、全体的に今回は抜ける穴が多いので、どこの大学も不安要素は沢山あるのだが、逆に言えばどこがくるかますます予想がつかないというところである。中大が生き残ることができるかどうか注目である。


コメント

非公開コメント

プロフィール

hakonankit

Author:hakonankit
FC2ブログへようこそ!

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR