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国際千葉駅伝を振り返る

さて、開催意義はともかくとして、男女混合で毎回楽しみなメンバーが集う国際千葉駅伝が今年も行われました。特に日本は日本選抜も学生選抜も千葉選抜も充実したメンバーが集まり、純粋に楽しめました。

 その中で、日本選抜が2年ぶりに優勝して駅伝世界一を奪回(といっても、前回王者のエチオピアが参戦していなかったのですが…)。学生選抜、千葉選抜も素晴らしい成績を残しました。

日本選抜

1区(5km)上野裕一郎(ヱスビー食品)13分32秒区間2位(2)9秒差
2区(5km)小林祐梨子(豊田自動織機)15分09秒区間賞(2→1)-9秒差
3区(10km)竹澤健介(ヱスビー食品)29分07秒区間賞(1→1)-1分10秒差
4区(5km)赤羽有紀子(ホクレン)15分34秒区間賞★区間タイ★(1→1)-1分49秒差
5区(10km)佐藤敦之(中国電力)28分57秒区間賞(1→1)-2分11秒
6区(7.195km)中村友梨香(天満屋)23分39秒区間2位(1→1)-1分49秒差
○総合1位2時間5分58秒

1区09年世界戦選手権出場、
2区08年北京五輪・09年世界選手権
3区07年世界選手権・08年北京五輪
4区08年北京五輪、09年世界選手権
5区08年北京五輪、09年世界選手権
6区08年北京五輪、09年世界選手権

…と、近年の世界大会経験者が集まり、本当にオールスターになった日本チーム。1区上野が柏原に惑わされず、ラストスパートで2位と絶好の位置につけ、2区区間記録保持者の小林がトップへ躍進。3区竹澤が後続を引き離すと後は横綱相撲という感じで2位以下を大きく引き離し快勝。今年悔しい思いをした選手や手ごたえを掴んだ選手様々いたが、さすがに駅伝では誰も崩れなかった。

 ただ、個々細かい所でみるともうちょっとという選手はいた。2区の小林は単独走りになってからペースが落ち、自身の記録を更新できなかった。3区竹澤も気温の上昇があったとはいえ、前半と後半では走りが変わってしまった。アンカーの中村も序盤スピードに乗れなかった。個々まだまだ小さな反省点はあるだろうが、ちょっとでも糧にしてもらいたい。赤羽なんかも世界選手権で大失敗してから久しぶりのレースでうまく走ったし、これからまた更に自分のレベルが上がったなら、幸いである。

 

学生選抜

 一応専門はこちらなので文章量は多くなる。
1区柏原竜二(東洋2年)13分46秒区間5位(5)23秒差
2区小島一恵(立命館4年)15分48秒区間3位(5→3)53秒差
3区矢澤曜(早大2年)29分24秒区間3位(3→2)1分10秒差
4区森唯我(佛教4年)16分13秒区間3位(2→2)1分49秒差
5区石川卓哉(明大4年)29分24秒区間4位(2→3)2分16秒差
6区吉本ひかり(佛教2年)23分12秒区間賞(3→2)1分49秒差
○総合2位2時間7分47秒

 男子は出雲駅伝、女子は全日本を元にしてメンバーを選んでいるのだろうか。こちらも区間賞もしくはそれに準ずる成績を残したメンバーが集まった。3区に駒大の宇賀地が入れば最高のメンバーだったが、試合過多なので仕方ない。その代わり、出雲全日本で柏原の次の区間順位に入り続けた矢澤が走る事になった。

 まず、男子からいきたいが、、1区柏原。レースをメチャクチャにしてやるという言葉通り、800mを2分10秒で通過するというハイペースでぶっちぎる。1.5kmあたりで他の選手に飲み込まれたが、その後も粘って区間5位。トラックでの自己ベストより早いタイムで駆け抜け合格点。それに箱根への布石にもなったか。箱根5区だろうがどこだろうが、絶対飛ばすだろうし、また(もし5区なら)苦手の下りの克服にも繋がっただろう。本人も経験を活かしたいといっているので、試金石になったか。

 3区には矢澤。矢澤は早大で1区以外にあまり経験が無かったので、今回3区を走ったのは貴重な経験だっただろう。区間適正や距離を考えると間違いなく1区矢澤、3区柏原が良かったのだろうが、逆になったので両者ともにいい経験になったはずだ。その矢澤は最初は竹澤と同じようなペース。中盤km3分オーバーの場面もあったが、粘って持ち直して2位に浮上した。これで矢澤は箱根で1区以外の選択肢も可能になった。箱根2区を任せるのはまだ不安だが、3区9区あたりであれば充分ありえるだろう。

 5区の石川は出雲全日本で6区、4区で日本人トップの成績を残した選手。すぐ後ろに世界選手権金メダリストがいるという状況だったが、冷静にペースメイク。追いつかれてすぐに離されなかったのは、相手が本調子ではないと分かっていても嬉しかった。後半引き離されたが、終盤また詰め寄るというクレバーな走り。タイムは矢澤と同じだが、後半に登りがあるこの区間の方が価値がある(てか短縮版箱根2区っぽい)。箱根でもきっちり仕事をしてくれることだろう。

