いよいよ、第87回箱根駅伝が3日後に迫ってきました。前日の区間オーダー発表でまあまあ順調そうかな?と思えるところも、これは不味くないか?と様々なあり、予想の評価は変わってきていると思います。まずは優勝争いに焦点を絞って個人的な見解を述べます。
※昨日の区間変更予想などから少し変わっている所もあります
優勝争いについて
一次エントリーの段階と比較します
本命:東洋→
対抗:駒大↑
単穴:早大↓
大穴:日体大↑、中大→
駒大、日体大の評価が上がり、早大が下がりました
早大→東洋→駒大→その他の順番が語りやすいのでそういきます。
早稲田大学について
オーダー:大迫1-平賀2-矢澤3-前田2-猪俣4 高野4-佐々木2-北爪4-市川2-萩原2
当日変更予想:7区三田3、9区八木3、10区中島4
少なくとも主力2人故障:スポーツニュースにより、ご存知の方がほとんでしょうが、主力の志方が疲労骨折で絶望的、佐々木は座骨神経痛で当日まで様子見という情報(それにより変更予想も変えました)がありました。出雲、全日本に調子が合っていたこと、かなりハードなメニューを課したのが悪い方向に出なければいいなと懸念していましたが残念ながら現実化。早大は5区で東洋に逆転されても唯一逆転し返すチーム力があると思っていました。しかし、全日本で逆転劇を演じた張本人である佐々木と志方が故障となれば、それはかなり厳しくなると言わざるを得ない。一度東洋に前に出られたら抜き返す力は無いのではと感じます。
往路序盤は面白そうだが?:その為、優勝するためには5区終了時で逃げ切っていなければならないのですが、オーダー見ると今早稲田にできる精いっぱいの往路重視のオーダーは取っています。3本柱の大迫、平賀、矢澤を最初に並べてきました。特に大迫は1年生ながらハーフ61分台、平賀も長い距離の安定感は抜群。それに貯金を作るために調子のよい選手をつぎ込むでしょうから、往路の序盤はさすがに走ると思います。
ただ、5区猪俣へ貯金を如何程作らないとならないか。東洋・柏原は77分と見ます。猪俣はスタミナは充分ですが例年区間5位81分00秒~81分30秒くらいで走る(これでもなかなかのタイムです)としても、4分半必要となります。2年前は5分差を付けましたが、東洋の1区から4区を走るメンバーも年々強化が進んでいますので、中々高いハードルでえしょうか。
どこまで捨て身になれるかが鍵?:まあ、作戦は単純になりました。とにかく攻め続けるしかなくなってますからね。何とかカバーをとなると気負いすぎるかもしれないので、捨て身になれるかかと。捨て身の人間程怖いもの無いといいますからね。幸い総合力は昨年より上がっています。逃げていれば流れ作れます。おそらく唯一打倒・東洋を本気で目指したチームなのでそういう意味でも頑張ってほしい
東洋大学について
オーダー:富永4-設楽啓1-設楽悠1-本田4-柏原3 小池1-大津4-千葉4-田中3-西山2
当日変更予想:1区川上3、6区市川2、7区山本3、10区高見4
V3に死角はあるか:さて、その王者・東洋。少々の不調者には動じない分厚い選手層を誇り、更に柏原という大エースがいる。昨年も、その柏原が区間2位と4分以上の差を付ける圧倒的な差でトップを確保。復路も盤石なレース運びで優勝を飾った。勝ち方を知っているメンバーが8人も残っているのは大変大きい。やはり本命をあげるとなるとここになりそうだが、果たして計算通りいくのか検証したい。
往路(設楽兄弟)がどこまでいけるか!?:大エースの柏原を5区に回したことで、稼ぎに来る早大だったり他の一部のチームから遅れを取るのは否めない。今回は早大と東洋の1区から4区の比較をします。タイムは個人的に85%~90%でこのくらいではないかというタイムです
早大:大迫(62分20秒)-平賀(68分30秒)-矢澤(63分10秒)-前田(56分20秒)
東洋:川上(63分20秒)-設楽啓(69分20秒)-設楽悠(64分20秒)-本田(56分00秒)
その差:2分40秒
この試算だと相手が5区を80分以内で登ってくるようだと往路優勝できるかどうか微妙なラインでしょうか。2区3区といきなり重要区間を任された設楽兄弟が一体どのくらいで走れるか、今回は兄は昨年の石川や高瀬より少し下、弟は早川の少し下くらいの設定ですが。ちなみに設楽啓は監督は68分半での計算だそうで、そうなれば完全に早大の目論見は崩れます。ここ次第で早大にいけると思わせるか、プレッシャーを与えられるか重要になるのではないでしょうか。