 女子も全日本駅伝で区間賞を取った3名がずらり。特に小島は毎年この大会に出場している選手だが、きっちり仕事をこなした。本調子ではなかったようだが、それでも順位をあげて次のランナーへ襷を渡した。また初優勝を果たした佛教大からは森、吉本が走った。全日本では森がヒロインとなったが、今回は吉本が活躍。アンカーでヌデレバを抜き去り、過去最高の2位に。さらに、日本の中村、千葉選抜の新谷といったそうそうたるメンバーを上回るタイムで区間賞。ラストは学生選抜が日本選抜を追い上げた。

 いや~レベル高いですね。ここから来年は何人か日本選抜に入っていることを願いたい。

千葉選抜

1区安西秀幸(JALグランドサービス)13分55秒区間9位(9)32秒差
2区那須川瑞穂(ユニバーサルエンターテイメント)15分54秒区間4位(9→5)1分08秒差
3区山口祥太(富士通)29分42秒区間5位(5→5)1分43秒差
4区才上裕紀奈(積水化学)16分27秒区間5位(5→5)2分36秒差
5区阿久津尚二(富士通)29分47秒区間6位(5→5)3分26秒差
6区新谷仁美(豊田自動織機)23分41秒区間3位(5→4)3分28秒差
○総合4位2時間9分26秒

 千葉選抜も男子は箱根ファンには懐かしい名前、女子は昨年日本選抜にいた選手が入るなど中々のメンバーが揃った。

 1区安西は駒大OB。5区での早大駒野との激闘が記憶に新しい。この区間ではさすがに厳しい戦いとなったが、13分台でまずまず。2区那須川は昨年日本選抜に入ったランナーだが、その選手らしく4人抜きの快走をみせた。

 3区の山口は國學院OB。箱根では1区を毎回走っていたが、今回は3区。一時学生選抜の矢澤を追い上げる走り。終盤残念ながら抜かれてしまったが、頑張った。何とかニューイヤーでメンバー入りしてほしい。また4区才上は積水化学所属。ここは高橋尚子がシドニーを制した頃、所属していたチーム。大崩れせず次に繋いだ。

 5区阿久津は今年のニューイヤーの優勝メンバーのひとり。てか、実力的には松下やら太田、藤田あたりがいるが、出なかったのは仕方ないか。日本の佐藤に50秒付けられたがもうちょっと差を少なくしてほしかった。で、6区は日本選抜に前回勝った新谷。さすがの走りで米国を交わして4位に浮上。今年も日本選抜に迫る走りをみせた。マラソンで苦戦中だが、徐々に力をつけていってほしい。

 そういえば、男女混合になってからは千葉選抜も過去最高順位なんですね。日本勢が上位にみんな入って嬉しいです。

外国勢

1区クレイグ・モットラム(オーストラリア)13分23秒区間賞
2区ニッキ・チャップル(オーストラリア)15分27秒区間2位
2区コンスタンティナ・ディタ(ルーマニア)16分07秒区間5位
3区イアン・バレル(アメリカ)29分14秒区間2位
4区イネス チェプケシス・チェノンゲ(ケニア)15分46秒区間2位
5区アベル・キルイ(ケニア)29分10秒区間2位
5区ステファノ・バルディニ(イタリア)30分28秒区間12位
6区キャサリン・ヌデレバ(ケニア)24分04秒区間4位

 『国際』なので、もっとスポットを当てたいのだが、いかんせん本気メンバーで走ってこないし、自分自身もイマイチ分からない…。のでこれだけ。

 男子は1区にアフリカ勢以外で初の5千12分台をマークしたモットラム、5区に今年の世界選手権金メダリストのキルイなどのメンバー。モットラムは今回が故障開けの復帰レースだったようだが、貫禄の走りで区間賞。これからの世界大会に期待をもてる結果だ。逆にキルイは、何かフラフラしていて、その割には対抗意識は結構みせていてよく分からない感じ。それでも区間2位で走ってくれた。また、アテネ五輪メダリストのバルディニも5区参加。引退もちらついているようで、残念ながら平凡な成績。でも、日本に来てくれたのは嬉しかった。

 女子はディタ、ヌデレバと北京五輪マラソンの金、銀メダリストがくるという豪華メンバー。といっても、この2人、先週の横浜マラソンを走ったばかりということで、本調子には程遠い成績。まあ、それでも存在感は示してくれた。

 とまあ、このくらいか。エチオピアも参加していないし、本気メンバーではどこも来ていないだろうからなあ。何とかガチンコ勝負を1回見てみたいなあと思う。


おまけ・今年は大丈夫か?
 ちなみに、この千葉国際駅伝。ある呪いが噂されている。それは、この大会に出場した日本選手がその後近いうち故障するということ。07年は竹澤、絹川(もっと居たっけ?)。08年は大西、深津(いや深津は走る前からおかしかったのか)あたりがその後故障。絹川にいたっては未だにまともに復帰できていない状態である。

 学生選抜でいえば、今年は柏原、矢澤、石川が箱根にこれから挑むわけだが、果たして大丈夫なのか。今後の財産になることは間違いないのだが、開催時期が箱根への調整ということを考えると利点がないのだ。他大学はもう一度走りこんだり、調整レースに出場したりの時期なのだが、そうはいかない大会なのだ。この3人が無事に箱根を快走してくれることを祈りたい。

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