当日変更予想に付いて:最後にこれについて。高見、宇野、川上、山本、市川と駅伝経験者が5人も補欠に回っており、少なくとも1人が落ちるという事。1区はおそらく他大の様子見で富永を入れていると思う。ハイペースになるのでハーフチーム1位でスピードもある川上へ変更予想。市川もこれ復路のメンバーに何かあった時のための補欠、普通なら6区に回ると思う。で、7区にエース級の大津が入っていますが変更で予想します。復路重視ということもありうるが、大津は2区やもっと長丁場で力を発揮するタイプなので、この区間を走るのは考えづらいと思うんですよね…。それに1区は本来なら設楽啓だと思うんですよ。区間エントリーまで誰が来るのか読みにくいですし、それが通常だと思う。設楽啓に2区の算段はあるでしょうが、裏に大津が厳しかったからと勘ぐってます。
まあ、それでも盤石なら逃げ切れると思いますが。崩すなら。他大が4区で4分近く差をつけるか、5区を79分以内あたりが必要になってくるのではないでしょうか。
駒澤大学について
オーダー:油布1-撹上2-上野2-久我2-井上3 藤原4-岸本1-高瀬3-飯田4-後藤田2
当日変更予想:6区千葉2、7区窪田1、10区藤山4
俄然チャンスが出てきたか:元々、2強と言われていた東洋・早大にミスが出てきた時に喰う可能性があると言われていましたが、早大は故障者が既に発覚、東洋も疑問のある部分もある。当日変更を含めて一番自然に近いオーダーに感じるのが駒大です。2区が確かに疑問ではあるのですが、3区以降は基本的に駒は揃うのではないですか?
大迫を利用できるか:一番の理想形は、油布がおそらく飛び出すであろう大迫に最後までついていってあわよくば勝つ事でしょうか。20㎞未経験(高3の高校駅伝10㎞が最長かな?)なのでスタミナが良く分からないのですが、同じ1年で高校駅伝でも熾烈な争いをした大迫相手なら力を出せるか。これで波に乗って、大八木監督が言う「往路を東洋2分以内」に抑えられるか、少し比べてみます
東洋:川上(63分20秒)-設楽啓(69分20秒)-設楽悠(64分20秒)-本田(56分00秒)-柏原(77分00秒)
駒大:油布(62分30秒)-撹上(69分50秒)-上野(63分40秒)-久我(55分50秒)-井上(80分30秒)
その差:2分20秒
できなくはないのではという感じでしょうか。長い距離の経験が少なめの油布と撹上のスタミナ次第でしょうか。上野は昨年の箱根予選でばっちり走っているし、久我は経験者。そして個人的に井上は楽しみだったりします。自分のペースを刻むことが大事な5区は大変合っていると思っているのですが。まあ、これが達成できるのであれば、千葉や飯田がまだ復路に残っているので3位は可能性非常に高くなりそうですか。自力で勝てるかどうかはちょっと微妙ですが、背後に迫りプレッシャーを与えることは充分可能だと思います。
3強以外で、ぱっと見、思い通りのオーダー組めそうなのは日体大かなと思っているのですがどうでしょうか?服部補欠で波紋が広がっていますが、個人的には1区2区の出口野口に万が一の事があった時用にしているだけと思うんですが。
その他、中大も収まる所にいきそうなオーダーかな。東海も基本的にはいいのではないでしょうか。どこかで出るブレーキが出なければと思います。また、前半型のオーダーの山学、日大、明大、(帝京?)に復路に駒が残っている農大や城西に拓大、選抜らが追いつけるかということにも注目していきたいと思います。
次に
主要区間の見どころを
1区
ここはもう大迫(早大)VS油布(駒大)の対決が楽しみすぎますね。昨年の高校駅伝エース区間の1区で区間1位2位の選手。出雲でもこの2人は対決。この時は大迫が勝ちましたが、2人とも精彩を欠いていた。ここは最高舞台の箱根駅伝でガチンコ対決を見たいですね。
勿論、それだけでなく、
上級生に1万28分台の出口(日体大)、松原(東農大)、松本(明大)、堂本(日大)
それに近い成績の刀祢(東海)に「目立ちたい」という濱崎(選抜・亜大)、
それから1500学生チャンプの田中(城西)に、
1区で好走経験のある松枝(山学)、西嶋(中大)、大沼(帝京)、塚本(中学)などなどと
いきなり実力者が大勢。
チーム状況を考えると大迫(早大)が飛び出す可能性がありハイペースになるのではないかと予想。
いきなりサバイバルになるかも!?
2区
毎度エースの共演となる華の区間。今回も豪華なメンツが集まったが、まず区間賞対決で期待されるのはジョン(拓大)VSベンジャミン(日大)の留学生対決。箱根予選でも両者が競り合って、この時はマイナが勝利。ただ、ベンジャミンも全日本でさらなる成長を見せる走りをしており再び火花が散りそう(私的にはベンジャミンの方が登りでの粘りがありそうに見えますがどうでしょうか?)。67分前半、66分台も手が届く所にいる
勿論、日本人エースも黙ってはいない。打倒・留学生候補に名前が上がるのが村澤(東海)、鎧坂(明大)。両者とも関カレで対決し上位入賞、安定感抜群でクロカンにもめっぽう強く期待できる存在、67分台は可能だ。
その他、トラックのタイムがある長谷川(上武)と野口(日体大)、ロード型の平賀(早大)、高瀬(山学)、1年生ながら設楽啓(東洋)なども面白い存在。更に持ちタイムは高い橋本(城西)、出岐(青学)もどこまでいけるのか注目です
5区
距離変更より、ここの区間順位が総合順位に関わる事が相当増えており勝負の区間。どこも対策を練っているでしょうが、その中で一番注目はやはり2年連続で区間新を出している柏原(東洋)。今年は少し不調に喘いでいた時期もあるが、走れば相当タイムは出してくるのではないでしょうか。
これに勝利するのは大変厳しいですが、迫れる可能性があるのは早川(東海)、大石(中大)。大石は前回3位だし、早川は基礎走力は大変高い。それから1年生ながらポテンシャルの高い服部(日体大)も走る可能性ありで、この3人もタイムは注目。また、スタミナがあって自分ペースを刻める井上(駒大)、猪俣(早大)、貝塚(農大)、土久岡(帝京)らも面白い存在か。
それと忘れてはならないのは田村(城西3年)VS田村(日大1年)の兄弟対決!2人とも実力的に区間5位以内は充分可能で高レベルでの決着が期待できそうだ
6区
現時点で区間エントリーされている中で実績があるのは山下(中大)、高関(選抜・大東大)、小川(青学)、三田(城西)。特に山下は昨年転倒がありながら区間2位の力走。今年は故障からの回復が遅れているがまとめることができるか。他、前回区間賞の千葉(駒大)、区間一桁の田口(山学)、市川(東洋)らが補欠エントリーになっているが果たして走るのか!?走ればここも高レベルになる。
ただ、特殊区間故、突如ヒーローとなる選手が出てくることもありえる。6区の育成が比較的得意な山学・帝京、それから早大も自信があるらしいが果たして新ヒーローも誕生するのか
それ以外に3区にコスマス(山学)、矢澤(早大)などの実力者も集まりそう、復路に駒を残している所もあるのでそれぞれ期待したい
こんな感じで。またご意見聞かせてください
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